I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

轟峡 (諫早市高来町)

2006年10月29日 | 山のお話

                    轟峡のモミジはまだ新緑のように青く輝いています

諫早市高来町にある自然干拓フラワーゾーンのコスモス畑を見に行った後、同じ高来町にある轟峡(とどろききょう)に行って来ました。

                   

轟峡には「轟の滝」・「楊柳(ようりゅう)の滝」・「大龍(たいりゅう)の滝」と主に3つの滝があり、夏は多くの人が涼を求めてここへやってきます。秋になるとほとんど人影もなく、しーんと静まりかえっていますが、こんな時の方が樹木たちの声が聞こえてくるような気がして、私は好きです

                   

入り口で出迎えてくれたのは、大きな大きなクスノキ科のタブノキ。轟峡の樹木たちは紅葉とは縁のない常緑樹が多いので、秋とはいえほとんどの樹木たちが葉を青々と茂らせています。

                   

遊歩道を下っていくと「轟の滝」が見えてきました

                   

滝の目の前まで下りてきました。こちらが轟峡の代表選手「轟の滝」です。落差は12mなのでそんなに大きな滝ではありません。最近雨量が少なかったので(9月の台風以来、長崎ではほとんど降ってないんです)、水量もいつもより少ないように感じました 写真の右側の方に耳鳴り岩という壁のような大きな岩があって、その前にある足跡マークの位置に立つと、滝の音がまるでステレオのように反響して聞こえます。なんとも不思議な感覚ですよ~

                   

滝の反対側の様子です。あんまり秋を感じませんよね

        

森の中には不思議なカタチをしたものもたくさんあります。これらの樹木はいったい何年くらいこの地に根付いているのでしょう?

 

遊歩道をたどり、いろんな木々に出逢いながら、真っ赤な吊り橋「河鹿橋(かじかばし)」を渡り、木造の階段を最後まで上ると、最初の駐車場の少し手前に出てきました。

                   

駐車場の手前には、このように轟峡の名水を汲める場所があります。一口飲んでみましたが、まろやかでとっても美味しかったですよ ポリタンクを持ってこちらの水を汲みに来る人も少なくないようです。

                 

駐車場の真ん中に居座っているのは、アオガエル科のカジカガエル(河鹿蛙) 水のきれいな場所にしか生息しないんですって。6月くらいになると、渓流の音とともに美しい鳴き声を聞くことができるそうです 実物は雄が3~4cm、雌が5~7cmほど。会ってみたいなぁー

                 

駐車場から売店の前を通って少し歩くとすぐ右手に見えてくるのは、こちらの「楊柳の滝」。落差は50mあるので、「そうめん滝」とも呼ばれるほどその流れは細長く、晴れた日には虹が架かることもあるそうです。残念ながらこの日は曇っていたので、虹を拝むことはできませんでした

                   

「楊柳の滝」を通り過ぎ、キャンプ場の方へ下っていくと、最後に現れたのがこちらの「大龍の滝」。別名「鉈落としの滝」とも呼ばれるこの滝は、落差8mと高さは最も低いですが、水量は轟の滝より多いように感じました。

 

水はやっぱりきれいです 少し赤く染まっているように見えるのは、モミジではなくハゼノキでした。

                   

この巨木、何の木か分かりますか?

実はこれ、モミジなんですよ 大龍の滝の側に数本立っていました。この木が紅葉したらそれは見事でしょうね!

                    

そしてこれらは秋の轟峡を彩る草花たち。中でも水際に多かったミズヒキ(写真一番上)は私のお気に入りの野草となりました 一つ一つの花はとても小さいですが、一本の茎に並ぶ紅色のつぼみと、動きのある茎のカタチに魅力を感じます

                   

水の音だけが鳴り響く静かな轟峡は、少しひんやりとはするものの、空気が澄んでいてとっても心地よかったです。マイナスイオンをたっぷり浴びて気分もリフレッシュすることができました。ゆっくりと散策するなら夏よりも秋の轟峡をオススメしますよ~