信濃毎日新聞のネット記事で、北アルプスに比べて南アルプスの遭難件数が圧倒的に少ない理由というのがあった。
その続きはネット会員しか読めないとの事で、わざわざ入る事も無いし自分で考えてみる事にした。
当然ながら長野県警の統計で、南アルプスと言っても対象は以下の山々。
池口岳 塩見岳 仙丈ヶ岳 聖岳 甲斐駒ヶ岳 鋸岳
結構人気のある山々なんだが今年は8/25まで何と3件のみなのに絶句!
あまりにも少ないのに驚いてしまった。
取り敢えず全体を書いてみる。
件数・死亡数・行方不明数
北ア
槍穂 42 9 1
後立山 51 9 0
他 22 2 0
小計 115 20 1
中ア 19 3 0
南ア 3 0 0
八ヶ岳 40 5 0
他 47 8 0
合計 224 36 1
驚くよなあ、南アの少なさに嘘だろうと思ってしまった。
信じられないよなあ、北アや中ア・八ヶ岳との違いに驚いてしまった。
むしろ八ヶ岳が多過ぎないかと思ったが、まあ何となくだが分かる気もする。
死亡者は当然ながら滑落が多いから岩場の多い山域で多発するから、槍穂や後立山と中央アルプス・八ヶ岳に多いのは納得。
南アルプスの場合は上に書いた山々は事故が少ないが、甲斐駒は黒戸尾根や一番人気の北岳が山梨県だというのがデカい。
一番の要因は登山者の絶対数が北アルプスや中央アルプス・八ヶ岳が飛び抜けてるからだろう。
とにかく北アルプスはアクセスが良いし、山小屋も多いし眺めは良いしで人気あり過ぎ。
中央アルプスと八ヶ岳もまあまあアクセス良いし営業小屋も結構ある。
それに比べて南アルプスのアクセスははっきり言って悪いし、営業小屋もそれほどは多くないしなあ。
その上山がデカくて縦走も辛いし、高齢者の山屋も甲斐駒や北岳周辺止まりで南の南へはなかなか行けない。
身構えないと歩けないから、自然と山慣れた人間がメインになって事故も少ない。
北岳での事故は北アルプス並みに多いが、客が多いから当然で山梨県警は結構忙しい筈だ。
要するにアクセスが良くて、営業小屋の多い山域での事故が多いという単純な話。
信濃毎日新聞がどんな事を書いてるか知らないが、そんなに違った事を書いてるとは思えない。
最近は疲労による救助要請とか信じられないのが多発してるが、ビバーグして翌日自力で降りるべき。
それくらいの覚悟をして山歩きしろと言いたいが、まあ多分これからも安易な救助要請は増えるだろうな。
まあ、この俺も今まで通りの山歩きはそろそろ店仕舞いだし、来年の針ノ木岳をやったらノンビリ歩きに完全転向だ。
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