福ちゃんの散歩道

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【難読漢字】「暖簾」って読めますか? 意外と読めない 現代ビジネス編集部

2022-05-08 07:30:00 | 難解漢字 現代ビジネス 連載
【難読漢字】「暖簾」って読めますか? 



意外と読めない


意外と読めないかも

突然ですが


「暖簾」という漢字


読めますか?


数は減りましたが


和食料理の店などで見ることができます。


気になる正解は...


正解は「のれん」でした!

わかりましたか?


現代ビジネス編集部


漢字から学ぶのれんの意味

のれんは漢字で「暖簾」=暖かい簾(すだれ)と書きます。
読み方は、本来「のんれん」が、変化して「のうれん」となり、
現在使われる「のれん」となりました。

文字の通り、古く暖簾は、簾として用いられ、
風やほこりをさえぎり、暖気を逃さないようにする冬用のものだったのです!

現在は、部屋の仕切りや装飾に用いる布という意味です。

店先で使用されるのれん

店先のれん例

鎌倉~室町時代にかけてからは、
商標や店名が見えるのれんが看板として実用な意味を持ち、一般化していきました。

当時は文字が読めない人が多かったので、
のれんは一見してお店と分かってもらうための工夫でもあったんですね!

バンテックでもよく「お店のマークを入れたい!」というご依頼を頂いております!

お店の雰囲気が一目で分かるのれんは、
昔から宣伝効果を発揮する存在として、今でも支持を受けていると実感します。

また、現在ではお店の営業の目印となり、
閉店したらのれんをしまうというのが一般的です。 

現在のように、宣伝の意味を持つ店舗のれんなども多いですが、
昔ながらの使用法としての「暖簾(のれん)」もまだまだ有効です。


のれんの色について

のれん本体の色

現在では、お店のカラーやイメージに合わせた色を自由に使ってのれんを作られる方が多いですが、昔は職種などによってのれんの色にある程度の決まりがありました。

紺色・藍色のれん

手堅さ、堅実さを重視する商家や飲食店に多く使用された色です。
「藍」の香りが繊維につく虫除けにもなったことから、呉服店はほとんどがこの色を使っていました。
歴史的に最も古い色で、日本で長く愛されてきた色です。

白色のれん

菓子屋や薬屋によく使われた色です。
「白」は砂糖を表し、菓子に砂糖が使われることから菓子屋で使用されました。また、砂糖→貴重なもの→薬という理由で薬屋も砂糖に連想する「白」を使いました。

柿色のれん

赤みがかった茶色です。現在は渋柿色と呼ぶことが多い色です。
花街で、大夫(たゆう)がいる店や、大夫を呼べる高級料亭にのみ許された色でした。

茶色のれん

タバコ商や種苗商がよく掛けていた色です。

のれんの文字の色

お店ののれんには赤い文字が「赤字」を連想させるため、避けることが多いようです。
反対に、黒い文字は「黒字」と、縁起が良いとされるため使われることが多い文字色です。
もちろん、お店のカラーや白抜きの文字色を使用する方も多いです。

巾(割れ巾)について

巾とはのれんの割れの事です。(下図参照)
のれんは奇数に割れていることが多くこれは奇数が縁起の良い数字と言われていたためです。
奇数は割り切れないので「余りが出る(余裕がある)」数ということで、商売をしている上で縁起が良いとされました。
現在では、のれんを掛ける間口の広さや使い勝手を重視するなど巾数は状況により様々です。

のれんの巾

のれんの種類

楽屋のれん

歌舞伎役者さんや舞台俳優さんが公演中に楽屋の入り口に掛けるのれんです。
多くの楽屋のれんは、役者さんにファンの方から贈られます。
デザインは、のれんの右上に役者名(「○○さん江」など)、左下に贈る方の名前(個人名は避けることが多いです。「贔屓より」など)を入れ、真ん中にはのれんを贈る役者さんを象徴するマーク(家紋やその舞台の役柄など)を入れます。

湯のれん

温泉施設や銭湯などで、必ずと言って良いほど目にするのれんです。
真ん中あたりに大きく「ゆ」の文字が入っていることが多く、男湯に青色系、女湯に赤色系の湯のれんを、それぞれの入り口が分かりやすいように掛けられます。
癒しの空間である湯殿に掛けるのれんですので、のれんの色やデザインは控えめなことが多いです。

湯のれん

花嫁のれん

石川県を中心に北陸各地で行われる、婚礼儀式の花嫁道具一つとして使用されるのれんです。
鮮やかな色使いの花車や孔雀など華やかなデザインで上部には花嫁の実家の家紋が入ります。
婚礼の当日、嫁ぎ先の仏間に花嫁のれんは掛けられており、それをくぐってご先祖様にご挨拶をします。
花嫁は、花嫁のれんをくぐることで、娘から嫁に変わるとされています。



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