I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

サキシマフヨウ(先島芙蓉)

2006年10月06日 | 植物のお話

               三井楽町の高浜海水浴場付近で見つけました

9月の初め頃、地元のニュース番組の中で「高浜付近では今サキシマフヨウの花が満開です」というアナウンスの後、可愛らしいピンクの花がたくさん咲いている映像が流れました。「これは見に行かなければ!」と思い、カメラを持って出かけたのはつい最近のこと。すでにあの放送から一ヶ月経っていたのでどうかなーと思っていましたが、何とか咲いていてくれました

              

サキシマフヨウ(先島芙蓉)はアオイ科フヨウ属の落葉低木で、九州の一部と福江島、甑島(こしきじま←鹿児島県)以西にのみ自生しているそうです。沖縄の先島諸島に多く見られることからその名が付けられました。花は秋から冬にかけて咲くそうなので、もうしばらく楽しめそうです。でもよっぽど葉が美味しいのか、虫に食われてかなり穴が開いていました

 

左側は花が咲く前の蕾ですが、右側は花が咲いた後のようです。まるで手で折りたたんだかのようにきれいに閉じちゃうんですね。一度咲いた花はもう咲かないのかな?今にもまた花が開きそうな感じですなんですけどねー。

ところで、このサキシマフヨウの花ってお馴染みのあの花に似てると思いませんか?

              

そうです。皆さんご存じのハイビスカスの花によく似てるんです。でもこの花、本当は実はブッソウゲ(扶桑花)といって、 同じアオイ科フヨウ属の常緑低木。「ハイビスカス」はアオイ科フヨウ属の低木の総称なんだそうです。その証拠にサキシマフヨウもブッソウゲも学名の一部にhibiscusという名前がついています。アオイ科フヨウ属の植物にはたくさんの雑種が存在するため、厳密に分類するのが難しいんですって

      

サキシマフヨウとブッソウゲ。どちらも南国を思わせる花だけど、本格的に咲き始めたのは9月に入って少し涼しくなり始めてから。一番暖かい時期に咲くと思っていたのでなんだか意外でした。この島の植生を見ていると「やっぱりここは南国なのかしら?」と思わされることが多々あります。冬はとっても寒いんですけどね…