ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

早稲田松竹で原田芳雄の映画を観る。

2011年12月07日 15時11分48秒 | 日記
先日、所用のため上京しました。帰りの夜行バスまで時間があったので高田馬場に行き早稲田松竹に入りました。
高田馬場の映画館に入るのはおそらく40数年振りです。
観客の1~2割ほどが、かって若かった人たち、そして残りの8割以上が今の若者です。
掛かってた映画が原田芳雄主演の2本立て。
「大鹿村騒動記」と「竜馬暗殺」でした。
「大鹿村騒動記」は原田芳雄が亡くなる数日前に公開されたとの事でニュースにも取り上げられた話題性の高い映画なので観ておきたかったものです。
表題の画像は映画館でもらったチラシのものです。原田芳雄がしぶいです。若い時のぎらつきにも魅力がありましたがこの写真は渋いです。

さて、圧巻はもう一本の「竜馬暗殺」です。黒木和夫監督の1974年公開作品で、当時の世相を如実に反映した映画です。

原田芳雄の竜馬と石橋蓮司演ずる中岡慎太郎との友情と倒幕方針の違いによる反目、竜馬を付け狙う暗殺者達との錯綜、が公開当時の政治潮流を思い起こしてくれます。
この映画の主役は勿論、竜馬と慎太郎なのですが、もう一人重要な役割を果たしているのが中川梨絵と言う女優が演ずる「幡」という女です。
「幡」は富田三郎という新撰組隊士と関係を持っていたのですが彼が新撰組を抜けて一緒に逃げてくれとの懇願を拒絶し、その挙句、富田の眉間にかんざしを突き刺し二階から突き落として殺してしまいます。
幡はその後、竜馬とも関係を持ちます。
彼女は竜馬と慎太郎が暗殺される場所に同席してましたが、彼らが襲撃された後、二階から飛び降りて下を通りかかった「ええじゃないか」の大衆の波の中に消えていったのです。その場面でこの「竜馬暗殺」は終わっています。
「幡」はいつでも「けらけら」と笑いながら富田や竜馬と関係していました。そして竜馬と慎太郎が襲撃された後、その場から立ち去り大衆の喧騒の中に身を沈めてゆくのでした。
「幡」は旧体制を固守しようとする新撰組と新体制を築こうと奔走する竜馬と慎太郎の3人の男の死を見届け、そして群集の中へ消えてゆきます。「ええじゃないか、ええじゃないか」の囃子の中へ。
「幡」とは一体、何だったのでしょうね。とても気になりました。

この映画には秋田県出身の俳優が2人も出ていました。
新撰組隊士の富田三郎を演ずる粟津號(あわづごう)と岩倉具視を演じた山谷初男(やまやはつお、地元ではハッポンと呼ばれています)です。共に古くからの中堅俳優で懐かしく思いました。

早稲田松竹のポスターの画像を載せて、本日はおしまいとします。
早稲田松竹の料金はとても安いです。1300円の平常料金が60歳以上だと900円に割引になりました。
900円で映画を2本、そして秋田出身の2人の出演者にも会えて得した気分でした。

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