この失敗に学ぶ点は多いのです。
8月1日にインターステラテクノロジズ株式会社「観測ロケット「MOMO」初号機打上げ実験の実施結果について」の題で次のように発表しました。
『インターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡大樹町、代表取締役:稲川貴大)は、2017年7月30日(日)16時31分、観測ロケットMOMO初号機の打上げ実験を大樹町にて実施しました。
ロケットは66秒間の飛行の後、機体からのテレメトリが途絶したため、緊急停止を行いました。なお、ロケットは予定落下区域に落下いたしました。
今回の打上げ実験では多くの成果が得られ、今後のロケット開発に向けての大きな前進となりました。
本実験にご協力いただいた皆様に深く感謝いたします。』
今回の件に関しては、7月30日20時02分に産経ニュースが「通信が途絶え、飛行状態確認できず JAXAも今年1月に同様のケース 民間ロケット失敗」の題で次のように伝えました。
『インターステラテクノロジズの小型ロケットが宇宙に到達できなかったのは、飛行状態に関する機体からのデータ通信が途絶えたためだ。今年初めに打ち上げた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型ロケットも同じ理由で失敗していた。
30日の打ち上げは当初は正常だった。ロケットは機体の姿勢や位置、速度などを計測して電波で地上の管制室に送信していた。発射後しばらくはデータが届いたが、約80秒後に途絶えた。
機体の情報が把握できないと、地上から正確な飛行位置や落下場所が分からなくなり、飛行の制御が困難になる。コントロールを失うと、人や建物に被害が出る恐れもあり、同社は安全を最優先に地上からエンジンを緊急停止させる信号を送信。海上に落下させた。
需要が拡大する超小型衛星の打ち上げ手段として小型ロケットが期待されている。JAXAも今年1月に今回のロケットとほぼ同じ電柱サイズの「SS520」を打ち上げたが、やはり通信の途絶で飛行継続を断念した。』
実は、この小型ロケットの「通信途絶問題」はかなり難しい問題なのです。
軍用、つまり各種のロケット弾(特にGPS等の搭載された精密誘導ロケット弾)や、誘導弾、いわゆる各種ミサイルの類では高度な誘導システムが組み込まれているのですが、故障等もあります。
それでも「あまり問題にならない」のは、「ロケット弾やミサイルは目標に命中すれば良い」「目標に命中して爆発・破壊すれば良い」という事を最優先目標に掲げているからです。
ロケットは、大型の方が過去の打ち上げ実績も多く、ロケットエンジンも強力なものを搭載出来るので打ち上げ時の重量や空間スペースも確保が出来る利点があり技術的完成度も高いのですが、小型ロケットはその正反対となります。
最も大きな壁は安価、軽量化と耐久性とのバランスでしょう。
いくら通信機器類がIT技術の発達で小型化・軽量化しているとは言え、ロケット発射や飛行時の衝撃や圧力などに耐えることとは別です。
スマホ、携帯、カーナビレベルの製品類ではとても耐えうるものではありません。
インターステラテクノロジズ株式会社が打ち上げたMOMOの失敗は小型化ロケットへの登竜門!!
全ての航空宇宙関係者の一層の奮起にご期待します!!
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インターステラテクノロジズ株式会社が打ち上げたMOMOのイメージ図
出典:インターステラテクノロジズ株式会社のHP
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