日々雑感

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ビワの実がうれる頃

2013年10月17日 | Weblog

ビワの実がうれる頃

彼岸が過ぎてから大阪から福山に墓参りに行った。国道2号線を突っ走ったが、大阪約5時間ほどかかった。

もう45年も昔の話になるが、尊敬していた叔母が亡くなった。
彼女は若い時から継母と反りが合わず学校を出るなり、家を飛び出して世間の荒波をひとりで生き抜いてきた苦労人だった。
子供の頃もよくかわいがってもらったが、大人になってからは世間と言うものや世渡りの仕方や大人の知恵など随分多くのことを教えてもらった。
若い時に苦労をしてきてやっと一段落したというとき60歳で他界した。
ぼくはひた隠しに隠したが、彼女は自分がガンにかかっていたと言う事はきっと知っていたことだろう

医者は体力が失われていているから外出は禁止にした。梅雨の頃になるとビワが熟れ出す。叔母は病院を抜け出して枇杷を買ってきて病室で食べていたらしい
梅雨時で体を冷やしたのだろう肺炎にかかってそのまま亡くなった。
60歳と言うとまだまだ元気な年頃である。もう少し長生きしてほしかった。しかし考えてみると、伯母はお召を予感して悔いのないように枇杷を食べたのだと思えば悔やむというより得心が行く。
医者の指示通ていたら 、ガンが治るというほどでもないので、枇杷を買ってきて食べたという事は、案外正解だったのかもしれない。
こんなことを考えながらお墓に向かって手を合わせ、そしてお寺にお布施をして供養を頼んでおいた。