こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

奥床しさ

2005年09月23日 | つれづれ
ほんの数分間の読経を捧げる夏のお棚経。

そんなときにも、
玄関先を掃き清め、
しっとりと打ち水をし、
玄関脇の棚の上には季節の野花。
仏前に座し香炉を見れば、
きれいに漉された灰。

こんなお宅に行き着くと、
ついつい長居をしてしまいます。(笑
後々の苦労が待っていますので、
極力お尻に根が生えない程度においとまするのですが、
人の心理って、案外正直なものです。

「奥床し」っていう言葉がありますが、
調べると、「知りたい・聞きたい・見たい」という意味と、
「深い心つかいがあって引きつけられる」という二種類の意味があるようです。

一見全く違う意味のようですが、
根底を流れるものには、
何か共通するものを感じます。

奥ゆかしき家をたずねれば、
ついつい引きつけられ、
いろんなところを眺めたくもなります。
お話も盛り上がりますし、
この奥床しさはどんなところから生まれるのだろうかと、
その背景を知りたくもなります。

あれぇ?ただのデバガメかあ?!
コメント (2)
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