ムラの田植えは基準日が6月の第一土日というのはご存じかと思う。無論、強制的なものでは無く、基準日の前後に実施されることが多い故の指標みたいなものだ。基準日を超過して数日になる。田圃の状態は如何に・・・・・気になる存在だろう。最近の田植えは多くが田植機での実施、従って人手も時間も最少限度で済む。気がついたら終わっていた・・・・・・というのが実情だろうか。
具体例を覗いて見よう。とある田圃だが、代掻きが終わって水が張られた。画像の如しだ。以来2週間も経過しないのに、田圃には幼苗の姿が。ほぼ農園へは日参してるのに気付いて無かったのだ。深く静かに潜行せよ、では無いが、作業に気付かれること無く田植えは終了だ。まさに機械化の恩恵で、田植機さまさまであろう。
我々が稲作に従事していた頃は、歩行式の二条植え田植機であった。それでも便利だなあと感心した物だが、最近は乗用式がメインのようだ。車と一緒で運転席に座り込んでるだけ、思えば優雅な作業へと変身したものだ。その分初期投資が大きくなって、農業への新規参入を困難にしているとか何とか。師匠宅も一通りの機械がそろっているが、相当な投資額であろう。使用頻度は・・・・・イヤイヤ、聞かないで置きましょう。
幼苗が植え込まれた水田は何とも美しい。棚田の典型的な光景で、水面のきらめく姿は何とも表現しがたい。田圃の中ではカエルや水生昆虫がうごめき回り、時には野鳥の訪れもあるようだ。農作業で汗にまみれた姿な故か、裸足で水田を歩き回りたいような衝動にもかられる。
水面と幼苗の姿は当面続いてくれるだろう。7月に入って「中干し作業」が始まってくる頃には苗も大きくなり,水面を覗くことはほぼ不可能となってくる。それまでの僅かな期間だが、棚田の独特な風景を楽しませて貰おうかと思っている。