信じられない方法で世の中を牛耳れると考えている人々が確かに存在するという事実。
その手荒な洗礼をひたすら耐えて乗り切るしかない人々が存在するという事実。
東銀座のレストラン・ピウもそこからまた店名を新たに出発。(旧店名クッキアイノ・ピウ・イプシロン)
新佛シェフの料理に対する真摯な態度がある限りファンは増え続けるでしょう
最近、ここで食べられる美味しいお料理の紹介をさぼっていたので、
今回は全品ご紹介~昨夜ディナーで訪問
以前いらしたソムリエさんは、もっとワインの勉強をしたいという事でそちらの道へ。
今は下町育ちの女性スタッフが日々ワインを勉強しつつ頑張って明るくピウを支えています
(そういうワケでワインについてはまだまだ素人なのでそこはshut your eyes)
ドルチェを含めて全9品のディナーでした。
アミューズ:秋ナスのポタージュ&栗とスペックのフリット~
秋ナスのポタージュは夏に不摂生した胃にも優しく、フリットはフランス産の大きな栗が丸ごと
スペックの塩味が栗の甘さを引き立てます。
アンティパスト1品目:秋刀魚ジャガイモフォアグラのテリーヌ。
この芸術作品のようなテリーヌは見た目だけではない、見えない所に手を抜かないシェフを象徴するようなお料理。
ジャガイモはニョッキにしたものを裏ごしし炙った秋刀魚とフォアグラの中を上手く取り持っていました。
栗の蜂蜜がかかっていて、そこに秋刀魚の肝のソースを添えて食べるとまるで会席の一品のようでした。
秋刀魚の生臭さを極限まで削ぎキレれば、さらなる進化をするでしょうね。
アンティパスト2品目:グアンチャーレで巻いた江戸前スズキのソテー、ズッキーニのジュレと共に~
このアンティパストは地味に見えて実に計算しつくされた一品でした~
今まで食べたスズキ料理の中で最高かも
グアンチャーレは豚の頬肉の脂のハム。そのハムに包まれているのはスズキと海老のムース。
ホワッとした白身とほのかに甘い海老が優しいズッキーニのジュレと融合しておりました~
パスタその1:7種のキノコのカルボナーラ タリアテッレ
私はここの意を凝らしたカルボナーラを楽しみにしています。
昨夜は手打ち2色のタリアテッレ、キノコ、万願寺唐辛子。
しかしね~ここの手打ちパスタは実に美味しいよね~いつも感じる事だけど。
見事なタリアテッレ万願寺唐辛子がアクセントになってこれはいいわ~
パスタその2:渡り蟹とポルチーニ茸のバターソース イカ墨のタリオリーニ~
この強い個性の食材たちがケンカしないか???と心配したものの、それまでが優しい流れのコースだったので
ガツンとした変化が良かった。リッチな一品。
シーフードでありながら赤ワインが非常に合いました。
シェフのスペシャリテ:熊本産あか牛のラグーとリコッタチーズを詰めた栗粉nアニョロッティ~
ラグーなので非常に中はさっぱりと。栗粉のアニョロッテイとソースが深い味わいを創り出していました。
この後に来る今年初のジビエの露払いって感じでしょうか?
セコンド・ピアット:三重ジビエ 鹿肉
東京で三重の鹿肉は珍しいと思います???
そして今年初の秋のトリュフが香りますね~
ローストされた鹿と煮込んだ鹿の競演という感じで鹿は良い意味で鹿らしさを残したロースト。
鹿はさっぱりしていますが、煮込み料理で深みを感じさせるというまさに秋らしい一品でした
ドルチェ:紫芋と柿のミルフィーユ~
紫芋のジェラートはたまーにザラツキが気になるものもありますが、こちらの紫芋は実に滑らか。
サクサクのパイとシャキっとした柿の歯ごたえが楽しい一品でした。
実は・・・このドルチェ、私だけお誕生日バージョンにデコレーションしてもらったの('◇')ゞ
まったくお誕生日ではないのだけれど、シェフがチョコレートで施すメッセージがとってもお上手なので。
そしたら蝋燭まで立ててくれちゃって~今年は一気に2歳も年をとってしまった気分。
このチョコが美味しいんだよ~
もちろんワインも飲みましたよ
私が選んじゃないから銘柄はよく分かんない・・・
イタリアンにご自分が育った兵庫の和の味もプラスしたいと日々チャレンジされているシェフ。
リーズナブルで繊細で時には荒っぽさ(良い意味で)も織り込んだお料理は、いつも満足させてもらえます。
しかし、見えないところでも仕事を施したお料理の数々・・・
まだ経験していない方は是非~
日、祝日、第5月曜日休み、ランチも全て予約制。