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政治や社会は非常に難しい時代だと谷垣禎一元総裁が論破

2023-11-02 00:00:00 | 報道/ニュース
11月に入り、秋から冬へと一気に加速する時季です。

そして、今、少なくとも政治や政治家にとって難しい状況が、今頃の天候のような状況です。

政治や社会は非常に難しい時代だと、自民党の野党時代を支えた谷垣禎一元総裁が論破しています。


10月28日17時00分に産経新聞 THE SANKEI NEWSが「谷垣禎一さんに聞く岸田首相の支持低迷の理由「政治家はまれにみる嫌な時代」~夜の政論①」の題で「夜の政論」の特集・連載項目にて、次のように伝えました。

『岸田文雄内閣の支持率はなぜ低迷を続けるのか。防衛や原子力政策の抜本的転換を図った評価より、今は悪評ばかり目立つ。答えを探して、首相と同じ自民党宏池会(現岸田派)出身の谷垣禎一元総裁(78)を尋ねた。谷垣さんはロシアのウクライナ侵略が日本でも生活の隅々に影響し、「今は日本の戦後の政治家が経験したことのない、まれにみる嫌な時代だ」と指摘。とりわけ繊細な政権運営が必要だと説く。

(中略)

「しかしねえ、なんであんなに支持率が下がるのかと思うんですよね」

谷垣さんがグラスを傾けながら語りだした。

「今回のような世界中が影響を受ける戦争というのは、戦後の日本にとって初めての経験ではないか。これまで国際秩序の基本にあった国連安全保障理事会が機能しなくなるほどの戦争というのは」

昨年2月の侵略開始以降、安保理は当事国のロシアと連携する中国に米英仏が対峙する構図が続き、ほぼ何も決められない機能不全に陥っている。

「独立国家の主権を侵すロシアに非があるのが明らかだけど、現実的なことをいえば、この戦争をやめるはかなり難しいよね。往時の日本も、沖縄の地上戦に敗れ、大都市がB29に焼かれ、広島と長崎に原爆を落とされ、あれ以上ないところまで追い込まれた末に降伏を決断した。今回の戦争を止める際は、新しい国際秩序の仕組みづくりとセットでなければならないから余計に難しいと思う」



こうした局面で、岸田首相は厳しい対露制裁を決断した。「今日のウクライナは明日の東アジアの姿かもしれない」として、軍事的圧力を強める中国も念頭に、防衛力の抜本的強化に乗り出した。本来なら、首相の求心力が高まってもいいと思うのですが。

「こういう戦争が起きるときは、日常生活への不満が日本でも募る。物価が上がり、特にエネルギー価格なんて『こんな暑いのに電気代の値上げかよ』となる。戦争が始まった昨冬は、コロナ禍の傷をどう修復して国民生活を正常に戻すか-という局面だった。そこで戦争が勃発し、モノの値段が上がった。日本の安全保障環境も踏まえれば、自衛隊を充実させる必要にも迫られた」

「戦時にすごく評判のいい政府を作るのは難しい。昭和の初期にも、世界恐慌後、金解禁の中止を決断した高橋是清蔵相が凶弾に倒れた。誰がやっても『こんなにうまくやった』と喝采を浴びる時代ではない」

グラスを置いて、谷垣さんがつぶやいた。



「今はね、日本の政治家にとってまれにみる嫌な時代が来ているんですよ」

生きづらい時代には、国民の不満が総じて募るというのだ。

「国民がわっと前に進めない状況になっていることを、政治家はわからなければならないね」

今の世相が分からずに批判を高めた例として、谷垣さんはマイナンバーカードの問題をあげる。

「住民票や健康保険証と結びつく、国民生活の基本になるものだ。今後はなければ困る制度になっていくでしょう。しかし、このタイミングで『うまくいくまで多少の失敗があるのはやむを得ない』なんてやったらどうなるか」

それにしても、外交面の成果が知らぬ間に立ち消えになってはいませんか。(聞き手 水内茂幸)』



この続きとして、10月29日17時00分に同メディアが「谷垣禎一氏が語る文在寅氏と鳩山由紀夫氏が同類の理由「日本が損しない国際秩序作れるか」~夜の政論②」同特集・連載項目にて、次のように伝えました。

『自民党の谷垣禎一元総裁(78)の自宅を訪ね、岸田文雄内閣の支持率がなぜ上がらないのか、一杯やりながら率直に質問をぶつけてみた。岸田首相の外交面の成果は、知らぬ間に立ち消えになってはいませんか。

「確かにね。今回のウクライナ戦争で存在感が高まっているグローバルサウス(新興国・途上国)の取り込みなどは、日本の強みを生かしてよくやっている。彼らの一部には、西側の先進国に『あいつらは今も上から目線だ』と腹を立てている国が多い。事実上の『一強』となった米国や植民地支配の過去を抱える英仏に対し、『西側リベラリズムのおごり』と批判する国さえある。その中で、日本は独自のODA(政府開発援助)を駆使して努力を重ね、『欧州はうんざりするが、日本は違う』と評価も集めた。首相はここをうまくすくい、西側とつなぐ役割を果たしている」



ただ、今後はこの外交でも、首相にとって厳しい難局面が待つと説く。

「この戦争が終わったとき、どう新しい国際秩序を作っていくのかが焦点となる。そこでは、日本がすごく損な立場になるわけにはいかない。日本は必ず、それなりの地位を占めなければならない。国内では国民生活に目配りしながら、対外的にはこの難題に挑まなければならない。岸田さんに限らず、自分が首相になりたいと狙っている人にとっても、答えを出すのは簡単ではないはずだ」

(中略)

「この前、フランスのマクロン大統領がNATO(北大西洋条約機構)の東京事務所開設に反対したでしょ。私は心理がよくわかるんですよ」

谷垣さんが語りだした。 「海洋国家の道を選ぶか、大陸のつながりを大切にするか。各国が個別の事情を抱えていますよね。英国は海洋国家の道を選び、EU(欧州連合)から抜けた。残った独仏を中心とするEUはどうするか。陸続きの中国に経済などの利益を全部取られては大変だ。中国とうまく付き合いつつ、必然的に、カザフスタンなど中国の周辺国とも協力する。フランスがNATO日本事務所に反応した背景は、ここまで見なければならないと思うんです」


谷垣さんも白酒をなめる。

「日本もずっと、2つの選択を迫られていたでしょう。海洋国家としてアングロサクソンと組むか、大陸につながるところと組むか。日本では明治以降、右翼を中心に、中国や韓国と組んで欧州に踏みにじられない大義の旗を立てろという議論があった。しかし、当時は日英同盟を選び、今は日米同盟。アングロサクソンと組む流れを継いでいる」

「韓国も、似たような選択を迫られてきましたよね。北朝鮮との関係強化を図った文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は、日本でいえば、沖縄県の米軍普天間飛行場の辺野古移設にブレーキをかけた鳩山由紀夫元首相の言動に近いと思っているんですよ。韓国では『北と南の連携を強くしていこう』という訴えが国民の喝采を浴びる面もあるでしょう。ただ、今の時代に文政権みたいな道をとるとあまりに支離滅裂になる。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が誕生したのは、日本にとっても本当によかった‥、ああ、すっかりいい気になってペラペラしゃべっているなあ」

(以下略)



物価高や国内外情勢が激動する未曾有の中、厳しい時代の中で、谷垣禎一元総裁は厳しいけれども正しい指摘をされているかと存じます。


政治や社会は非常に難しい時代だと谷垣禎一元総裁が論破
覚悟をして生きましょう!!




谷垣禎一 元自民党総裁
出典:ウィキペディア


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