仮名文字や変体仮名そのものを図柄にした印判の皿がある、文字を捻り紋に配して面白い模様をあらわしていて、この前の馬上盃の漢字は裏手だったがこちらは主役で、この印判図柄は珍しい部類に入るんじゃないかな。
これは万祝のテーブルマットを買った白浜海洋美術館で、図柄が新鮮に感じたのと奇麗だったことで購入した、印判の図柄というのは非常に多くて、3寸から4寸までの小皿類で柄違いのものをいくつか集めた時期があったのだが、この文字をあしらったものはあまり見かけたことがなかった、こういう図柄だとやはり5寸皿ぐらいの大きさが適当だと思われるし、先人達はよく考えているよね。
九谷の器の内側のに書く漢字や常滑の彫り込みなどに比べると、この捻り紋になった柄は独特の字体で柔らかく描いて印判でも実に味わいのある模様となっている、筆文字の仮名のクネクネとした続き文字を上手に活かしているところが素晴しい。
かなり多くの変体仮名を使っているし達筆すぎて読破する気もないが、おそらく読めても意味があるかどうか、図柄なんだと達観しておきましょう。
2009年9月からの補筆再掲です