ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

時を忘れていた分校(日本の原風景)

2017年08月10日 21時24分20秒 | 風物・光景
秋田県仙北市田沢地区に、廃校になり使われなくなった分校がありました。
老朽化が進み行くその校舎を地元民が惜しみ、保存・活用の状態にまで復活させました。
そこを訪ねてみました。

その分校は仙北市田沢湖潟にあります。学校の名は、田沢町立生保内小学校潟分校と言います。
田沢湖には時々行きますが、湖を巡る周回道路を走るのがほとんどなので、こんな小学校があった事さえ知らないでいました。
その校舎は周回道路から少し奥まった山あいにありました。緑の木立に囲まれたひっそりとしたたたずまいは、どこか懐かしさを覚えます。

校舎の玄関の脇には大きな楡の木がありました。



この木は樹齢が90年だそうです。この校舎が最初に建てられたのがおよそ100年ほども前との事なので、その後まもなくこの楡の木が植えられたのでしょうか。太い幹をした立派な木です。

校舎の中に入ってみました。



廊下の床は木の単板張りです。教室の床も同じようになっています。
ところどころに板の節目が抜けて床の下の地面が見えているところもありました。
子供たちが廊下を走り回り、そのために床板がきしんだのでしょうか。そんな事を想像させる木板張りの校舎でした。
廊下の天井も木板張りで質素な傘の電球が付いています。

教室の中へ足を踏み入れました。



この風景はいつかどこかで見た風景です。
田沢湖町と秋田市とでは地理的には随分離れてはいますが、この景色はまさしく60年も前私が通った小学校です。

そして、廊下のの窓越しに見えたひっそりと咲くシランの花が可憐に思えました。



私たちが子供時分に過ごした原風景がここには残っていたのでした。感激しました。

今は仙北市の管理となっていて、申し込めばそこを借りてイベントなどに使用することもできるとの事です。

広い校庭とその奥に木立に囲まれて、その分校はあります。






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