長年のパートナーであった自家用車が、
とうとう終焉を迎えるということで、
とあるお檀家さんからの依頼あり。
旧車両への感謝を捧げ、お別れを告げて心に節目を付けたいので、
是非ともご本尊宝前にて御法楽を捧げてほしいと。
10年間、25万キロメートル。仕事や家族との移動に共に過ごしてきた車。
様々な思い出が染みついているに違いない。愛着もひとしおであろう。
たとえ動かなくなったとしても、あっさり新車と交換することは、きっと辛いことであると思う。
お檀徒さんの気持ちを受け止めながら、けじめを付ける為の儀式を執り行った。
正直、はじめて受け入れた儀式内容だけれど、考えてみれば大いに奨励すべき事だと思う。
針供養や筆供養、等々は昔から知られる感謝を捧げる供養だけれど、
近代では万民に最も身近な「自家用車」。供養、感謝、お別れの儀式はすすんで行うべきことだと、
強く思った次第。
そのことは、新しい車両に乗車してからも、きっと交通安全につながる清らかな心を培う。