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お盆休みに入った第一日目、前夜に横浜の我家から軽井沢の小屋に車をとばしてきたので少し朝寝坊した。天気はやや暗い曇り空で雨は心配だが日焼けはしないぞと、サイクリングで旧軽へ行くことにした。サイクリングにしたのはこの時期の車の渋滞を避ける意味もあったからなんだけど。目的は途中のプリンスホテルショッピングプラザや軽井沢銀座のショッピングではなく、諏訪神社奥の旧公民館で毎年8月中開かれている蚤の市なのだ。冒頭写真は2012年の蚤の市会場であるが、毎年同じ場所で同じ時期に開催されている。
11時頃目的地に到着、町営駐車場に附属する駐輪場にとめて、痛くなった尻を撫でながら公民館へ。レトロな公民館に入ると玄関前のテント店から始まって和洋の骨董アンティークからガラクタまで、十数軒の店が廊下まで占領して物を並べているのですよ。出店者はここで自炊生活1ヶ月を送るのだそうだ。主催者はこの道では大御所といわれる竹日さんという爺さんらしいが、毎年ほぼ同じ顔ぶれが同じ場所でそれぞれ得意とする品物を扱っており、総じて一般の古民具骨董市と同じような値段だが、開催直後に行くと掘出物も時折ある。最近はバブルがはじけて特に陶磁器類は安くなっているが、古着などは生地を洋服に仕立て直して着るのが中年女性の間に流行っているので、逆にもっと高くなっている。
どんな店があるかというと、一番手前の部屋には金沢から来たという店が毎年出店していて、品物は良いが値段も張っている。奥に進んで中央付近には福岡から来たという古着、古布店は、九州は久留米絣の良い物を並べる。このあたりの部屋には3軒ばかり西洋アンティークの店も入っている。一番奥の大部屋で今回初めて見掛けたのは陶磁器や土人形を並べていた八兵衛なる店の主人、といってもスキンヘッッドにギョロ目のあんちゃん、骨董屋をやっている若いのはこんなヘンテコなのが多いんですよ。ぐるっと回って掘出物がないか鵜の目鷹の目、欲しいと思う物は沢山あるが値段の割にお得なというものだけを自分勝手に判断して、あとは売り手と仲良くなるような話をしてからさてと値段の駆け引き、最初の値札より数割は安くなって手打という手順を踏むのが常套手段だ、決して言い値では買ってはいけませんぞ。
今回のお買上げはまぁまぁのお値段と踏んで
九谷飯田屋赤絵膾皿 2700円
古伊万里手描龍文染付大皿 12000円
鳴玉入小型庄内土人形男女各1体 2500円/2体
夏用立簾4双摺漆塗屏風衝立 15000円
奥方のお買物は僕には価値が分からないが
古中古ガーネット銀指輪 2000円
シードルパール銀指輪 12000円
絣紋絽古着 5000
僕が買ったもの 女房が買ったもの
ざっと今年は数回に渡ってこんなものを買ってみたが結構無駄遣いしてしまいましたねぇ、いつもより多めに求めてしまい女房には怒られてしまいましたわい。実は昨年浦和の業者が司馬遼太郎の街道を行くシリーズの挿絵を描いていた須田剋太の迫力あるグワッシの人物画を38万円で売っていたので、今回もその店主が居るのを見つけて聞くと、あれは売れたがまだ家に小画2枚と大作2枚があり小品なら持ってくるということを先週にも来た時言っていたので、本当はそちらを期待していたのです。今回のものは抽象油絵と富士山のパステル画の2点で、昨年より僕の眼では見劣りしていると思うのに50万とのこと。ああ、こういうのは出会いが肝心、思い切ってあの時買っておけばと残念至極。あとあとになって買わなければ残念、買えばシマッタかなというのが骨董買いの宿命なのかもね。蚤の市、骨董市は業者が集まってこそいろいろ見定めできて子供の宝捜しにも似て楽しいこと、時間を潰すには一番で、さらに自分が前に買ったものがもっとエラク高い値で売られているとニンマリ、また来年も楽しみにしましょうや。
参考までに旧軽銀座周辺の地図と多少は知っている店をあげておくが、詳しくは観光案内パンフレットなどでも調べてみて下さいね。
旧軽井沢銀座付近の店データ
デリカテッセン 軽井沢町軽井沢 660 0267-42-6427 ハム・ソーセイジ
フランスベーカリー 軽井沢町軽井沢 618 0267-42-2155 初代は万平ホテルのパン責任者
ブランジェ浅野屋 軽井沢町軽井沢 738 0267-42-2149 都内にもあるベーカリー
柏倉製菓 軽井沢町軽井沢 742 0267-42-4505 花豆お強で有名
わかどり 軽井沢町軽井沢 746 0267-42-4520 鳥料理で手頃値段なので食事時は行列が
ビストロ・パッション 軽井沢町軽井沢 606 0267-42-1329
ビストロ・パナッシェ 軽井沢町軽井沢 808 0267-42-5929
不二屋(閉店) 軽井沢町軽井沢 578 0267-42-2580 美智子様も買われたというケーキ屋、現在も店舗建物は残る
菊水 軽井沢町軽井沢 584 0267-42-2626 古くからの洋食屋
万喜 軽井沢町軽井沢 586 0267-42-2310 天ぷら
ミカドコーヒー 軽井沢町軽井沢 786 0267-42-2453 モカソフトを求める行列が
追記
ここに書いた蚤の市の名物大将も寄る年波には勝てず、ドクターストップで数年後には泊り込みできなくなって、そのスペースは他の業者が出店するようになり、その後の出店者もかなり変ってきている。<その後お亡くなりになったとか、さらに僕が知る限り出店していた金沢の業者も2012年には見えなかった>
また旧軽銀座の店もプリンスショッピングプラザに押されたりしたこともあるが消長入れ替わりが多くて、長く営業している店はそれなりに魅力はあるのに地盤沈下は否めない。、アウトレットの価格勝負に観光地価格で対抗するにはよほど魅力がないと、飲食店を含めて個人の店では内容と価格でとなるとかなりキツイはず。 蚤の市ではよく値踏みして値引き交渉するのは当然のこと、でもお値打ち品は必ず早くから売れていくようだ。我々はもう骨董品なるものはまず買わない、せいぜい郷土玩具などで安くて面白い物があったらぐらいになってしまった。
<この地図の中で竹風堂はロータリーの方に場所が変った、また横浜元町から夏場だけ出店していたポピーは無くなった、名物だった近藤長屋も無くなってしまったが中に入っていたテナント店の多くはは場所を変えて営業している>