1月16日は大阪のフェスティバルホールへ。










僕の少年時代からずっと聴き続けているシンガーソングライターの小椋佳さんのファイルコンサートに来ました。
実は昨年にも同じタイトルのコンサートがあり来ています。
これが小椋佳さんの見納め、聴き納めだと思っていましたが
運良くツアーの追加公演がここフェスティバルホールで実現した次第です。
彼も今月18日で79歳になるそうです。
東京大学を卒業され、とある銀行に就職され、浜松支店の支店長まで出世され、49歳で退職されています。
その間、銀行員と音楽家の"二足の草鞋"で戦後の高度成長期をつっ走ってこられた人生です。
今まで、延べ300名の歌い手さんに楽曲を提供され、中村雅俊さんに提供した「さらば、青春」や布施明さんに提供した「シクラメンの香り」、美空ひばりさんに提供された「愛燦燦」は誰でもご存知な昭和の名曲です。


今や日本の風景、日本人の心情を豊富な語彙で表現できる数少ない歌い手さんだと思います。
その"絶滅危惧種"の中でも"さだまさし"さんと双璧な存在の方です。
最後のアンコールには3曲も歌われ、中でも「山河」は元アリスの堀内孝雄さんが作曲、小椋佳さんが作詞した"名曲"です。
"自分の人生に俺は何を残せただろうか?」がテーマの自叙伝的な楽曲です。


建て替え前のフェスティバルホールから「大阪の音楽の殿堂」と言われ、建て替え後もその"殿堂"は受け継がれ、最新の音響設備や音響効果が素晴らしいホールです。




開演前にどうしても"ガンミ"してしまうのが豊臣期大坂城屏風を描いた緞帳です。
幅が30m、高さ12.6mもある巨大な緞帳で綴織で出来ています。
製作は川島織物、寄贈されたのはPanasonicです。
本丸には五層の天守閣や本丸御殿が描かれ、運河には秀吉公の御座船が浮かんでいます。
注目するのは本丸北の極楽橋に架かる屋根付きの回廊ですね。
琵琶湖に浮かぶ竹生島にある唐門、回廊は大坂城から移築されたものとされ、豊臣期大坂城の唯一の遺構と言われています。
開演前の"緞帳"で楽しめるのも歴史オタクには堪らないところですね。