【瞑想会より】

・瞑想会における話題より抜粋

・「私たちは山にならなればならない」

・人生や価値観を、しばしば山登りに例えられることがある

・山あり谷ありの紆余曲折な様子

・平坦な道、困難な道を取捨選択する岐路

・確かに人生と重ね合わせることができる要素は散見される

・この山登りの比喩が心を奮い立たせ、前へ進む勇気となることもある

・しかしながら、人間の心は優れた登山者になるのではなく、山そのもになる必要がある

・泰然自若とそこにまします、山でなければならない

・あらゆる感情や思慮は登山者である

・山がこころよく思おうが、不快に思おうが、登山者は突然現れ、好き勝手に山を登る

・好き勝手に山を削ったり、ゴミを捨てたりして、またいつのまにかそこを去っている

・ありとあらゆる登山者が、突然現れ、入れ替わり立ち替わり山を荒らし、また突如として消える

・これを延々と繰り返している

・もちろん山にとって喜ばしい登山者もやってくる

・優しく登ってくれたり、ゴミ掃除をしてくれたりする

・けれどそんな「快」の登山者も、「不快」の登山者同様いつの間にか立ち去っている

・決してどの登山者にも、「長く滞在してください」と執着してはいけない

・逆に「来ないでください」と登山を拒否してもいけない

・山が登山者に振り回されてはいけない

・山に出来るのはただそこにいることだけ

・快、不快にかかわらず、ただ登山者を受け入れ、立ち去って頂くだけ

・来る者拒まず、去る者追わず

・そこにただ平穏に、静かに、たたずむ

・心を育み、あらゆる人生における艱難辛苦を受け入れる

・大きな大きな山を育てることが、瞑想の大きな目的の一つです

【検定を受けること】

・ご詠歌にも昇級検定があります

・課題曲を正しくお唱えできているか先生に試験して頂き、合格すると所定の段位を頂戴します

・講員さま同士で切磋琢磨し合ったり、個人的な向上心を持って取り組んだり

・一つの努力の物差しとして大切な制度です

・しかしながら、努力において最も大切なのは他者と比べることでは無く

・「以前の自分」と比べて向上しているかどうかです

・自分の努力が自分自身との戦いであれば、他人と比較する必要は無く

・他人との交流の中でも引け目も無く、傲慢も無く、謙虚でいられます

・自分自身の向上以外の目的が努力に混ざると、努力の中に苦労が内在します

・苦労が伴うと人は報酬を求め、例えば他者からの賞賛や、羨望のまなざしを欲し始めます

・そして自分が望むように賞賛や評価が得られないと、自分の苦労を他者にも経験させ、自分を評価させようとします

・仏教における修行は心の中で発生する変化のため、完全に自分との戦いです

・その精神を学んで頂くためのご詠歌なのですから、成長の喜び、ご詠歌の技術が向上することで生まれる自分の変化を喜んで頂きたいと

・切に願うところであります

【明日は瞑想会の日】

・明日の午後は瞑想会が行われます

・日付：3月8日(土)

・時間：午後3時より

・場所：会館「さまじ」

・持ち物：特になし

・動きやすく楽な格好でお越し下さい

・喜怒哀楽を始めとするいずれの感情にせよ、ありとあらゆる思考・逡巡にせよ

・容易に人の心は「真ん中」から外れ、右往左往します

・いくばくかでもそのあわてふためく様を落ち着けて

・沈静した心持ちで、何なら静寂を楽しむことを学び

・心の「真ん中」を覚えることで安心を実践していきましょう

【寺庭忌】

・そのお寺の住職と共に、寺院の維持と発展に供する家族、特に配偶者のことを寺庭さまと呼びます

・一般にお寺の奥さんとして、お檀家さまの住職にはお話辛い話題などの聞き役になって頂くなど、ある種お寺のもう1人の顔役とも言えます

・時として寺庭さまの言葉は檀信徒の皆さまに対して大きな影響力を持つため、その責務の大きさ故総本山などでは寺庭さまに対する勉強や研修の機会も設けられているほど

・今日はそんな以前の寺庭さまの祥月忌

・供えられる美しい花はお寺の彩りそのものであった往時を思わせます

【春の兆し】