切り絵

浮世絵を切り絵に

六十余州名所図会 壱岐

2024年08月01日 | Weblog

「壱岐」 志作

長崎県壱岐市は、玄界灘およそ20kmの沖に位置する。朝鮮半島との要路にあたるため、古くから知られ、「いき」または「ゆき」と呼ばれていた。壱岐という字が定着するまでは一支、伊伎、伊吉、伊岐、等の表記が中国の史書などに記録されている。このあたりは暖流の対馬海流が流れているため、比較的暖かく、図のように雪が積もることはめったにない。古名の「ゆき」に関係しているのかも知れません。壱岐に行ったはずのない広重が「ゆき」という言葉もふまえ、雪景の壱岐を描いた様です。副題に「志作」という言葉が包まれているが壱岐には志作という地名も字名もないとのことです。

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2024年07月28日 | Weblog
 
六十余州名所図会 出羽
「出羽」 最上川 月山遠望「五月雨を あつめて早し 最上川」と芭蕉が句を詠んだことで有名だが、句でもあるように日本三大急流に数えられる。本図では山形城下に近い場所から西北......
 

 

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2024年07月22日 | Weblog
 
六十余州名所図会 陸奥
 「陸奥」 松島松島は、松島湾に浮かぶ260の島々からなり、海から突き出した様々な島が見せる風景は日本三景の一つに数えられる。奥州とも呼ばれた陸奥の国は六十余州の最北東端......
 

 

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六十余州名所図会 薩摩

2024年07月21日 | Weblog

「薩摩坊の浦」 双剣石

鹿児島県の西南端に位置する坊津は、東シナ海に面し、古くから中国との交易の拠点として栄えた。江戸時代は貿易が長崎のみに制限されたが、ひっそりと貿易が続けられていたが徐々に衰退していった。本図では、海に山々が迫るリアス式海岸の風景が描かれている。名物の「双剣石」は、画面のように小舟で遊覧して見て回る人がいたようだ。

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六十余州名所図会  大隈

2024年07月11日 | Weblog

「大隈」 さくらしま

桜島は大正3年の大噴火による溶岩流によって大隅半島と陸続に成ったが、それまではまさしく「島」であった。これは桜島がまだ島だった頃の図です。桜島を画面左端で切ることによってその大きさを強調したのでしょうが、後世の我々からすると、四方を海で囲まれた桜島を見たかったところです。常に噴煙を上げ猛々しい桜島なのですが、この作品では煙もなく、閑かな春のたたずまいの桜島が描かれている。

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2024年07月10日 | Weblog
 
六十余州名所図会 下野 
「下野」 日光山 裏見の滝裏見の滝は、栃木県日光市安良沢にある荒沢滝。落差は45m、幅2mの小さな滝であるが、滝を裏側より見れる事から「裏見の滝」と呼ばれるようになった。......
 

 

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2024年07月02日 | Weblog
 
六十余州名所図会 上野 榛名山
「上野」 榛名山 雪中榛名山は群馬県群馬郡榛名町に位置する。有名な伊香保温泉がこの地から湧き出ており、現在も訪れる人が多い地域である。本図には雪中の榛名富士とその周囲が描......
 

 

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六十余州名所図会 日向

2024年07月01日 | Weblog

「日向」 油津ノ湊

日南市の東部、日向灘に面する油津の港は、古くは大陸との交易の中継地として栄え、江戸時代には飫肥杉の積み出しで賑わった。本図では、油津港を一望しながら、港に入る交易船や建物、海岸線から山までの周囲一帯が描かれている。

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六十余州名所図会 肥後

2024年06月21日 | Weblog

「肥後」 五ヶの庄

五家庄とは、椎原、仁多尾、樅木、葉木、久連子の五集落の総称であり、現在の熊本県八代市泉町にあたる。1000mを越える山々に囲まれ、秘境と呼ぶにふさわしい場所である。本図でも、崖に生えた木がそのまま橋になった珍しい場所が描かれている。この風景は北斎の『北斎漫画』に出てくる「五かの庄」を参考に描かれている。

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2024年06月21日 | Weblog
 
六十余州名所図会 信濃 更科
「信濃」 更科長野県更埴市南西にある冠着山(かむりきやま)、俗称「姥捨山」、は標高1,252メートル。「田毎の月」とは、棚田に映る月の事であり、長野盆地の姨捨山を中心とす......
 

 

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2024年06月12日 | Weblog
 
六十余州名所図会 飛弾 籠わたし
「飛弾」(飛騨) 籠わたし飛騨地方は、山奥にあり橋を架けることが困難な場所が多くある。そのため、渓谷の間に縄を渡し宙づりにした籠に荷物や人を載せる「籠渡し」が行われていた......
 

 

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六十余州名所図会 肥前

2024年06月11日 | Weblog

「肥前」 長崎稲佐山

肥前国は九州西北部に位置し、現在の長崎、佐賀の二県にまたがり、また前海という筑紫海は一大内海となって、肥前、肥後、筑後の三国に深く接入している。長崎港は土砂が堆積し、明治以降は埋め立てにより江戸時代の美しい海岸線は失われてしまった。海外貿易の象徴であった出島もこの時に周囲を埋め立てられた。本図では、海岸線にこそ船が描かれていないが、手前のマストでこの地が交易船で賑わっていたことが想像できる。

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2024年06月02日 | Weblog
 
六十余州名所図会 美濃 養老の滝
「美濃」 養老の滝岐阜県南部にあたる美濃国。養老の滝は、孝行息子の孝心により滝の水が銘酒に変わったという言い伝えがある。本図では大きな滝に見えるが、実際の養老の滝は幅4m......
 

 

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六十余州名所図会 豊後

2024年06月01日 | Weblog

豊後」 蓑崎

国東半島の南部に位置する杵築は、杵築城を中心に武家屋敷や豪商の家が多く、現在でも古い街並の面影を残している。その杵築城の前にある守江湾の東にある岬が蓑崎と呼ばれ、現在は美濃崎と表記される。守江湾を区切るように砂嘴が伸び、白浜に松原が続く風景は美しい。本図では、砂嘴に打ち寄せる波の白が、山まで続く灰色の陸地に対比し美しい。

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2024年05月22日 | Weblog
 
六十余州名所図会 近江 琵琶湖 石山寺
「近江」 琵琶湖 石山寺近江の国は現在の滋賀県がそのままあてはまる。滋賀の象徴とも言える琵琶湖は楽器の琵琶をさかさまにしたような形からその名が付いた様だ。近景には茶屋の賑......
 

 

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