大正15年6月20日に完成した大加勢橋。
実法院芳太郎氏の施工で、
幅370㎝、長さ1100㎝、欄干までの高さ4900㎝。
長崎県鹿町町の大加勢地区に架かり、地域の生活道路として、
また幾たびかの風水害にも耐えてきた。
後年、町の有形文化財として指定され、
地域のランドマーク的存在として、その美観をほこった。
しかし、平成13年。
県道と河川改修のあおりでやむなく文化財の指定を解除。
河川工事担当の技術者は、
現況のままでの河川改修工事の可能性をはかるも、
予算オーバーで解決ならず、
せめて将来的な移築の可能性を期待しながら、
石橋の現況構造図、復元工事に必要な設計図、
支保工のためのH鋼などを製作。
解体された石材には一つ一つにナンバリングが施され、
町の教育委員会の敷地に保管されていた。
折しも地方自治体の体力は急激な先細り。
様々な局面でダイエットが施され、
病的に痩せ細り続ける身体には、
文化的創造も気概も感じない。
行政の合併を目前に控え、この石橋の石材も例外ではなく、
移築復元の可能性は皆無との結論が下された。
大正時代の石工たちが卓越した技術と
骨身を削る努力で架けてくれた文化財を、
このまま行方知れずにしてしまうことに耐えられず、
廃棄処分の対象となった石材一式を個人的にもらい受け、
今般の「石橋復元もどき工事」が潮音院境内において始まったわけだ。
子どもたちの社会学習の一助にでもなれれば、
これ幸いなり。
実法院芳太郎氏の施工で、
幅370㎝、長さ1100㎝、欄干までの高さ4900㎝。
長崎県鹿町町の大加勢地区に架かり、地域の生活道路として、
また幾たびかの風水害にも耐えてきた。
後年、町の有形文化財として指定され、
地域のランドマーク的存在として、その美観をほこった。
しかし、平成13年。
県道と河川改修のあおりでやむなく文化財の指定を解除。
河川工事担当の技術者は、
現況のままでの河川改修工事の可能性をはかるも、
予算オーバーで解決ならず、
せめて将来的な移築の可能性を期待しながら、
石橋の現況構造図、復元工事に必要な設計図、
支保工のためのH鋼などを製作。
解体された石材には一つ一つにナンバリングが施され、
町の教育委員会の敷地に保管されていた。
折しも地方自治体の体力は急激な先細り。
様々な局面でダイエットが施され、
病的に痩せ細り続ける身体には、
文化的創造も気概も感じない。
行政の合併を目前に控え、この石橋の石材も例外ではなく、
移築復元の可能性は皆無との結論が下された。
大正時代の石工たちが卓越した技術と
骨身を削る努力で架けてくれた文化財を、
このまま行方知れずにしてしまうことに耐えられず、
廃棄処分の対象となった石材一式を個人的にもらい受け、
今般の「石橋復元もどき工事」が潮音院境内において始まったわけだ。
子どもたちの社会学習の一助にでもなれれば、
これ幸いなり。