ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

初学び ういまなび

2019-01-28 16:23:48 | 俳句
 かなけりや 切れ字と遊ぶ 初学び

 「ああ、早く土曜日になるといいな」なんて待ちわびるNHK俳句教室。選者、ゲストの方々が多彩で、それぞれに個性があり、各人が入選作の中から選ぶ3席に、自分ならこれを選ぶとテレビの画面を前に参加する楽しみもあります。

 いまんとこただ楽しみで見てるだけでしたが、今回初めて学びたいいう気持ちが芽生えてきました。

切れ字についての説明でした。中字切れ字というテクニックも知りました。かな、や、けりという切れ字は音調をととのえる役割や、感動、詠嘆、呼びかけ、断言などの役割もあります。無意識に使っていたのを意識して使うことは句づくりに批評眼を持ち込むことで、プロの方は、様々なテクニックに通じてらっしゃる。プロのプロなるゆえんと教えを乞う大切さを感じます。


それで、今回初めて、俳句を学ぶという意識的な気持ちが生まれたのを詠みたいと思いました。切れ字の3語をどう並べるか順序をかんがえました。「や かな けり」「けり かな や」「かな けり や」。けり は末尾に使うのでアウト。じぶんなりに音調をかんがえるに「かなけりや」になりました。また、「かなけりや」なんて何のこといってんだい という読者を誘い込む役割をあたえました。俳句をはじめて3か月と言うゲストの方が俳句により人生が楽しくなったと話してました。同感。


我楽多

2019-01-19 19:25:11 | 買う
 我楽多の 字のごときの 初買いよ

 断捨離しながら、好きな物だけが残るようになってきた。それはいつ見ても使っても飽きないし愛着があるもの。他の人には我楽多にみえても、ほのぼのと幸せになる物たち。

 今年はじめて中古屋さんに行ってきた。中古屋さんは私の遊び場。そこには、時代遅れ、流行遅れになった品々が積まれている。日本に較べたら捨て値ともいえる破格の値段。それでも100円、200円でも気に入らなければ買わなくなった。

 ひさびさに一目ぼれしたのがこの花瓶。200円也。ラベルにルーマニア製と書いてあった。汚れて曇りガラスみたいになってるのを洗ったら、そのおおらかな姿、愛らしいモチーフに思わず笑みがこぼれた。これも何年も前に中古で買ったチェストの上に置いた。私の飾りは多国籍の我楽多飾り。額絵など、いつも画集やアート雑誌から切り取ったもの。

 ネットサーフィンすると、なんていうか、本物をめざさねばならないとか、上質の生活をとか、センスある暮らしとか、成功するノウハウとか、、、お金がないなりに、なりなりの暮らしを楽しんではいけない気にさせられる。皆が皆そのような垢ぬけた上流生活が好きだとは限らないと思うのだけれど。コンサートホールのあるお屋敷や、室内プールがある豪邸で暮らす方々に御呼ばれしたことがあったけれど、住む世界が違いすぎ。うらやましいと言うより、私はちまちました庶民暮らしが好きなんだし落ち着くとすぐに気が付いたっけ。

 何年も前の番組で、大正時代が好きで好きで大正時代の生活品から雑誌からを探し集め、大正に囲まれ暮している女性のルポがあった。ボロアパートでのOL生活だが職場に和服で出勤。この女性はなんて豊かで幸せなんだろうと思った記憶がある。音楽雑誌でも、バロックが好きな演奏家が時代錯誤かと思われるようなバロック時代に近い暮らしをしている記事を読んだことがある。

 我楽多の字は、私にとって「我は楽しみのなんと多いことよ」です。

 以下、今日我が家にやってきた花瓶。1月のおめでたい我楽多に囲まれてます。



樹氷

2019-01-15 09:54:27 | 暮す
 空は海 樹氷は珊瑚 泳ごうよ

 自然は思いがけない光景を見せる。いつもは変わり映えのない冬の空がまるで波打つ海のように広がり、樹氷は白い珊瑚のように見えた。私は色鮮やかな魚となり泳いでる気分。



今日は丸一日、夫が勉強会で不在。ひさびさに大いに羽を伸ばし(夫曰く、いつも伸ばしてるらしい)のんべんだらり。リタイヤ生活は時間がたっぷりあると思っていたがあっという間に一日が過ぎる。それは体力が落ち、ひとつのことするに時間がかかるから。ついさっきアートグループから電話があり脱退をとどまってほしいとのこと。ギャラリーのお掃除やペンキ塗り、ヴェルニサージュの準備など(こういった雑用好きです)、自称掃除大臣を引き受けてきたのでいざいなくなると、なり手がいない。月末に会合があるのでそれまでに再考してほしいとのこと。ここはふらつかないようにしよう。

人生は思った以上に短い。その短い人生で自分の心の声を聞いて動ける時期などそうそうない。あれこれ右往左往してる間に時が過ぎた。あちこち身体にガタが来ていてもまだ健康体と言える。ぼーっとしたければ、ぼーっとしてよう(チコちゃんに叱られるけど)、自然に興味が湧くことをしよう、好きなことだけしよう。我儘すぎるから、ホスピスのボランテイアでほんの少しだけお役に立ち許していただこう。たぶん今がいろんなことから解き放たれた自由感があるのでこの時期を大事にしたい。

今朝の雪

2019-01-10 09:23:08 | 暮す
 いつのまに すぐる月日に 世をみれば
  去る時をしる 今朝の雪

 何かを決めるときは意外にぷつんと糸が切れるように決まるもので、長年たずさわったアートグループを脱退することにした。明後日が総会で、送られた資料を読みながら自分の中で最後までくすぶっていた最後の熾火のようなものがシュワッと消えた。時代は変わる、世代は変わる。人には引き際がある。窓からの雪景色を眺めながら今朝脱退メールを送った。

 昨日はホスピスボランテイア始め。クリスマスヴァカンス中、7人が旅立っていた。穏やかな死を迎える方がほとんどという。ここには、かつての大学の先生、お医者様、パイロット、看護婦さん、店員、主婦、春をひさいだ女性、身寄りのない独り者、、、あらゆる分野であらゆる場所で人生を過ごしてきた方たちが暮らしている。大半が歩行困難でおむつをし車椅子生活。

 ある患者さんに問うた

  - クリスマスは来訪されたご家族と楽しく過ごしましたか。
  ー はい、楽しかったです。両親が来てくれました。
  ー それはよかったですね。ご両親はおいくつですか
  ー パパは86才、ママは84才

この患者さんはちなみに89才です。

 ボランテイア仲間の最高年齢は78才。もう20年近くのボランテイア。人手不足だし、私のようなものでも「今年も来てくれるわよね」とあてにされる。ひきこもりになりがちな生活を心配する夫から、せめて一か所だけでも社会とのつながりを持った方が良いと言われる。週一、ボランテイア後、クッキーとコーヒーでお茶する。皆さん還暦過ぎているので老人会みたいなもん。たわいのないことを話し笑う。これでいいのだ。

 





 

初忘れ

2019-01-07 18:53:34 | 暮す
 この先が 思いやられる 初忘れ
 
 クリスマスシーズンが終わり今日からルーテイン生活が始まる。初泳ぎに行ったはいいが水中眼鏡を忘れ、クロールはやめ水に潜らず首だけ出した平泳ぎのみ。物忘れがすごい。ぼけたくはないがこれだけは保証できないとつくづく思う。

 ダイアナとの交換授業もはじまった。夫とかけをして、二人とも欠席にかけたら時間ぴったしにやってきた。それも、しっかり復習してきて質問もたくさん用意してきて、いつのまにかいつものごとく私をリードしている。私がなにげなく口に出していることを良く記憶している。

 例えばの質問は、「始めましょう」と言ったらどう返事すればよいのか、家庭と家族の違いは何か、フランスとフランス語、ドイツとドイツ語、日本と日本語、なのにイングランドはなぜイギリスとなり英語となるのか、曜日の曜と日はどいう意味か、などなど。丸暗記と言うのが嫌いと言うか頭に入らないそうで、何故そうなのかロジックが必要とのこと。

 ところで、夫の年金が年額で12万円ほど下がるが、リタイヤ仲間から電話があり、彼は年金が多い分年額24万円の減額。物価から、保険料から、市民税固定資産税から、何もかもが値上げ。なのに年金は下がる。これからの経済は下り坂とエコノミストが予見した。怒ったところで如何せん。ここは気をひきしめないと。いまんとこ定期購読契約している雑誌5誌を3誌に減らし、月2回は遊びに行く夫のモントリオール行きを1回に減らすことにした。先々良くなるというよりは悪くなるというふうに考え、ゆるやかに生活縮小しお金をかけずに遊ぶ工夫するしかないです。落ち込んだらお笑い番組をみてげらげらお腹かかえて笑う、羽生弦結フィギュアスケートを観る、これにつきますね。