謡曲「鞍馬天狗」と僧正ケ谷
謡曲「鞍馬天狗」は、源義経幼時の武勇説話を現代物に脚色した曲である。
鞍馬山の東谷の僧が、西谷の花見の招きを受けて修行中の稚児平家の公達や牛若丸を連れて出かけたが、見知らぬ山伏が来たので気を悪くして帰ってしまった。ただ一人残っている牛若丸の素性を知り憐れんだ山伏は諸所の花の名所を案内し「自分は大天狗である。平家討滅の望みの達せられるように兵法の秘伝を授けよう」といい、翌日からのはげ゛しい修練の末、約束の如く兵法を授け再会を約して大天狗は立ち去ったという豪壮な物語である。僧正ケ谷は牛若丸が天狗僧正坊から武芸を習った処で、老杉高く聳え、巨根地を這って昼なお暗く神秘感をただよわせている。 謡曲史跡保存会
右 魔王堂
よしつね堂 兵法稽古場 道
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