八朔の雪 高田 郁著 ハルキ文庫
ISBN978-4-7584-3403-4 552円+税
より引用
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
料理好きには堪えられない時代小説です。
その中に出てくる↑とろとろ茶碗蒸し
を実際に作ってみました。
とろとろ茶碗蒸し
<材料>(4人分)
玉子ーーーーーーーーーー3個
出汁ーーーーーーー500cc
塩ーーーーーーー小さじ0,5
醤油ーーーーーーーー小さじ1
みりんーーーーーーー小さじ1
酒ーーーーーーーーー小さじ1
海老ーーーーーーーーーー4尾
百合根ーーーーーーーーー1個
銀杏ーーーーーーーーーー12個
柚子ーーーーーーーーーー適宜
<下ごしらえ>
・出汁を引き、塩、醤油、味醂、酒で味を調え冷まして
おきます。(A)
・海老は殻をむき、背わたを取って酒少々(分量外)を振ります。
・銀杏は、殻を外し、茹でて薄皮を取ります。
・百合根はばらばらにほぐし、塩少々で固めに下茹で。
・柚子はよく洗って必要な分だけそぎます。
<作り方>
①玉子を割りほぐしいて(A)に加えて布きんで濾します。
②海老、百合根、銀杏を器に入れてそこへ①をそろそろ
と注ぎます。表面の泡は楊枝などで潰しておきましょう。
茶碗蒸し専用の器ならば蓋がついていますが、なければ
適当な大きさの小皿で蓋をしておきます。
③十分に湯気の上がった蒸し器に②を並べ、蓋をして強火
で2分、火を弱くして12分~15分蒸します。
④柚子を加えて更に2、3分蒸します。竹串を刺してみて
液が澄んでいれば完成です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼最近こんな面白い時代小説に御目にかかった
ことがありません。上方と江戸の料理の仕方の
違いを実に事細かに表現されていて、澪のなみ
なみならぬ苦労が読者に感動を与えます。巻末
のレシピを参考に↑を作ってみました。どうやら
うまくできたようです。
小説では「とろとろ茶碗蒸し」となっています
が、我が家の命名は具だくさんで懐かしい味が
したので「たらふく茶碗蒸し」と名づけました。
どうぞお試しください。
<出汁の引き方>185P
半日ほど水に浸けておいた昆布をその水ごと火にかけて
沸騰する前に昆布を引揚げる。そこへ削りたての鰹節を
入れ、ゆっくりと十かぞえて火から離す。削り節が沈ん
だら布きんで濾す。それが、幾度も修練を重ねて、澪
が見つけた合わせ出汁の引き方であった。