江戸時代、各地区ごとに小さなお堂が建てられ、それぞれにご本尊様が祀られ、
地域の五穀豊穣や大漁満足、個人の健康長寿、家庭の家内安全が祈られ、
多くの人々の心のよりどころとして重要な存在としてあり続けた。
今もその慣習は引き継がれ、細々ながらも信仰の時空として存在する。
本日、ご近所のお堂に祀られるお地蔵様が修復のために旅立たれた。
今回の移動作業の中で、寛永八年(1796)に再彩色を施している記録を発見。
仏師は、大島の木寺仏師。要調査。
これらの手がかりで、製作の時期がほぼ確定できそう。
しかし、十分再現できる範囲だとか。びっくり。
厨子の扉に描かれている蓮華の絵。下地の砥の粉から剥離している状態。
これは修復は難しそうだ。
さてさて、これより半年後、開眼供養の予定。
今回、このお地蔵様の修復を依頼した先は、文化財修復のエキスパート。
これまでの信仰心をそぐことのない見事な仕上がりが期待できる。
地域の人々で結成する「地蔵堂保存会」の勇断を心から支援したい。