昨日、
お父様の忌明け法要を無事にすまされた方から、
新聞の投稿記事をいただきました。
それは、忌明け前日に掲載されました。
見事なタイミングです。
そこには、ひとりの男性の死にざまが、
短い文章の中にわかりやすく表現されています。
ご許可をいただきましたので、転載します。
*******************
ドライブの途中で
覚悟の上での病院からの外出でした。肝臓がん
に腎不全、肺炎。健康な人の3分の1しか機能し
ていない心臓。まさに八方ふさがり状態である、
と主治医の説明でした。
義父は最後に自宅に帰り、身辺整理をしたいと
申し出、翌日、夫と自宅へ連れ帰りました。にぎ
りずしにウナギ、ビールを飲み、最後の晩さんだ
と義父は言いました。「また退院祝いを同じよう
にしようよ」と言うと「自分の体はわかっとる。
葬式にはこれを使え」と写真も差し出しました。
早めに家を出て、漁師だった義父は自分の船を
しばらく眺めていました。家の周りを海沿いに
一周し、遠回りをして、ゆっくり、ゆっくりドライブ
しました。
「最高に良い一日だった。思い残すことはない。
ありがとう。ありがとう。」。 「まあだ、これから
やっかね」と言っても「もう迷惑はかけられん。
あんたにどれだけ助けられたことか。ありがと
う。」病院へあと10分で着くというところで、義
父は私の腕をつかみ、私のひざの上に倒れました。
義母亡き後、19年も一人暮らしで頑張ってきた
義父は、2時間のドライブの途中、旅先でそのまま
天へと召されていきました。
********************
お父様の忌明け法要を無事にすまされた方から、
新聞の投稿記事をいただきました。
それは、忌明け前日に掲載されました。
見事なタイミングです。
そこには、ひとりの男性の死にざまが、
短い文章の中にわかりやすく表現されています。
ご許可をいただきましたので、転載します。
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ドライブの途中で
覚悟の上での病院からの外出でした。肝臓がん
に腎不全、肺炎。健康な人の3分の1しか機能し
ていない心臓。まさに八方ふさがり状態である、
と主治医の説明でした。
義父は最後に自宅に帰り、身辺整理をしたいと
申し出、翌日、夫と自宅へ連れ帰りました。にぎ
りずしにウナギ、ビールを飲み、最後の晩さんだ
と義父は言いました。「また退院祝いを同じよう
にしようよ」と言うと「自分の体はわかっとる。
葬式にはこれを使え」と写真も差し出しました。
早めに家を出て、漁師だった義父は自分の船を
しばらく眺めていました。家の周りを海沿いに
一周し、遠回りをして、ゆっくり、ゆっくりドライブ
しました。
「最高に良い一日だった。思い残すことはない。
ありがとう。ありがとう。」。 「まあだ、これから
やっかね」と言っても「もう迷惑はかけられん。
あんたにどれだけ助けられたことか。ありがと
う。」病院へあと10分で着くというところで、義
父は私の腕をつかみ、私のひざの上に倒れました。
義母亡き後、19年も一人暮らしで頑張ってきた
義父は、2時間のドライブの途中、旅先でそのまま
天へと召されていきました。
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加齢とともに、
24時間という時間が、
または1年間という時間の流れが、
少しづつ早くなってきているような気がしてなりません。
若いときはそれほど思わなかった四季の移ろいが、
高回転でめぐりはじめました。
・・・ってこんなお話をしていたら、
ある檀家さん曰く。
「一日の仕事や活動を山登りにたとえたら、
若いとき、一日に8合目まで登ることができた人も、
年を取ったら一日に5合目くらいまでしか上れなくなるんですよ。
まだ5合目なのにもう既に一日が終わってしまう。
だから時間が早く過ぎてしまうように感じるんです。」
う~ん、なるほどね~。
なんだか近頃、心当たりが・・・。
くやしいけど仕方がないか。
*写真は、今年の干支寅。
伝導掲示板の挿し絵として、
息子が描画。
24時間という時間が、
または1年間という時間の流れが、
少しづつ早くなってきているような気がしてなりません。
若いときはそれほど思わなかった四季の移ろいが、
高回転でめぐりはじめました。
・・・ってこんなお話をしていたら、
ある檀家さん曰く。
「一日の仕事や活動を山登りにたとえたら、
若いとき、一日に8合目まで登ることができた人も、
年を取ったら一日に5合目くらいまでしか上れなくなるんですよ。
まだ5合目なのにもう既に一日が終わってしまう。
だから時間が早く過ぎてしまうように感じるんです。」
う~ん、なるほどね~。
なんだか近頃、心当たりが・・・。
くやしいけど仕方がないか。
*写真は、今年の干支寅。
伝導掲示板の挿し絵として、
息子が描画。
信心の 母にしたがう 彼岸かな
昨日、とあるお檀家さんがおこわご飯を届けて下さいました。
で、今日は、そのお檀家から嫁がれていかれた娘さんが、
同じようにおこわご飯をお供えに来られました。
このおこわご飯。
十数年前までは、お彼岸になりますとこの家のお母様が
ご先祖のため、ご本尊様のためと、
一生懸命つくってお供えされていたもの。
そのお母様がお亡くなりになって13回忌も過ぎました。
でも、今でもその家のお嫁さんや嫁がれた娘さんに引き継がれています。
すばらしいことです。
なかなかできることではないと思います。
お母様、お姑さんの姿があったからこそでしょう。
素敵な宝物を残されました。
昨日、とあるお檀家さんがおこわご飯を届けて下さいました。
で、今日は、そのお檀家から嫁がれていかれた娘さんが、
同じようにおこわご飯をお供えに来られました。
このおこわご飯。
十数年前までは、お彼岸になりますとこの家のお母様が
ご先祖のため、ご本尊様のためと、
一生懸命つくってお供えされていたもの。
そのお母様がお亡くなりになって13回忌も過ぎました。
でも、今でもその家のお嫁さんや嫁がれた娘さんに引き継がれています。
すばらしいことです。
なかなかできることではないと思います。
お母様、お姑さんの姿があったからこそでしょう。
素敵な宝物を残されました。