平瓦の一枚に「平成の屋根瓦大改修」と銘記させていただきました。
来る将来の改修時に、この記録が正確に伝わることを祈って。
両日ほどでもうこんなに葺きあがっています。
職人さんに、「こんなに早いんだったら二ヶ月もかからないんじゃ?」って問うと、
「これからが大変な作業なんですよ。隅々を合わせて行く作業に骨が折れるんです。」と。
要するに隅々以外は設計通りに行くんだけれど、棟瓦や四隅の部分は、元々の屋根の作り
がそれぞれに微妙に違っているらしく、あとは職人さんの目と勘がたより。
・・・これからが瓦職人の腕の見せ所、ってことですね。
この角度で眺めると、よくわかります。
「切り落とし」と呼ばれるこの瓦。すっきりはっきりしたデザインですね。
・・・確かに美しいです。社寺の屋根には最適だと思います。
約5.000枚の平瓦。
このいぶし瓦は、単窯焼きといって、
一つの釜の中で均等に焼かれた瓦だとか。すべての瓦にムラがなく仕上がっているそうです。
一般的な瓦は、オートメーション化のもと、流れながら焼くので、どうしても焼きにムラがでるそう。
それから、これは「切り落とし」といわれる製品。
一枚一枚がとてもすっきりしたデザイン。
通常は、左の写真のように、滑らかにアールを施した瓦ですが、
それに比べると、ずいぶんスカッとしたデザインです。(写真の撮り方が悪いので違いがわかりませんね。)
葺き終わったあとの雰囲気が全く違ってくるらしいです。
そして、本堂屋根の工事は、すべてステンレスの釘が使用されます。
将来、錆びて施工が揺らぐことのないようにするためです。