ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

編み針

2017-11-23 10:05:06 | ハンドメイド
 あの人も 編み針進め 我わすれ

追っかけしてるアレクサンドルタローさんの新しいCDはバルバラへのオマージュ。彼がバルバラふぁんなのは知っていたが、そこまで惚れてたんだ。クリスマスプレゼントに何が欲しいと夫から言われてるのでこれにしようと思う。

そのこともあって忘れないように時間帯をメモしておいたバルバラの伝記を昨日観た。すさまじい人生経験がかくもピュアな人の心を深く打つ歌に昇華する。うんだらかんだら文句と不平ばかりのアーチストにぜひこの番組を観てもらいたい。晩年に買った田舎家で孤独を愛したバルバラは編み物を楽しんでいたという。



つい先日アマゾンからNHKテキスト「すてきにハンドメイド」が届き(送料込みで1200円ほど)読んでいたら、東北震災時に「つらくて何もしたくないときに、毛糸があれば編むことで少し気が楽になるのでは」と趣味で編んでる毛糸の編み方とレシピを送ったドイツの医学研究者マルチナさんのお話が載せてあった。


編み物を始めてから。編み物だけでなく何でも「自分でつくってみようかな」になってきた。買った方が綺麗だけど、生活するということはこういうことではないかしらといろいろ思うことがあり、アクセサリーなども手作りしてみようかな。練習用から2作目の毛糸帽子を編んで一回目よりずっと綺麗にできた。続いて甥や姪達のクリスマスプレゼントに編もうと思ってるが、夫が男は折り返しがあった帽子が好きだとのアドバイスを受けてゴム編み部分を2倍の長さで編もうと思う。

人工知能

2017-11-20 10:25:56 | 雑誌雑読
 用無しと人工知能に追いやられ

テレビで殺人ロボットについての放送があった。顔写真を記憶したロボットが群衆の中からいとも簡単に探し出し殺す。殺し屋のいらない時代が来るかも。ちなみにここ20年を待たづに職種の40パーセントが消え失業者が増大するという。

たまたま手にした雑誌が人工知能研究界トップYOSHUA ABENGIOとの対談だった。シリコンバレー、GOOGLE、MICROSOFT、etcから今の10倍以上のお給料を提示されても断り、モントリオール大学にとどまっている。そして人工知能が大企業の利益追求から社会への貢献になるべきとの信念から、哲学者、倫理学者などと協同しユマニテの価値に基づいたコンセプトにこだわり、殺人兵器に加担する等の研究を拒否し人工知能反逆者と言われる。彼の講演に魅了され、世界中の優れた学生が彼の研究室で学んでいる。このような優秀な学生を大企業がほっておくわけはなく年収最低2000万円+様々な手当+ボーナスなどの特典を学生の鼻先にぶら下げてるとのこと。以下、YOSYUAさん。


モントリオールはテクノロジーのメッカで以下の大企業が何億円と投資しています。

MICROSOFT  6億
GOOGLES   4,5億
カナダ政府  93,5億
ケベック政府 100億
FACEBOOK   7億
SAMSONS   モントリオール大学に研究所設置
DEEPMIND   事務所開設
THALES (フランス)人工頭脳研究センター設置


何処まで進化するのテクノロジー。ついてゆけないどころか「あんたは用無し」と烙印押されてる気がします。まあ、役たたずになり、あっちにひっこんでろと言われてからが、むしろ自由に好きなことできて楽しいってことあります。ただいま穴の開いた靴下の修理中。ちょこっと穴があいたのを何で捨てなきゃなんないんだもったいないと「靴下の穴かがり」で検索したら、たくさんの方がほころんだ穴を修理してる。私も仲間入り。これから用無き人はどうして生きてゆけばよいのだろう。


初雪

2017-11-13 08:08:06 | ハンドメイド
 初雪のまだらに降りてあばた顔

昨日初雪が降った。半地下キッチンがまだ終わってない。カーテン生地を選んだり縫ったり、ガラクタを処分しようかリサイクルしようか思案したり、、、夏に取りかかったのに来月はクリスマスだ。で、昨日仕上げたボール2点。あちこちニスが剥げ小汚いがカナダの丸彫りの木でできてます。10年以上前に二つで500円ぐらいで買った記憶があります。サンドペーパーで磨いてニスを塗ろうかあれこれ考えて金と銀でペイントしました。薄くぬっては乾かし3度塗り。半地下は暗めなので、とにかく明るい雰囲気にしようとしてます。これは正解だった。映えます。




あなうれし

2017-11-08 10:56:36 | ハンドメイド
 あなうれし 新しき技 覚えたり

菜園に霜が降りた。帽子とマフラーの季節がやってきた。編み物始めて2年目に入った。ちんたらちんたら編んでるので進まないが、編みながら「ああそうか、そうなのか」とわかってくることがありそれが楽しい。毎回一つ新しいテクニックに挑戦してるが今回はこれ。頂き物のアクリルの余り毛糸で編んだ帽子。編み図を見てめんどくさそうと思ったが、できたのよ、嬉しくて嬉しくて。これは練習用なので、これからもう一点いい毛糸買って編みます。マフラーは先月出来上がりましたがあったかくて夫も気に入って早速使ってます。菜園は土を掘り起こし種を撒けば芽を出し実をつけ、編み物は編めば形になり、家は改修すると綺麗になり、、こんな当たり前なことに何故か感動してます。






小さな太陽

2017-11-06 18:38:57 | ニュース
 右左 小さな太陽 温める

昨夜 州市町村選挙が終わった。青天の霹靂というんだろうか 信じられない事が起こった。当選確実と言われたモントリオール市長が敗北。まったく無名とも言える(市会議員一期のみ経験)43才の2児の母親が当選した。この人誰って興味すら持たれなかった自称中道左派の女性が、ここ一か月でメキメキ人気をあげ、信じられないどんでん返しが起こった。昨夜の開票経過とジャーナリストのコメント、敗北した前市長と新市長のスピーチを聞きながら頭によぎったことを少し。

一番感じたのは、政治家エリートというのは、男女平等とか、性差別撤廃とか、信仰の自由とか、テロ対策とか語るが、一般庶民にとって差し迫ってる問題は 交通網の整備や、低賃金で清潔なアパートの供給等だった。彼女の政策案は(当選後すぐに取り掛かるという)バス路線とバスの数が圧倒的に不足している市民のために電気バスを注文しバスの運行を増発することや地下鉄路線を増やす事。これを聞いた夜間労働者がとても助かると話していた。彼女は、いったい市民が求めているのは何かということに耳を傾けていた。それは高尚な思想とかではなかった。

二番目に、中途で書くのを止めた「パワーの終焉」という言葉が浮かんだ。市民は かつてカナダ政府の閣僚をつとめ、政治経験豊かでインターナショナルな恰幅の良い市長より、ぽっと出の政治経験と言える経歴すらおぼつかない女性を選んだ。朗らかでよく笑う候補者を「小さな太陽のよう、対立候補を批判し欠点をあげつらうのでなく、具体的で実現可能な市民生活向上を考え提案するポジチヴで健康な新しいタイプ」と評した。ジャーナリストが、敗北したコデール市長のエスタブリッシュメントもステータスも経験も役に立たなかったと語ったのが印象的だった。トランプ当選にも感じたが、私たちは絵に描いたりっぱな餅が絵でしかなかったことに気が付いてきたんだと思う。

三番目に、彼女が属する「モントリオールプロジェクト」の議員候補者が、これもどんでん返しで多数議席を獲得し、モントリオールはコミュニストが牛耳るのかと経済界に不安が走ってると言うが、それはないでしょう。ただ、今回の選挙でモントリオール市民が貧困化してるんだなと思った。街を歩いているとそれをひしひしと感じる。だから市民の窮乏をよそに、言葉で飾る傲慢と言われた市長に背中を向けたんだ。政治離れがこちらでもよく耳にするが、今回の結果に主権在民ということはこういうことなのかと思った。

これからどうなるかわからない。この自然でよく笑う新市長がどのようなリーダーぶりをみせるのか。圧倒的に自民党の基盤であるモントリオールブルジョワ階級が住む選挙区も魅了し、コデール派は「何が起こったんだ」と泣きくずれた。

左から前市長と新市長