工房八重の部屋

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アスニー山科 「京気質と京のぶぶ漬け」京の気質の分析に納得!

2013年03月07日 | Weblog
639回 アスニー山科講座

6日(水) 【 講演 】 10:30~ 

「京気質と京のぶぶづけ」 京都学園大学 非常勤講師 廣瀬 和子さん

京気質は吉田兼好の「徒然草」にも京都に人は本音で話せず、表面だけの付き合い

という記述があったり、江戸時代に京都に引っ越した、上田秋成は16年間京都に

住んで、京都人を厳しく評価し、何事にも消極的で、傍観者!

プライド高いばかりで、薄情です! など「胆大小録」で書いています。

「京のぶぶ漬け」という他家訪問の際のあいさつ表現は良く知られた話です。

訪問の折、食事時になり、「まあまあ上がっていきやす! ぶぶ漬け(お茶づけ)でも

どうぞ!」と言われた時は、辞退するのが普通で、京都では普通の用事の場合は、

玄関先までで、家の中には入らないのが、礼儀とのことです。

梅棹忠夫氏によると、意地悪でもなく、お愛想の挨拶表現で、社交的会話にすぎない!

一般的には、家の内情を知られたくなく、家族の事なども言いません!

京気質のアンケートをとると、

京都人は

●表裏がある

●口にだすことと内心が違う

●NOをはっきり言わない

●本音と建前が違う

●自分をさらけださない

●他人に干渉しない

●閉鎖的でプライド高く、みえっぱり

ときびしい答えであったとか!

京都は1200年間都であった歴史があり、権力者によって生活が左右され、たびたび

戦乱の場となった土地なので、庶民はその生活を守るために、他人に心許さない

ような閉鎖的な京気質が、昔からあったのでしょう?

現代のような情報社会になると、京の気質も変わってきています。

京都の友人達で友情が続いている人達は、京都育ちのでも、イエスノーがはっきりと

して、自分の感情を素直に出してくれる人達で、安いのでお徳だから買った!とか

自分を出して、見えは張りませんので、本音でのおつきあいが出来ます。 

自分と気質が似かよっているから、友人付き合いができるのかも!

たとえ友人でも、相手の立場を考えて、適当な距離をおき、相談すると親身に

考えてくれたりと、必要としている時には,近づいてきて、人間関係の微妙な空気を

読むという、洗練された人間関係には都会人の文化を感じます。


アスニー山科  3月の講議