昔、大閑さまが教えてくれた話材を基に、
生涯学習に関わるひとつの原稿を綴ってみました。
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「いただきます」
子どもたちの「生きる力」を育むために、地域と教師、保護者、関係団体、
企業が一丸となって、そのためのシステムをつくり具体的な取り組みを実践
ていくことは、とても大切なことだと思います。しかし、いくら優れたシス
テムを作っても、その機構の中で考えたり動いたりするのは人間。やっぱり
「人」なんですよね。その人の理念や情熱、思いやりや慈しみがなければ、
どんなシステムも絵に描いた餅です。
子育ては、人づくりだと思います。「思いを深め、人と人とのつながりを
大切に思えるような大人社会をつくっていくこと」。これがスタートだと思
いますし、子育て町づくりの全てかも知れません。子育てといいながらも、
実は私たち大人ひとりひとりの問題なんです。子どもたちが生きていくため
に必要な思いの世界や、技術の伝達は、大人社会が輝かしいもの、子どもに
誇れるものでなければ十分なものにはなり得ません。子どもたちが、「早く
大人になりたい!」と思えるような子育て町づくり。お互い、すてきな大人
に磨きあげましょう。
抽象論ばかり述べていても、なかなか実際に結びつけることは困難ですか
ら、今回は、子どもたちに是非伝え続けておいて欲しいと思う、ひとつの具
体的な話材を提示します。それは、食事の時の「いただきます!」というこ
とについて。
人間ひとりが一年間生きていくには、マス(鱒)が300匹必要だそうで
す。その中の一匹のマスが一年間生きていくためには、カエルが300匹必
要。そのカエル一匹が一年間生きていくためには、バッタが300匹。そし
て、このバッタたちは、一年間に10トンもの草が必要になると云われてい
ます。表現を換えれば、草1.000トンを食べた27.000.000匹のバッタを食べ
た90.000匹のカエル分に相当する300匹のマスで、私たちは一年間を生きる
ことができる訳です。これは一年間ですから、例えば60歳生きるとなれば、
実に1.625.418.000匹の命をいただいて生きることになりますね。
16億を超える命の犠牲の上に、人間ひとりの一生が築かれているんです。
それだけ莫大な命のつながりを得て、今の私が有り難くも生きています。ひ
とつの命の裏側には、何と多くの生命の犠牲があることか。食事の時に手を
合わせ、「いただきます」と言うのは、「多くの命を口にして生かさせてい
ただきます。」の省略形です。そして食後は、それら無量無数の命に対して、
心から「ごちそうさまでした」の感謝を。
生涯学習に関わるひとつの原稿を綴ってみました。
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「いただきます」
子どもたちの「生きる力」を育むために、地域と教師、保護者、関係団体、
企業が一丸となって、そのためのシステムをつくり具体的な取り組みを実践
ていくことは、とても大切なことだと思います。しかし、いくら優れたシス
テムを作っても、その機構の中で考えたり動いたりするのは人間。やっぱり
「人」なんですよね。その人の理念や情熱、思いやりや慈しみがなければ、
どんなシステムも絵に描いた餅です。
子育ては、人づくりだと思います。「思いを深め、人と人とのつながりを
大切に思えるような大人社会をつくっていくこと」。これがスタートだと思
いますし、子育て町づくりの全てかも知れません。子育てといいながらも、
実は私たち大人ひとりひとりの問題なんです。子どもたちが生きていくため
に必要な思いの世界や、技術の伝達は、大人社会が輝かしいもの、子どもに
誇れるものでなければ十分なものにはなり得ません。子どもたちが、「早く
大人になりたい!」と思えるような子育て町づくり。お互い、すてきな大人
に磨きあげましょう。
抽象論ばかり述べていても、なかなか実際に結びつけることは困難ですか
ら、今回は、子どもたちに是非伝え続けておいて欲しいと思う、ひとつの具
体的な話材を提示します。それは、食事の時の「いただきます!」というこ
とについて。
人間ひとりが一年間生きていくには、マス(鱒)が300匹必要だそうで
す。その中の一匹のマスが一年間生きていくためには、カエルが300匹必
要。そのカエル一匹が一年間生きていくためには、バッタが300匹。そし
て、このバッタたちは、一年間に10トンもの草が必要になると云われてい
ます。表現を換えれば、草1.000トンを食べた27.000.000匹のバッタを食べ
た90.000匹のカエル分に相当する300匹のマスで、私たちは一年間を生きる
ことができる訳です。これは一年間ですから、例えば60歳生きるとなれば、
実に1.625.418.000匹の命をいただいて生きることになりますね。
16億を超える命の犠牲の上に、人間ひとりの一生が築かれているんです。
それだけ莫大な命のつながりを得て、今の私が有り難くも生きています。ひ
とつの命の裏側には、何と多くの生命の犠牲があることか。食事の時に手を
合わせ、「いただきます」と言うのは、「多くの命を口にして生かさせてい
ただきます。」の省略形です。そして食後は、それら無量無数の命に対して、
心から「ごちそうさまでした」の感謝を。