ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

終活へと

2020-11-26 00:46:24 | 暮す
すでに老いてるので老い支度ならぬ死に支度。終活準備着々。夫や私のボランテイア仲間の集会場だった半地下の部屋を空っぽにしました。市の環境規定に合わなくなった大きな暖炉も本棚もスチール書類ケースも処分しました。さてこの部屋を何につかおうか、私は大きな鏡を取り付け跳んだり跳ねたり床に転がったりの体操部屋にしたい。夫は壁一面に写真やポスターを貼り大型テレビや音響設備を整え鑑賞室にしたい。これからおいおい考えます。



先週の金曜日お休みをとり夫の初めてのリハビリに病院に付き添って行ってきました。担当の方から名医に当たり回復も早い方でラッキーだと言われました。今は歩行器から杖で階段をゆっくり登り降りできるまでになりました。大したことない手術なのですが夫の療養中2人にも確実にやってくる死に向かってるのを実感しました。いつかは身体が不自由になりオムツを当て寝たきりになるかも知れない、それは誰にもわからない。トイレにしゃがめないので尿瓶を用意し、お風呂に入れないので身体を拭き、服を着せたり靴下を履かせたり、仕事前にプレートに食事を用意し、休憩時間に戻ってお世話をしたり、、、介護施設で働く方々のことを思い頭が下がる思いがしました。時給が2500円になっても当然と思います。

今日と明日はお休み、少し疲れが出てゆっくりします。編み物でもしながらのんびりします。これも夜編むと目が充血するようになり日中のみ。こうして確実に老いてゆく。無理せず老いに適応してゆこう。

一面の雪

2020-11-23 18:42:49 | 暮す
昨日就寝前に窓の外を見たらオリオン星座が手を伸ばせば届くほどに迫って見えた。日本で見るよりもうんと近くに見えるのは何故なんだろう。今朝4時に目が覚めたら一夜にして一面の雪景色。

土日の2日間はアレキシアと組むはずが欠勤だった。彼女はもう戻ってこないよと噂していた。私が休みの間に何かあったらしい。でも何も聞かない。3日間休みの間アレキシアと組んだのはヒステリックなお局さん。私がそうだったように怒鳴られっぱなしで嫌気がさしたんだろうと思う。私は傷つくというよりも、なんでこの人はこうなんだろうとそっちの方に興味があるので腹も立たないけれど理不尽なお局さんにアレキシアは激しく反撃したのかも知れない。

勤め始めた頃こんなことありました。

配膳のプレートを準備していると

お局さん : 何してんのよ、ジュース2杯も用意して

私 : 備考欄見てください、看護婦さんの許可ありと書いてありますよ

お局さん : 飲み過ぎよ、いらない

と言ってなんと備考欄のジュース2杯を1杯に書き直しました(内心、おいおいお前さん看護婦じゃなかろうに)
でも、そのうち文句が来るだろうと思って従いました、後から持っていけば良いかと。配膳の後、早速受付から連絡がありました。
するとですよ彼女こう言ったんです。新人さんが間違ったんです、すぐお届けしますから。おかしくて笑ってしまいます。

何だろう、私は今この人生劇場で生活苦の健忘症気味老人が拾われ働らかせていただいてるという役を振り分けられ、週三日舞台稽古に通い演技がまずくて監督に叱られてると思ってる。で、少しづつ上達せざるを得ないと。お給料いただいてるが故いつまでも演技下手だったら首になるしね。

ある日、このお局さん私に言ったんです。あんた、私のこと嫌いでしょう、一緒に働きたくないでしょうと。徹底して無抵抗主義で暖簾に腕押し、柳に風と受け流す外人の婆さんが不気味に映ったのかも。
年取ると消エネになっちゃって無駄な諍いにエネルギー費やしたくないのね。それにこのお局様、ギャンギャン吠えてるけどどっか可愛いとこあんのよ。

慣れてくると施設の老人の方々とは良い関係になってくる。私を怒鳴りつけた御老人とは今はハーイなんて手をあげて挨拶しニコニコな関係になったしさ。怒鳴られるたび一発で頭に入り二度と間違わないもん。注文の多い不平男と名付けたご老人はデザートが嫌いなチョコ類とシナモン入りのときは他の3種のデザートを用意し選んでいただく、イタリアドレッシングの時はマヨネーズをお持ちする。何回か忘れて小言言われました。老人と、従業員関係との2重のストレス、これでは新人さんがいつかないと思います。私のストレスは物忘れという老化現象。こちとら3重のストレスだよ。メモしまくってます。

アレキシアは人気者になっていた。英語系の老人やバイリンガルのコックさん、そこそこバイリンガルなアルバイト学生達は嬉しくて若いピチピチちゃんと英語で会話してた。お局様達に嫉妬されたんだろうな。仕事が慣れるまでアレキシアをサポートしていたらお局様達に甘やかすんじゃないよと叱られた。人手不足で、またまためちゃめちゃなシフトになるのにあの優秀なアレキシアを辞職に追い込んで困るのはあんた達だろうが。アレキシアのことは心配してない、もっといいところがすぐ見つかると思う。ただ彼女と話したんだけど、職場が近いということ、夜はぐっすり眠り不眠が治り丈夫になってきたこと、用事があれば休めることなどメリットあるのよ。半年働いたらすぐに3日間有給休暇ももらえる。婆ちゃんは嬉しい。


la méritocratie

2020-11-21 22:12:12 | 雑誌雑読
定期購読雑誌を読む気力なく積んでるだけだが3日連チャンのお休みでざっと目を通した。何故かくもトランプ大統領が票を集めたか驚愕だったが、その心理を分析した日本でもお馴染みのマイケル・サンデル氏の記事に、錐でチクリとけれど深く胸を刺された気がした。この記事は私のこれからの生き方に幾ばくかの影響を及ぼすと思う。いつもながら6ページと短いインタヴュー記事ながら時間を見つけて読んで行こうと思う。サンデル氏は日本で言うところの自己責任、自分の悪い運命は努力の足りない自分のせいだよ、運命は自分で切り開くもの、努力した故のご褒美、勝ち組は勝ち組に値すると言うla méritocratieという私にとって初めて耳にした言葉を使い、負け組に押しやられた心理を分析しポピュリスムの根源を探ります。今日、明日とお仕事なので今回はタイトルのみ。



さて、お仕事の私の第2ステージはレジダンスの一人一人の名前、部屋番号、好みを覚えること。例えば誰それさんはデザートの時はミルクをお持ちするとか、誰それさんはイタリアドレッシングが嫌いだからマヨネーズを用意するとか。肉体労働そのものは問題ないのですが、とにかく記憶力減退で覚えが悪く悲しくなります。それも姓名を暗記しなければならないので、毎回今回は5人と決めて家に帰って繰り返し覚え叩き込むようにしてます。例えばノエラ ボワヴァンさんは何号室でメニューが牛肉の時は消化が悪いのでお魚にするとかね。70人ほど覚えなければなりません。でも、覚えなければ、いつになったら覚えるのと叱られるので頑張ります。

静かなひと時

2020-11-19 16:48:31 | 暮す
3日間連続のお休み、嬉しい。

夫の手術後の経過良好、看護婦さんから5日後にはシャワー浴びて良いとのこと。以下のような完全武装スタイルで我が家にやってきます。入院、手術、訪問介護無料ですがその分支払う税金は年収のほぼ半分でリタイヤ後の収入にも課税されます。夫も税金払うために働いてるようなものだと言いますが働けるうちは働いてる方がボケ防止に良いかも。私は根がグータラなので仕事に行くとなると身支度を整える、それだけでもいいかなと。



毎日いろんなニュースを耳にします。ケベックのレストランの半分が倒産の危機にあり従業員に新しい仕事を探すよう勧告してる。

トランプ大統領はモラルが無くアメリカ国防省のトップシークレットをロシアに売る危険性があり退任後逮捕されるかもしれない。

多国籍企業に勤める義弟はアメリカ担当で従業員はほとんどトランプ支持者、それ故マスクを拒否し工場内で従業員の4分の一に当たる60人が感染。

情報社会とはよく言ったもので次から次と飛び込むニュースに疲れテレビを消しネットを閉じると静寂が広がる。グータラの上に要領悪いので貧乏暇なし、このぽっかり空いたような静かな空間がとても新鮮だった。

コロナが近くに

2020-11-17 22:48:17 | 暮す
春に人工股関節に取り換えるべく夫の手術がコロナで延期となっていたのが急に病院からの連絡で手術。8月にコロナ 検査、その他諸々の手術前の検査をし9月に予定していたのが無期延期となり来年になるとばかり思っていたのでラッキーです。十分歩けるし直前までモントリオールで仕事もしていたのですがいずれは必要な手術でした。退院し自宅療養中。すでにテレワークで少し仕事も再開しました。看護婦さんが毎日訪問し来週は手術後経過観察で夫に付き添って病院にゆきます。義家族やお隣さんの助けを借りて週三日仕事しながら何とか回ってます。

他人事ではなくなってきたコロナ、退職後もお付き合いのあるかつての夫の同僚からコロナ感染との知らせがありました。空軍のパイロットから教育界に転じた女性で毎日ジョギングし健康そのもの、きちんとコロナ対策を守っていたのに何故なの、これ以上私に何ができたのと夫に話したそうです。前向きな女性でコロナ下でも様々なプロジェクトを準備していたのに彼女が働く学校そのものが閉校となってます。

甥が勤める会社の社長がコロナ感染、会社が2週間の休業に入り甥や家族もコロナ感染検査。親しく行き来する義妹の隣人がコロナでお付き合いある方々も感染検査。私だけ例外なんてありえないと思うようになりました。

日本の身内の方は映画配給の仕事をしている姪が仕事が全く入らず貯金で凌いでます。このまま続けば40才にして新しい仕事を探さなければなりません。来年大学卒業で内定を貰っていた一番上の姪の子供がもしかすると内定取り消しになるかもしれないとのこと。楽しい東京での学生生活、その後東京で就職を夢見てたのに先行き不明。仕事が決まらなければ田舎に帰らざるを得ないかもしれない。

職場では大学生のアレキシアが12月いっぱい仕事を休むことになり来年から働くかどうかわからないという。今ではテキパキと働き頼りにしていたのにガックリ。若く社交性あり人気者。私が思うにお局様たちの意地悪さにあると思う、直接聞かないけどね。人手が足りないんでしょう、もうちょっと新人を大事にしてよねと思う。確かに生意気なところあるけど、よく働くしかわいいとこあるのにお局様たちはちっちゃなミスでも鬼の首とったようにあげつらう、やめてよねと思う。アレキシアは小さい頃から海外生活が長く、これまでもベルギー、フランス、ニュージーランドで暮らしたことがあるという。私はいろんなお話が聞けて楽しいよ。もちろん私にも命令したりするからカチンとすることあるけどお局様たちのような意地悪さが無く働きやすい。「アレキシア、あなたと働くの好きだから来年も一緒に働こう、辞めないでね」と言った。私だってミスする毎に(お局様達だってミスるくせに手前のことは知らんぷり)チクチク嫌味言われてる。ただ何だろうこたえないのよ。どこかの神経が死んじゃったみたい。それにコロナ時代、どれもこれも小さく思えて、チイセーことでガタガタするんじゃないよババーとか内心思うのよ。その私めごとババーは実はコロナ下なのに生きるのが楽しくなってます。佐野洋子の随筆「死ぬ気まんまん」の気持ちが少しわかります。癌で余命を宣告された途端、長年患った鬱も消え日に日にすっきり元気になっていった佐野洋子。

生きてなんぼとなると生きてるだけで楽しい、持病があるとはいえまずまず健康な故そう言えるともいえる。プール閉鎖で泳げないのがやはり体調にも影響するので毎日ラジオ体操してますが最近ハマってるのが筋肉体操。筋肉は裏切らないという言葉に調子に乗ってスクワットなんぞしてます。そして買いました、ヨガマット。ついさっきアマゾンから届きました。これから筋肉つけるんだ。