ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

「海外旅行」と「国外旅行」

2017年01月28日 07時21分57秒 | ことば
今日のニュースを見ていたら、中国では春節の大型連休が始まり、多くの人たちが「海外」へ出かける様子が映されていました。

それを見ていてちょっと気になった事があります。

それは「国外」への旅行をなぜ「海外旅行」というでしょうか?
島国に暮らす人が「国外」へ移動することは「海外旅行」には間違いないのですが、陸続きの国々で暮らしている人達にとっては隣国の外国へ行くことは「海外」へ行くことでないのは自明のことです。

私たち日本人にとっては外国へ行くことは、まさしく「海の外」へ行くことなのですが、陸続きの国に住む人にとっては大陸から出ない限りで外国へ行くことは「国外旅行」なわけです。

例えば中国の内陸部の人がドイツへ旅行しようとした時、中国内陸部からヨーロッパへの直行便の飛行機に乗っていったとすれば、これは「海外旅行」ではない訳です。
何故なら、一度も「海」を渡らないからです。

また、国内旅行でも沖縄へ行くときには「海」を渡りますけど、これを「海外旅行」という日本人はおそらくいないと思います。

「海外旅行」という言葉は、かって外国へは海を船で渡ってゆくしか方法がなかった時代の名残なのでしょう。
今では船による旅行は時間とお金に余裕のある人たちの贅沢ですが、かっては船による国外旅行が一般的な時代もあったのです。

さらに言えば、今の国外旅行は「海」を経由しないでの移動なので、適切な言葉を探せば「空外旅行」という事になるでしょうか。

へそ曲がりの屁理屈好きなオジサンの独り言でした。


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