【図をクリックで拡大】
新松戸駅のホームで山行者同士が挨拶を終えるや電車が来た。おや、Ku御夫妻と会う。
『次の電車で鷹巣山へ行くが、そっちへ行っても好いんだが』とニコニコ顔で言う。
おっとーゆっくり挨拶していると我々も鷹巣山へ行くことになってしまう。ニコニコバイバーイ
山行計画書には
・行きの電車内から講習を開始し、歩き出しから参加者先導で歩きます。
・地形図上のチェックポイント(三角点、水準点、電子基準点)を目指して、駅改札から登山が始まります。
・途中必要なチェックポイントごとに、地図上での現在地確認をしながら、チェックポイントをクリアしていきます。
・百蔵山の山頂にも三角点がありますが、そこへ辿り着けるかは、参加者次第、
暗くなる頃までに下山し、温かいものでも食べて帰ってきましょう。
1/25000 地形図 『大月』『上野原』 を持参
と書かれていました。
駅改札から登山が始まり
① 一番目のチェックポイントは、346.5mの水準点、Fuさんが先導することになった。
地形図では、水準点は広い国道に面した、交番マークの隣に描かれていた
。Fuさんが歩き始めると、メンバーがアドバイスをする、いや注文をつける。
最短距離で行きたいためだ。講師はメンバーに対して、口を出すな!!、黙ってろ! と、
先導者の地図読み能力向上のため、最後方から怒鳴ってる。
Fuさんは線路伝いの裏道を行く。この裏道が国道と接近したあたりで駐車場らしき敷地を通り国道に出た。
雨の中、国道の左側に交番がある筈、こんなに遠かったのかな思う頃、ヤット駐在所は見えた。
アッタ、アッタ、交番だ!!口を出して教えているわけではありません。出てしまうのです。!!
【図をクリックで拡大】
水準点 標高:約310m
水準点は駐在所の広い敷地の国道側に設置され、雪で埋まっていた。
② 二番目のチェックポイントは、大月市営総合グランド電子基準点(標高:427.2m)、
Sak講師地図読み教室の皆勤賞で優等生でもあるIsさんが先導することになった。
現在地確認箇所を決めて行く。
歩き始めると急に、折角来たので名勝猿橋を経由することを講師が求めた。
現在地確認を二箇所で行い、名勝猿橋に着く、
お決まりの記念撮影を行い次の確認ポイントの学校を見つけ、進もうとすると、戻された。
講師は、廃止された水準点があると言い出した。
国道の距離標の傍を掘れば出る筈だ。Tiさんが急傾斜の土手で、素手で掘り始めた。
次は尖ったガレキでなおも掘る、木の根が縦横に出てくる。
丈夫な木の根に阻まれ、古い水準点はあきらめた。
【図をクリックで拡大】
名勝猿橋 水準点掘り出し
Isさんは方角を確かめながら、中央自動車道のトンネルをくぐった。
地形図を見て顔を上げると、指を差して,『私はこっちへ行く』とキッパリ宣言、
高速道路の側道を横切り階段を登り、幅一メートルに満たない登り坂の山道を進む。
沢と尾根の間の道が杉林に変わって、踏み跡も消えてきた。
左前方に土地造成用の人力では運べない重機が置かれていた。この傍に道があると確信する。
重機に近づくと大きな建造物があり、地形図で現在地確認ができた。
駐在所から歩き始める前に、
この建造地付近で北方向に三番目のチェックポイント460.7m三角点へ行く道があるか目視確認をする予定でいた。
我々は北側にある崖の下では460.7m三角点への地図に表れない近道はないことを確認した。
この地点から、西方向に歩いて大月市営総合グランドの下から電子基準点の銀色の柱が見えた。
目標の電子基準点へ到達
大月市営総合グランド
電子基準点銘板 三番目のチェックポイント、460.7m三角点へ向かう
③ 三番目のチェックポイントは、460.7m三角点、Sasさんが先導することになった。
もうここでは雨は止んでいた。チェックポイントまで直線で300m位だが、標高差は33.5m高く、見えない。
Sasさんは北方向を向いていたとおもうが、西方向に歩き出すや否や、Tiさんが体で進路妨害、次に口も出た。
何を言った判らなかったが、SasさんはTiさんの意図する最短距離である、東方向に歩き始めた。
講師はTiさんに、レッドカードもイエローカードも出さない。講師に見えないような巧妙さ、Sasさんの抗議のアピールもなかった。
講師からはグランドのトラックに登山靴で凸凹を作らないように雪の積もったフィールドを歩けの指示、
隊列はSasさんを先頭にグランドの土手の上の道路に出た。三角点は大きな施設の中にあり、入り口を探す。
門は開いているが人気はない。
『入ることは僕が許可する』と講師が不可解な言葉、そうすると
「僕を誰が許可したんですか」など余計なことは聞かない僕が一緒あれば「何かのとき僕が・・られんです。」
【図をクリックで拡大】
460.7m三角点 施設名は
《大月市勤労青年センター》
④ 四番目のチェックポイントは、622.6m三角点 で、Tiさんが先導した。
622.6mの三角点から尾根は二つに分かれ標高410mくらいの尾根の中間、つまり沢尻に神社があった、更に東に寺もある。
寺と神社の中間が尾根の取り付きやすい地点と思える。
地形図からパット目に付くルートは622.6mの尾根の西側、沢筋に登山道が標高470m位まで明瞭に描かれている。
何処から三角点に向かうかは標高約530mで沢が合流している。
ここが尾根に上がるまでの最後の現在地確認ポイントになりそうだ。
Tiさんは沢ルートを選んだ。道路から登山道に入る。
沢ルート取り付きポイント
荒れているが車の轍は残っている。轍も無くなり樹林の歩き易いところを歩くTiさんに続く、少しづつ沢の本筋に近づいているようだ。
だが、もう何処を歩いているのか不明になっていた。地形図ではかなり真っ直ぐでも何度か曲がって歩いてもいる。
後方の講師から『休憩しよう』の声、講師は私を追い越して一人で沢筋に入り、三角点のある尾根の取り付きを探している。
行ったり来たりを繰り返して、『この辺でいいだろう』とTiさんに話しかける。
Tiさんの直後に付いたIsさんとSasさんと後ろのFuさんの中間となるように歩く。
そのうち、幅1mくらいの歩き易い路に出くわした。大声で呼びかけた、距離にして50m位あったのか。
先導した三人も後についたようだ。先頭になってしまった。
急登の薮を漕ぎ、尾根に出たことを大声で伝えた。
間もなくTiさんも私より上部の尾根に到達した。Tiさんは三角点はもっと下だろう言ってきた。
私は三角点が現在地より上にあるかどうかを先に調査したかったが、
その声を出す前に『三角点がアッタワヨー』と女性の声で聞こえた。
ここで昼食、おもいおもいの場所にすわった。
私は下る尾根を見ておきたかった。
登ってきた沢筋より明らかに道は踏まれていて歩き易そうであった。
講師の足元に直径30cmくらいの黒い物、熊の糞を発見した。
熊もここで昼食休憩をしたのでしょう。この辺の熊は冬眠をしないようです。
622.6m三角点
⑤ 五番目のチェックポイントは、百蔵山山頂1003.4m三角点 、私が先導することになった。
Sak講師地図読み教室では頂上を踏んではいませんでした。
加えて、今日の天気では、ここから下山と予想していたため、少し驚いた。
途中の尾根上から左右に二本分岐していそうなポイントが出現し、立ち止まり、講師に伺いを立てた。
薄く雪の積もった尾根上を歩く
、本来の踏み跡をトレースしてはいない、倒木、出っ張った石を避けながら早く進めそうなところを行くだけです。
標高740m付近で現在地確認を求められた。少しずれた場所を指してしまった。
ちょっと油断するとずれてしまう。
標高740m付近で現在地確認の様子標高760m付近で山頂から百蔵山浄水場方面に向かう登山道に合流した。
一月に山頂から下山した道である。大声で合流を伝えた。
ここから急登が始まり、Tiさんから声が掛かった。暑くて雨具を脱ぎたい。
私は雨具を上着だけでしたが、五人は上下着用でした。
ロープの張られた急登を越え、扇山方面への登山道分岐でも立ち止まり、百蔵山山頂三角点に到達した。
曇り空で展望は効かなかったが、Sak教室の地図読みでは初山頂であり満足感があった。
FuさんとSasさんは初参加で山頂まで来ています。
羨ましくおもえた。
百蔵山山頂三角点
⑤ 六番目のチェックポイントは、800.1m三角点及び下山の先導は講師が行う。
歩き始める前に下山がもっとも難しい、と講師が説明した。
上りよりスピードが出るため足元ばかり注意しすぎて、道標は見逃し易いし、
尾根、沢等地形への注視は不足がち、と言っているのであろう。
登山道は必ずしも尾根の頂点に付けられていないため地形図と地形は登山道を外れてまで、見ないと確認できない場合もある。
誤って下ると、こうなりますとばかり、上り返しの苦しみ、辛さまで体験した。
上り返し、再び下るメンバー
百蔵山の尾根から林道に連絡する道より
左端の遠景 高川山、 中央713.5mのピーク