ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

ゆっくりと花びらになる蝶々かな

2021-07-16 02:27:45 | 俳句
この句は大学生俳人 小林凛さん小学3年生の時の句です。いじめと俳句で検索して真っ先に出会った俳人です。小学生の時 壮絶ないじめに遭いそこから詠まれた句は俳句界で激賞されたそうです。先週のNHK俳句でも俳句により救われたという今は社会人になった高校生の談話がありました。人はパンのみにて生きるにあらず 心の食べ物がいかに大切か 忙しい日々でも時間を見つけてほんの10分でも芸術に触れる大切さを感じます。疲労で何も手につかない日でも俳句の本を開げ一句でも読むようにしてます 感じようと感じまいと そうしてるとある日感動する一句に出会ったりします。自分でも知らないうちに俳句の魅力がすこーしづつ分かってきてるのが嬉しい。

さて 職場で なんででこうなったのみたいな事の顛末はさておき モラハラを訴えた前後に考えたことなどつらつら書きます。

ー 政治とは何か: ずいぶん昔に読んだアンナハレントの言葉で今もはっきりと思い出せるフレーズが浮かびました。 二人の人間がいればすでに政治であると。政治なんて興味無いわとか 関わりたくないわとか一蹴しようが 実は日々の生活そのものが政治であると思いました。例えば 我儘し放題独裁者の如く職場で猛威を振るったお局様NO1の追放 ( 歴史が教える軍事独裁政権の成れの果てそのもの)。夫婦の間でさえ政治 例えば キッチン改造で意見が対立した夫との交渉( 年なんだからこのまま現状維持で良いとする保守派である夫の考えと 老いればこそ気分刷新と老後の台所仕事が快適であるよう改造すべしとする革新派である私との対立)。  毎日の様々な出来事、人間関係そのものが国内外政治問題にオーヴァーラップするではないか。交渉 駆け引き 策略 譲歩 和解 友好 同盟 エトセトラ。ある本で政治の大決断が首相クラスのお茶のみで面白半分に簡単に決まることがあるという箇所を読み驚愕した記憶があります。思えば政治しかり文化しかり 人間がしてること 政治家のみならずあまりお偉方を偉いと見上げることなかれと今回いわゆるお偉方達とお話しして思いました。 また、意図せずに事件にあれよあれよというまに巻き込まれることがあるんだということ実感しました。私のように無知とナイーヴゆえひと騒動起こすことがあると。

ー 裸の王様は危険: こちらのニュースで今回の日本開催オリンピックへの皮肉をメデイアで耳にすることしばしば。 日本が素晴らしい国とアピールしたかっただろうがお粗末さが目立つばかりと。日本は斜陽しつつある国力に目を向けずいつまでも過去の栄光にしがみついてるように見えなくもない。人としても国としても あんたが一番 日本は世界一とおべんちゃら言われるよりは他人や外からの意見や批評に耳を傾ける謙虚さが大切と思い知らされます。お局さんが周りに少しでも目を配っていたらこうにはならなかっただろうと思います。彼女に あなたと働くと全てがめんどくさく大事件になってしまう(小さなミスを大袈裟にするから)というと 彼女答えました (他の人は誰もそう思ってないし私と働くのが楽しいし私は人気者よ)と。実は大間違い 全員が彼女の追放を願っていたのです。でも陰で散々お局さんを罵倒しながらいざ目の前にするとにこやかに振る舞う役者揃いにはおったまげー。意外なことに二人のコックさんは今思えば彼女と口きかなかった。それが抵抗表示だったのかも。そしてこの二人のコックさんがとりわけ私の訴訟を逃げることなく応援してくれました。

ー 多勢イコール優勢ならず: たった一人の独裁者になぜ人数にすれば多勢が従うのか 辞職するまであるいは殺されるまでの無抵抗の心理は何か 人間の団結力を計算するに1+1+1=3ではない。この問いの答えを探すに2つの記事が目に止まり切り取っておきました。一つは OMERTA沈黙の掟 とでも意訳しておこうか



モラハラにあった介護福祉の女性が身体にまで及んだ虐め( 背中をどつかれ 痛みのためお医者様の診断を受け休養を言い渡される)に耐えられずに組合 ボス デイレクターに訴えたが何一つ反応がないばかりか解雇された。こういった虐めの結末パターンが日常茶飯事になってるとラジオでも流されていた。これらのSOSに応えるにある組合長は( 残念なことに彼女のような不幸なケースはあることですが上手く職場に適応してる人もいるのです)。まあ いじめられたら ああやんなっちゃったと辞職するもんね。裁判沙汰など迷惑な話でお金も時間もかかるからボスもデイレクターも組合も上の方は関わり合いたくないのが本音で従業員同士の内輪揉めととらえ真剣に訴えても耳を貸すつもりが無いどころか迷惑でしかないと分かった。この記事でもいくら訴えても上の方は動かなかったと書いてある。そのうちに諦めムードが蔓延しブラックが日常と化す。人はいつしかブラックにも慣れる資質があると思う。どこにも行けずここしか無いとなったらブラックも受け入れ朱に交われば赤くなるを通り越してドス黒くなったりもする。こういった環境でストレス解消にいじめは助長し団結など生まれるずはない。

ー 二つ目はBRITISH MEDICAL JOURNALに掲載された南オーストラリア大学の研究結果。ブラックな職場でのデプレッションは通常より300パーセント増加してるとの報告です。世界では300万人がデプレッションとのこと。この記事で目を引いたのは:

( 職場の雰囲気が悪化すればするほどお互いが疑心暗鬼に陥る Plus le climat de travail se détruit, plus les gens se méfient les uns des autres )という箇所です。多分ブラックな職場で人は生き残るための人間の表裏を見せられ誰も信じられなくなるのかもしれません。最後の晩餐でのユダの裏切り、または革命運動のみならず農民運動ですら仲間や隣人を裏切る心理が人間にはあるということを歴史は語っています。家族を盾に あるいは買収金を積まれたり 脅かされたり 私とて断じて友を裏切らないと言えようか。これで思い出したのは関ヶ原の戦いに駆り出された雑兵達の現実 豊臣 徳川両軍の旗を持ち 情勢次第でかわりばんこに旗を上げたという。彼らにとって忠誠も武士魂もへのかっぱ なんとしてでも生きのびてやるが本音。今 若い学生数人と働いてるがすでに職場の力関係を見極め誰につくかしっかり観察している。私につかないのだけは100パーセント確実。メリットゼロだもんね。



上手く伝えられたかどうか怪しいけれどこの頃思うことを書き連ねました。 世の中とはなんぞやと聞かれたら

娑婆ダバダバダー娑婆ダバダバダーとなぜか男と女の映画のメロデイーの替え歌が浮かびました。
そうなんです 世の中とは娑婆なり 娑婆とは かくなりやと思ったんです。

購読雑誌や注文しておいたCDや本が次々と届いてるけどほったらかし。明日からは娑婆で3日間連チャンの仕事 これはこれで楽しからずや。

鮮やかなレッグウオーマー老い包む

2021-01-08 00:53:08 | 俳句
アマゾンよりレッグウオーマー3点セット届く。カラフルで 夫が婆さんには若すぎないかといったけど、コロナで暗くなりがちな気持ちをいくらでも明るくしようと何故かカラフルな色彩に惹かれます。それに私だっていつどうなるかわからないとなれば着るものも他人の目なんてどうでも良いわ、自分が楽しいのが一番。レッグウオーマー手編みしたかったけど今編んでるショールの編み上がりが春までかかりそうで寒さ凌ぎに市販で済ませます。



さて俳句の授業2時間目タイトルは 「俳句には二つの技がある」 で、音の数え方、俳句の表記、2つの俳句技を学びます。



拗音、長音、促音の数え方を早速練習してみました。

例として取り上げたチューリップは5音なんです : チュ(拗音)   ー(長音) リ   ツ(促音)   プ

これをレッグウオーマーに当てはめると7音です : レ  ツ(促音) グ  ウオ  ー(長音) マ  ー(長音)

そのほか「一物仕立て」と 「取り合わせ」という俳句の技を学びます。

なんでもこうして基本を学ぶのって大切としみじみ思います。凡人の自己流は労多くして益なし。マイペースでゆっくり学んでゆきます。

松のうち俳号決めてあらうれし

2021-01-06 22:36:44 | 俳句
今日と明日はおやすみ 嬉しくて朝4時おき と言っても昨夜は8時就寝。9時就寝だと5時起床と身体はしっかり8時間睡眠求めます。老人は早寝早起き、午前中は元気で午後から徐々にパワーダウン、夜はエネルギーが底をつき何もしたくないです。それで読書も編み物も午前中。今朝俳号を決めました。

月下オクラ (つきのしたのオクラ)です。

夏井いつきさんの俳号の決め方にしたがって、まず自分の得意なこととか好きなことを紙に書き連ねました。すると自然に得意というより好きなもの、菜園、月、音楽、森、野菜、果樹などが挙がり、今もありありと思い出される月の下に咲いているオクラの花が浮かびました。それで月下オクラです。俳号はいつでも変えられるし◯とか▲とかの絵文字も入れてよしという夏井いつきさん、なんて自由なの。

コロナの拡大、東日本大地震の時もそうでしたが、何か世界を揺るがす事態が生じるたび再度読み返すのが堀田善衛、あちこちにアンダーラインが引いてあれど忘れてます。これからも再読どころか何度も何度も読み返す定家明月記私抄を読みます。黄色いマーカー印で最初に目に入ったのは:

時代というものが、一挙に坂をころげ落ちる車のように転落しうるものであることを如実に示していると言えるであろう。それは我々の世代もがかつて経験した事であり、かつはまた、時代と称される無形のものは、常にその形ある可能性を秘めているのである。P54

世上全体がヒステリー状況にある場合には、それは不思議ではない。私はそういう状況をも戦中後期の国民の多くがヒステリー状態にあった時からも類推出来るであろうと思っている。P58



コロナ下で若い女性の自殺が増えてるという、まさか自分がフードバンクに並ぶとは夢にも思わなかった悪夢にしか思えないと語るシステムエンジニアといったエリートでさえ失業する世相。日本のお友達が品川の駅前で女性浮浪者を目にし、お仕事があるだけ感謝しなくちゃとメールくれました。

私はネットでジョッブリサーチを登録しており時々訪問するのですが求人が減ってます。最低の仕事でもありつけるだけマシな社会になりつつあると思います。新人さんは割とクセのある方で既にお局様達とぶつかってますが辞めないでしょう。ケベックでも50歳を過ぎると余程のキャリがない限り介護施設とかスーパーという仕事しかありません。

私が色々あっても辞めないのは週3日ジョッギング(歩き仕事)して夜は熟睡というおまけが付きお給料をいただいてるという事。新人さんが辞めなければもう週4日働くこともなくなり3日となり楽になります。

さて、これから編み物したり音楽聴いたり楽しい1日を過ごそう。






春燈

2020-04-24 08:17:55 | 俳句
  のら猫の母恋しいと春あかり

週一度の俳句番組は欠かさず見てるけど俳句詠まなくなりました。でも、今回の放送でまたボチボチ句作しようと思いました。はじめての句会入門の説明で、参加したいけどほとんどの人がおそれ多い、敷居が高いと感じるそうで、そんなことはないと言う説明でした。私も、ずっと俳句番組を見ながら、先生方の言葉への厳しさ、感覚の鋭さに凄いなー怖いなーとすくんでました。参加でもしたらめったギリされるんではないかと。ところが句会でそんなことなくて、まづ第一に選ばれた俳句についてのみの批評で、例えば最初から下手で選ばれない句は取り上げられないとか。これっていいですよね。演奏批評でも、すでに選ばれたトップ10にさらに批評をえられることは厳しくても名誉でもありますよね。

今週の季語は春燈(春灯、春あかりとも)でした。自称フーテンの野良猫たる私、何故か老人介護施設に入ってる母に急に会いたくなり泣きたくなりました。去年会いに行って、どんな場所かも見て、スタッフの方々にもお会いして安心しましたが、最後の日、手を振った姿が思い浮かびます。それで一句浮かびました。

コロナヴァカンスもそろそろ終わりに近づき、来月から徐々にお店が開きます。学校も感染のない地域から開校予定ですが未定です。今日、コロナウイルスの性格について、ロックダウン解除に向けお医者様がとても分かりやすく説明しました。

ウイルスは感染したくて人間を探しまわるんだそうです。だからロックダウンで人がいないと感染できなくて消えるんだそうです。鬼が人を食べたくても厳しいロックダウンで入れず飢死するみたいなもんでしょうか。また、子供や若い人はウイルス抗体ができ感染パワーダウン。特にこどもの肺は成長途上にありウイルス感染が少なく回復も早く、それゆえ政府は学校再開を考えてます。問題は子供が持ち込んだウイルスが家族に感染しないかという不安です。

老人介護施設での離職者が後をたたづ、ついにカナダ軍隊医療班が派遣されました。さすが戦地での救助活動を行うスペシャリスト、お医者様が規律正しく実践効果が優れ素晴らしいと話してました。首相は老人介護のための医療班ではないのでいつまでもあてにするなと言うようなこと言いました。(内心、今が戦争状態なんだよとツッコむ)。多数の死者を出した原因はコロナウイルスのみではなく、多くは脱水症状と食事を取れなかったことだと分かりました。つまり、一口一口づつ食べ物を食べさせ、お匙一杯づつお水を飲ませる看護師が圧倒的に足りない。そうこうしている内に口を開ける気力を失い衰弱し亡くなられた方が多いそうです。

コロナ討論で、誰が悪いのかと犯人探しではなく、これまでの老人介護施設政策の失敗だった、これからますます加速する老人社会にどう対応するかが政府の課題と言いました。少子高齢化で税収入は厳しくなるばかりです。



今日のランチは、無水で焼いた野菜とナンプラーとレモンで味付けした鶏肉を乗っけたクスクス。おやつは夫の好物のレーズンと押し麦のクッキー。4、5日持つはずが隠しておかないとあっという間になくなります。以前は捨ててた不味くなった残り物のコーヒーに豆乳を加えコーヒー牛乳味に。先々のこと考えて食品ロス激減です。



散歩はきちんと3回、午後3時は1時間ハーハーしながら歩きましたが爽快。できればレストランオープンして欲しい。少しでも働いてお金貯めて母に会いに行きたい。そう思えば、即働けるよう体力付けようと思います。といってもレストランの50パーセントは廃業かもと言われてます。どうなることやら。

3年目

2019-06-25 20:35:01 | 俳句
俳句の楽しさを知るようになって3年目。ひょんなことから俳句って奥が深いどころか果てしなき道のりと気が付きはっとした。3年目にしてはっとした。縁の有るな無しや知らないけれど、おぼろな、知人とも呼ぶにも気が引ける、ある句作する方が100句作って99句は捨てると言ったこともわかってきた。また彼が俳句で救われたとおっしゃった事もさもありなんとわかってきた。

3年目にして初めて投稿しようという気になった。インターネットで海外からでも投稿できます。これまで詠んだ句を読みながら、まあ、とてもじゃないけどお話になりません。それでも自分なりに気に入った句があり、これらを応募してみます。私が初めて俳句を詠みたいと思って作ったのが以下です。マーラーがお好きと伺い、それまで聴くこともなかったマーラーの失恋の歌曲を聴きながら作った句です。

 片蔭に滅びし恋の歌を聴く

「にっぽんの芸能」という素晴らしい番組で、坂東玉三郎の「鷺娘」や、京舞の「葵上」など観ながら、恋に狂った女たちの哀しみが聴こえるんです。

怠けないで句を詠んでゆこうと思います。お金はかからないし、老後を慰めてくれます。といいながら今日は句をよんでない。