・昔は家庭をひとつ養うのに
・1町と言う田んぼの大きさが必要でした
・これはおよそ1反の田んぼが10個あるくらい
・メートル法に換算すれば大雑把に30m×30mといったところでしょうか
・メートル法は単位の中でも最新のもので
・地球の大きさを測るために算定されたものです
・世界共通のほとんど絶対的と言って良い単位と言うことです
・対して尺貫法やヤードポンド法は人間の体を算定するために定められたもので
・暮らしに則していると言う利点があります
・田んぼや米を測る「反」「合」がその代表格
・1合の10倍が1升、1升の10倍が1斗、1斗の10倍が1石と言うことになります
・田んぼにおける1反とは、この1石の収穫が見込める大きさと言うことです
・人間は1年間1石の米があれば暮らしていけると考えられていました
・「百万石の大名」と言ったりしますが、これは大体関東一円とか、近畿一円とか、九州一円とか、それくらいの統治範囲と言うことです
・では、1つの家庭が暮らしていくとすると、5、6反もあれば充分なのでしょうか?
・実は、そこに落としてがあります
・江戸や明治の農業従事者は、およど1人10反ほどの田んぼを管理していたそうです
・一つの家庭にはいささか多すぎるような気もいたします
・ここで必要になってくるのが税金の存在です
・当時は年貢米として、領主に対して獲れ高の約4割を納税するように定められていました
・ここで登場してくるのが「1俵」と言う単位です
・1俵は4斗にあたり、10倍の法則によって定められていた単位の中ではいささか違和感があります
・つまりこれは1石(10斗)の4割、納税のための単位なわけです
・田んぼ1反の収穫から1俵を納税すればいい、と言うことです
・今考えると年間収益の4割が納税と言うのは、凄まじい時代だったのだと考えさせられます
・だから、家族人数分の田んぼでは家庭を支えることは叶わず、大きい面積の田んぼを多くの小作人は有していたと言うことです
・お寺の田んぼは1反より少し大きいくらい
・この維持管理でも大変な苦労を実感することがかなっていますが
・往時の日本人の労力がどれだけ甚大なものだったか
・計り知れないものがあります