白装束 脱ぎ捨て大地 深呼吸
春雨に 雪がみるみるうちに解け黒い大地が顔を出してきた。まるで白装束をさーっと脱ぎ捨て、大きく深呼吸してるみたい。
忙しい日々が続いた。乳癌の定期検診に引っ掛かり再検査の連絡待ち。封書で送られてきて開けた夫の方が狼狽してる。当の本人はあまり心配してない。再検査で乳癌としても初期なら90パーセント治癒とあるし、義母はステージ3でも15年以上、日常生活にさしさわりなく暮らしてる。むしろ40歳そこそこで卵巣腫瘍摘出で病理検査の結果を待ってたときのほうがドキドキめそめそ、もしかしたらどうしようと落ち込んでた。卵巣を摘出しただけでOKだった。こちらで子宮筋腫もとった、骨折もした。でもすべて無料。がん検診など病院の方から定期検査の電話がありアポイントをとり、最新設備の機械で検査受けます。
癌と言えば、告知するお国柄、お隣さんは今年のクリスマスまでもつかもたないかとお医者様に診断され、心の準備ができ次第ホスピスへの入院手続きをすると言われたそうです。「生きるのが楽しいから死にたくない」と時々訪問する夫とパーフェクトお隣さんを前に泣いたそうです。30年ぶりに最初の奥様が会いに来られました。毎日、誰かが訪問してます。娘さんもときどき泊まってゆきます。薬代だけで週30万だそうですが無料です。夫に追加税金支払いの連絡がありがくんとしてますが、こういった税金が医療や教育に使われると思えば怒ることもありません。いつどうなるかわからないもの。
さて、オリンピックの羽生選手に「キャー」して、YOU TUBE見まくり。思うのよね、「人はパンのみにて生きるにあらず」と。感動とは、感動したくてするものでないので感動する場面に出会うと、生きてるっていいなとしみじみ幸せ。つい先だって16才の若い女の子と知り合う機会があり、おしゃべりな女の子だけど、どきっとするような新鮮な物の見方や考え方に咄嗟に「私にフランス語教えてくれませんか」とお願いしました。引き受けてくれました。私がテキストを用意し、わからないところを教えてもらうんです。この子、16才なのに教え方がびっくりするほど上手で思わず「あなた素晴らしい先生ね」というと、「よい生徒だから」とほめられました。いやー、だてに年をとったんだなとしみじみ。羽生選手からも女の子からも教わることあります。4月から私、ピカピカの1年生。なぜか毎年気持ちだけはピカピカの一年生で進歩なしって気もするけど。
やっとこさ生まれて初めて編んだ靴下出来ました。あれー模様が変。原因わかりました。失敗から学ぶんだ。羽生さんが転んでけがして失敗しても起き上がるのに比べたら、間違って編んだところで痛くもかゆくもない。これから靴下は手編みです。夫はらくちーん、はきごこち最高と言ってます。