久しぶりに街の電車に乗った。
運悪くラッシュ時間に体当たり。
もみくちゃの洗礼。
この身体一つの存在も、周囲の人に申し訳なく思うのに、
大きな鞄を引きずっているものだから、
余計に申し訳ない。
そんな気持ちが、私の汗腺を刺激して、
暑くもないのに体中からガマの脂のごとき汗が吹き出る。
私以外はみんな涼しげなサッパリした顔。
そりゃそうだ。今日は今秋もっとも気温の低い日だ。
益々周囲の人に申し訳なく・・・。
気付くと目の前に大学生らしき女性が密着している。
私の顔面に携帯電話の画面裏をかざしながら、
何やらピコピコとやっている。
携帯電話は、私の口臭をバリヤーするための道具のようだ。
そこまで嫌うこたあないだろうよ、失礼な。
しかしながら、こんなぎゅうぎゅうに混みあった電車の中で、
メール?ゲーム?株価閲覧?・・・?
そういえば昔からスポーツ新聞や雑誌を器用に折り曲げて、
必死に読書する風景があったっけ。
周りを見渡しびっくりくり。
ぎゅうぎゅうに詰まっているにもかかわらず、
多くの人達が携帯電話を相手に何やらピコピコ。
・・・異様な風景です。
座席に座っている人達は、100%近くの人がピコピコ。
ドッキリカメラの撮影か?って勘ぐってしまうほど。
横から眺めると、まるで蛇腹のよう。
・・・異様です。
電車は、単行本や新聞を読む空間だと思いこんでいる
田舎者の目には、異様をこえて奇々怪々。
今、いじめ問題や未履修問題、裏金問題、
教育基本法のごり押し。
対するは、やらせタウンミーティング。
・・・世間は何やら見えない糸で操られ、
その操作の餌食になる犠牲者が後を絶たない。
得体の知れない見えない糸を操る魑魅魍魎。
おそらく人間の形をした妖怪に違いない。
こんな世の中を、めちゃくちゃ異様に、
いや奇々怪々に思ってしまうのは、
私がおかしいんじゃないんだよね?
う~ん、でもやっぱり私も変だ。大変だ。