こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

仏像の意味

2009年05月21日 | 仏教
ひとことに仏像って言っても、
いろんな種類の仏像がありますね。
ひょっとしたら、仏像の種類が多すぎて
何を拝んだらいいのか、どの仏さんに手を合わせたらいいのか、
困惑するかたもいらっしゃるかも知れません。
でも、ご安心下さい。心配することはありません。
自分の感性にお任せていいんです。
仏像は理屈だけで拝むものではありません。
私たちの霊性をゆさぶる霊的な力を秘めた仏像を前にすれば、
自然と手が合わさり頭がたれるものです。
それは菩提寺のご本尊様であったり、
または歴史的美術的に大きな価値のある仏像かも知れませんし、
山歩きの時にたまたま見つけた素朴な野仏かも知れません。

ただ、仏像が生まれる背景には、
実はいろんな機能や意味を持っている、ということはあります。
 ひとつには「信仰の対象」として。
多くの人々の宗教的な情熱が形となって現れた姿です。
今回建立した「ふれあい観音」さまは、
多くの人たちの安らかな心と日常生活を願って造られたものですから、
このカテゴリーですね。
 それから「修行の道具」として。
仏道には、イメージを豊かに膨らませる修行が多くあります。
自分がめざす理想の姿、目標とすべき姿が必要になります。
ですから、その補助役として仏像や仏画がその役割を果たすんです。
 そして「教えのシンボル」として。
仏像のスタイルや衣装、手のポーズ、目の角度や形、持ってる品物ets。
それぞれが重要な導きを示唆しています。
それぞれのシンボライズされた形を見ることで、
仏教の説き示すところがわかるようになっています。

ともあれ、自然な感性を大切になさって下さい。

コメント
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