コロナも治まりつつあり2年ぶりにコンサートに行ってきました。ヴァイオリニストSTELLA CHEN 当市のオーケストラとの共演です。ネットでエリザベ-ト王妃国際コンクール金賞と知り一番前の席で鑑賞。一言で言うと圧倒されました。 聴き惚れ見惚れハート鷲掴みにされました。オーケストラとの共演というより彼女がオーケストラを力強く牽引し何故だかジャンヌダルクを想像しました 彼女のような政治指導者だったら私ついて行くわ。若く新鮮で自然で繊細で豊穣でなおかつ知的なしっかりした骨組みを感じさせ 翌日の批評に載ったそれこそ煌めくスター誕生に立ち会った心地。スタンデイングオベーションが鳴り止まず 指揮者は演奏後即彼女のエージェントに来年の契約を申し出たということです。始終笑顔を絶やさず余裕すら感じさせるスケールの大きさ。みなさんお馴染みの曲ゆえ(彼女はメンデルスゾーン 一曲のみの演奏)会場は虜になりました。写真よりずっとずっと柔らかみがあり暖かさが滲み出るようなふっくらした魅力的な女性でした(もしかしてコロナ太りかも)
地元の交響楽団ゆえ面白い経験しました。プログラムオープニングのバッハの演奏が何とものんびりとほのぼのしていたんです。もちろんモントリオール交響楽団などとは比べ物になりませんが2流3流どこの味というか 良かったです。私はほぼ毎日俳句や短歌を一つ読んで食事のように味わってるのですが(昨日何食べたか思い出せないようにすぐ忘れるけれど)その日の朝読んだ橘曙覧の歌と同時にバッハの家族の肖像が浮かびました。貧しいけれど賑やかで楽しげな家族。
たのしみはまれに魚煮て児ら皆がうましうましと食う時 (橘曙覧 独楽吟 )
バッハは良き妻に恵まれ家庭生活は幸福でホスピタリーのある家だったとか。
最後のプログラムのシューマンは飽きて早く終わらないかなーと思いました。
昨日から3日連チャンやすみ クリスマスの準備始めます。この準備してる間が楽しいんですよ。
BARRICADEはルイ14世下の宮廷音楽で このCDに登場する作曲家は8人 クープラン、マレ、ラモー、シャルパンチエ以外は初めて知る名ばかりです。ただいまテレビでルイ14世の生涯をシリーズで紹介しており またルイ14世が創立したロイヤルアオペラダンススクールの記念番組もありいろんな事がリンクしこのリンクが楽しい。
CDを聴きながら テレビもラジオも車も電気もなかった世紀の自然光に浮かび上がった人間の心情の世界 そうだこれらの曲はフェルメールの絵画だと思いました。パラパラと手元にある画集をめくりながらフェルメールの絵には人間の隠れた情念 とりわけ一見目には清楚で貞淑な女性達の昼顔を思わせる隠喩が 見つけてごらんとばかりに配置されている。ルイ14世と同時代の画家です。この絵の壁にかかってるトランプをかざすキューピッドは女性がすでに処女でないことを暗示し当時の風習である結婚は処女でなければならないというドグマを嘲笑してるとのこと。
さらにルイ14治世下の画家を調べるとニコラプッサンに出会い彼の作品で一番有名な「アルカデイアの牧人達」がルイ14世お気に入りの作品だったと知りました。王は幼少の頃から数多の死を目撃し 自分にも死が確実に訪れることを実感すればするほどに最大限に権力を行使し思いのままに国を統治しようと思ったのかしら。ダンスが好き 戦争が好き 女が好き 。無理矢理に引き離された初恋 純真な女性に心奪われもすれば 魅力たっぷりセクシー美女にも溺れ 最後は敬虔な年増女と再婚。数年前に義妹とタイトルは忘れたけどルイ14世の主治医の記録を忠実に再現した王の死とかいう映画を見ました。延々と続くベッドでの病床映像に飽きたのと王の腐った足のみが記憶に残るのみ。
ルイ14世といえばラ・フォンテーヌも宮廷人の観察から時代国籍を問わぬ人間の普遍的な心のカラクリを寓話にしました。
バラバラになんの脈絡もなく好き勝手に読んだり観たりし聴いたりしてたものが実はリンクしていたという発見にささやかな喜びと楽しみを見つけました。
アルカデイアの牧人達がアルカデイアというユートピアの国に暮らしてさえ死は免れない 私もかつてアルカデイア人だったという墓碑を読んだように 私は好きな俳句や和歌を書き写している手帳をめくりながら探していた歌を見つけました それは万葉集の1814番。
いにしえの人の植えけん杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし
私もいつか いにしえ人というか昔人になる あんな人がいたという痕跡さえ残らないだろう。
最初CDを聴いた時、これはベートーヴェンなの❓別人の作曲家に思えて、ベートーヴェンでなくRADU LUPUを聴いてると思いました。なぜかこれまで聴いたベートーヴェンとは違うんです。重力なく、澄んだ清流に光が煌めきながら反射しリズミカルに大海に向かい流れるよう。深く聴く者の胸に滲み入り喜びで満たしてゆく。毎日聴く内に、LUPUはベートーヴェンに繊細で柔らかく鋭敏で優しい感性を見出し表現しようとしているのではと思いました。ずいぶん昔に夫とベートーヴェンの伝記映画 不滅の恋人 を観たんですが夫が涙を浮かべてるんですね。びっくりしました。モントリオールのHさんに言わせると男の方が女よりも遥かにデリケートで感性が鋭いと話してたこと思い出しました。女って子育てや家計のやりくりなど現実的で結構したたかですもん。男の方がロマンチストかもしれない。
なんでも新陳代謝が激しく常に新しいものが次から次と現れるけど 新しい とは初めて出会い感動するに時空はなくむしろ新しい出会いということではないかしら。アホエンオイルもそうだし次なる編み物もパン作りも私にとっては新しい。古いものでも初めての出会いはいつだって新しい。
古希も近い婆さんなのにアルバイトしたくてネットで次から次と応募し撃沈してます。理想は週10時間、最低賃金肉体労働OK。遊ぶお金欲しいです。もちろんなければないでなんとかしますけど。カンボジアレストランから先行きどうなるか分からないのでしばらくお休みとのこと。コックさんを見つけるに大変でモントリオールから呼び寄せ無料でアパートに住まわせ至れり尽くせりだったコロナ前とは考えられない状況。
菜園は毎日いろいろな花が次々と咲きます。夫の好きなレーズンパン焼きました。
また逢う日まで
作詞:阿久悠 作曲:筒美京平
また逢う日まで逢える時まで
別れのそのわけは話したくない
なぜかさみしいだけ
なぜかむなしいだけ
たがいに傷つきすべてをなくすから
ふたりでドアをしめて
ふたりで名前消して
その時心は何かを話すだろう
また逢う日まで逢える時まで
あなたは何処にいて何をしてるの
それは知りたくない
それはききたくない
たがいに気づかい昨日にもどるから
ふたりでドアをしめて
ふたりで名前消して
その時心は何かを話すだろう
ふたりでドアをしめて
ふたりで名前消して
その時心は何かを話すだろう
ランチ: アスパラガスが旬で薄切り豚肉巻き、デザートは青豆まんじゅう