登山列車を乗り継ぎ、ユングフラウヨッホへ。
建物から外に出ると標高もあり寒く、風も強い。
スイスの旗が、ちぎれんばかりにはためいている。
飛ばされないように身を寄せ合い写真撮影。
飛ばされる寸前の帽子をかぶった、最後の写真となった。
このときは、こころなしか?風が弱くなった。写真下。
この後、写真撮影に没頭、レインコートのフードが脱げ、
あっと言う間にアレッチ氷河めがけて、帽子が飛んでいった。
お母さん、ぼくのあの帽子どうしたんでしょうね?
ええ、夏、碓氷(うすい)から霧積(きりづみ)へ行く・・・
森村誠一の長編推理小説「人間の証明」の一節を思い出した。
ぼくにとってはお気に入りの、思い出ある帽子。
でもいいか?おじさまの形見わけの帽子もあるし、氷河に抱かれ
きっと長く、この地に存在するだろう?