木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

ダイコンのとう立ち

2023年03月20日 06時55分55秒 | 耕作放棄地

「白い花が咲いてた ふるさとの遠い夢の日 さよならといったら 黙ってうつむいてたお下げ髪・・・・・・」思わずそんなメロディーが浮かんでくるような光景である。「聖護院ダイコン」だ。栽培者が取りはぐれたのか、それとも種子の自家採取でタイミングを図っているのだろうか。事由の程は定かでは無いが、収穫を見逃したのは事実だろう。立派なダイコンだった。ただ余りにも数量が多く、自家用とは思えなかったのだ。出荷用なら潮時というものがある。当地の一般論だが、ダイコンの場合種蒔きが9月初旬の頃、収穫が12月~2月の頃だ。無論、承知の上での栽培だとは思うのだが。

とう立ちの語源を訪ねてみると、「とう」とは花を咲かせる茎のことを指すそうな。そして花芽が付いた茎が伸びた状態を「とう立ち」と言うようだ。正に言葉どおりの状況だ。白い花が咲き誇り、丈夫そうな茎がヌッキリと天を向いている。周囲にはモンシロチョウが飛び回り、今にもアオムシが出現しそうな雰囲気だ。ご存じかと思うが、ダイコンの所属はアブラナ科、いわばモンシロチョウの大好物だ。アオムシ軍団が食害を起こすのも間もなくだろう。

若しも種子の自家採取でタイミングを図っているのなら、防除を考慮した方が望ましいのかも。アオムシが出現しだしたら、あっという間に骸骨状態となり兼ねない。敵さんはひ弱で軟弱な存在だが、数量が圧倒的だ。少子高齢化の人間様の世界どころでは無い.大量出産で幼児期の事故や死亡を補っているのだ。

薬剤はスミチオンやマラソン等の乳剤散布で十分かと思う。今更、食用の収穫では無いだろうから薬害の心配も不要だろう。ご検討を考慮して欲しいものだ。

それにしてもダイコンの白い花は何とも綺麗だ。無論、栽培花のような華やかさや艶やかさは無い。しかしながら、野草達の無垢な純朴さと似通って何とも嬉しいような存在、しばらくは楽しませてもらおうかと思っている.栽培者にとっては想定外の事態かも知れないが、子狸にとっては花園と同等な存在、有り難く楽しませてもらっている。

 

 

 

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