第六章 兄弟
そして、横顔生夫と縦顔死郎は自分達の家に戻って来た。
「お兄さんは、あなたの世界に戻ったようですね。」
「そうですね。早速、わたしの世界に帰って探してみます。」
そう言って縦顔死郎は自分の世界に帰って行った。
その後、暫く横顔生夫の家にはトントンとノックする音はしなかったし、横顔生夫も縦顔死郎の入口をノックする事はなかった。
横顔生夫が忘れかけた時にトントントントン、トントントントンとノックする音が聞こえた。
それは、弟の縦顔死郎がトントン、兄の縦顔生郎がトントンと続けてノックをしたからであった。
「やあ、暫くでした。これが兄の縦顔生郎です。」
「弟の縦顔死郎がお世話になりました。」
「これは、これは、初めまして、横顔生夫です。確かに双子ですからソックリですね。縦顔死郎さん、お兄さんはすぐ見つかったのですか?」
「ずっと一緒だとテレパシーですぐ分かるのですが、一度ワープして別な世界に行った人は探すのが大変なのです。だから今までかかって、やっと見つけました。兄からいろいろと聞いたのですが、文房具店の人の言う通り、転がるように地面に着いたようで、どうしてそこに着いたのかが分からずキョトンとしていたらしいです。そして、私を一生懸命探したそうです。」
そして、兄の縦顔生郎が続けた。
「私は何処に居るのかも分からず、心細い毎日でしたが、ここが弟と一緒に交通事故に遭う前に居た世界だと、暫くしてから知りました。
私はもと居た世界に戻って来られて嬉しかったのですが、弟と離ればなれになったのが寂しくて、ずっと探していました。
この世界に来る時は、落ち着く場所を自分で選ぶことができるのですが、みんなは、此処は何処なのか知らないで自分では選ばず成り行きに任せています。しかし、私は元いた世界に帰るので、弟と離ればなれになった場所に戻ったのです。
だけれど、弟は居なかったが、会える事を信じてずっと待っていました。だから、弟が来た時は嬉しかったのです。」
「一度違う世界に行ったものはテレパシーが効かないので、あっち、こっと、駆けずり回ったのです。しかし、見つかりませんでしたが、兄がワープした場所なら会えるのではないかと思い、行ってみたのです。
そうすると兄が手を振っているのを見つけたのです。その時は嬉しかったです。」と、弟の縦顔死郎。
「また、兄弟一緒の世界に居られて良かったですね。」と、横顔生夫。
「そうですね、ありがとうございました。」
そして、横顔生夫と縦顔死郎は自分達の家に戻って来た。
「お兄さんは、あなたの世界に戻ったようですね。」
「そうですね。早速、わたしの世界に帰って探してみます。」
そう言って縦顔死郎は自分の世界に帰って行った。
その後、暫く横顔生夫の家にはトントンとノックする音はしなかったし、横顔生夫も縦顔死郎の入口をノックする事はなかった。
横顔生夫が忘れかけた時にトントントントン、トントントントンとノックする音が聞こえた。
それは、弟の縦顔死郎がトントン、兄の縦顔生郎がトントンと続けてノックをしたからであった。
「やあ、暫くでした。これが兄の縦顔生郎です。」
「弟の縦顔死郎がお世話になりました。」
「これは、これは、初めまして、横顔生夫です。確かに双子ですからソックリですね。縦顔死郎さん、お兄さんはすぐ見つかったのですか?」
「ずっと一緒だとテレパシーですぐ分かるのですが、一度ワープして別な世界に行った人は探すのが大変なのです。だから今までかかって、やっと見つけました。兄からいろいろと聞いたのですが、文房具店の人の言う通り、転がるように地面に着いたようで、どうしてそこに着いたのかが分からずキョトンとしていたらしいです。そして、私を一生懸命探したそうです。」
そして、兄の縦顔生郎が続けた。
「私は何処に居るのかも分からず、心細い毎日でしたが、ここが弟と一緒に交通事故に遭う前に居た世界だと、暫くしてから知りました。
私はもと居た世界に戻って来られて嬉しかったのですが、弟と離ればなれになったのが寂しくて、ずっと探していました。
この世界に来る時は、落ち着く場所を自分で選ぶことができるのですが、みんなは、此処は何処なのか知らないで自分では選ばず成り行きに任せています。しかし、私は元いた世界に帰るので、弟と離ればなれになった場所に戻ったのです。
だけれど、弟は居なかったが、会える事を信じてずっと待っていました。だから、弟が来た時は嬉しかったのです。」
「一度違う世界に行ったものはテレパシーが効かないので、あっち、こっと、駆けずり回ったのです。しかし、見つかりませんでしたが、兄がワープした場所なら会えるのではないかと思い、行ってみたのです。
そうすると兄が手を振っているのを見つけたのです。その時は嬉しかったです。」と、弟の縦顔死郎。
「また、兄弟一緒の世界に居られて良かったですね。」と、横顔生夫。
「そうですね、ありがとうございました。」