ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

「カッコウワルツ」

2006-09-29 | こどものこと
あの夏は暑かった。

娘は 初めてひとりで舞台に上がってピアノを弾く、
発表会の練習をしていた。

カッコウワルツ。

私は 小学生の娘には
できたらもっと難しい曲を弾いて欲しかった。

高○先生と一緒に 娘が選んだ、というので
口には出しはしなかったが。



初夏から夏の間、娘は
カッコウの鳴き声とともに
カッコウワルツを練習していた。

そして それを聞いた左官屋さんが
「♪カッコウ、♪カッコウ、か。」
と歌ったことを覚えている。

間もなく我が家が完成するという、
7月のことだったのだと思う。

あれから10年が過ぎたのか。

というか、娘を見ていると
あれからたった10年しか経っていないのに?
と感じる(笑)。

今日も買ったばかり、という
9センチのヒールのパンプスを履いて出かけた。



10年が過ぎて 点検をして
昨日は 足場が組まれて
さっきは足場の外側にネットが張られて

いよいよ我が家は200万円の工事が始まる。



ところで、
当地は夏になると 本物のカッコウが鳴く。

思い切り暑くならないと来ないカッコウ、

我が家の近くには
高い樹木を持つ家が何軒かあるので
その高木に止まって鳴く。

今年は暑くなり始めた頃に鳴いたが
その後はあまり聞かなかった気がする。



託卵という習性をテレビで知ってからは
可愛いとは思えなくなった泣き声、

しかも 死にそうに暑い日でないと聞こえない泣き声、

初夏の高原を思わせる爽やかな泣き声に
いつもイライラと腹を立てる私なのだが

今年の夏は少し寂しかったかな。



10年前の 娘の発表会では
小さな子が 他に何人か同じ曲を弾いたが
娘の弾く「カッコウワルツ」はトレモロも効いていて
一番上手だった!

「わたし、一度もつっかえなかったよ!」

4、5回つっかえたこともすっかり忘れて 
そう言い切る娘よ、
お前は本当に、いい性格をしているよ。

かかとに絆創膏を貼って出かけた娘よ、
せめて 捻挫には気をつけろよ。