ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

南北海道格安団体ツァーの記 その2 2005.5.26(木)

2011-09-18 16:35:00 | 旅日記

 早朝にも露天風呂に入ってからホテル周辺を上階の廊下の窓から見たら、すぐ隣には猿園や温泉熱を利用しているらしい温室などがある公園になっている。その猿園の中にあるプールは蒸気が上がっていて温泉が引かれていることが分かる。長野県は山ノ内町にある地獄谷温泉の野生の猿が温泉に浸かるというのは有名だけど、ここもその真似事をしているんだね。

                      宿の隣の公園

 朝食もバイキングながら函館名物イカの刺身が用意されているのはさすが。和洋が揃う料理コーナーは混雑して行列しているので、まずは別テーブルにある飲物のジュースや牛乳などだけを取ってきて暫く待つ。飲み終わって空いたところでいつものように出来合いのソーセージやハムなどは避けて、少しづつ10種類以上を和洋に拘らず取皿に盛る。ご飯とお粥の2杯をよそってきて、これも嬉しい味の珍味類を4種類も頂く。この中では焼魚ではなぜか鮭が白っぽい身だったので、おそらくマスで代用していたと思われ旨くなかったのだけはいけませんでしたね。

 8時10分湯田川出発で国際ホテルの6人を拾い、周辺の繁華街飲食店が現在は昨日見学した五稜郭辺りに移りつつあるなどという説明を聞きながら市内を離れて一路北上、噴火湾に沿って大沼、昭和新山と有珠山、洞爺湖を経て定山渓までの走行距離290kmという観光バスでは長距離行程がスタート。

 函館中心部から30分で予定表にはなかった海鮮市場という土産とドライブインにトイレタイムも兼ねてと途中下車、これはバス会社と示し合わせていたのかな。湯田川から乗込んだおかあちゃんがパンフレットで特別サービスと宣伝しきりでしたが、ガイドさんが前日この後の予定に入っている昆布館の商品がいいと言っていたしで、我々は何も買わずじまいで試食だけに徹する。活蟹を3バイ買ってくれた人に1本無料という塩鮭を見れば痩せてみすぼらしいものにタダでもいりません。でも皆さん結構買うものですねぇ、バス出発時の店員達のお見送りにバスガイドさんがこんなことは普段ありませんよ、よほど売上があって嬉しかったんでしょうという言葉に一同大笑い、苦笑するのは我々だけだったでしょうかね。

 また30分ほど走って昆布館に到着、ここは福井に本社があるヤマトタカハシという会社がやっている昆布オンリーの販売所兼資料館のドライブインで、昆布茶は奥のポットで無料で何杯でもとガイドさん。昆布茶だけでなく昆布出汁醤油のおすましも自由に飲めて、昆布ってこんなに美味しいんだねと実感させてくれる。ここでは出汁用切昆布や山椒と昆布の佃煮だけを安いからと買込む。

 次は二日目の目玉の景勝地大沼に向かう。ついているというか、つい先だってまではぐずついた天気でこんないいのは久しぶりというスッキリした気候に恵まれ、駒ケ岳が見えると見えないのでは大違いという風景がクッキリと、海の松島に対して湖の松島という島々が浮かぶ水面の向うに会津磐梯山に似た頂上が吹飛んだ火山の山容を鮮やかに見える素晴らしい景色には女房がいたく感激、今回の一番の眺めとはしゃいでいた。モーターボートで大沼の奥にまで行く10分のコースがあって希望者は1/3ほど乗ってはいたが、駐車場に隣接の店の名物で昔からの味、その日に食べないと硬くなるという素朴な大沼団子をガイドさんがイタク紹介していたので、我々は見学時間も少ないと花より団子でこちらも買いに行き、次は長万部で昼食というのに車中で二人で食べてしまうことに。でも小さい箱で餡子とみたらし醤油が入った315円という安い団子で、腹にはビクッともこないものであった。束の間の観光を終えて島が無い方の小沼沿いの道を北上するバスでの説明で、湖というのは水深5m以上で決められた水生植物があるもの、沼はそれ以外、池は人工のものと、従って本当は大沼湖、小沼湖と言わないといけないんだそうでこれは知りませんでした。このガイドさんは勉強もさせてくれますねぇ。

                  大沼の向こうに駒ヶ岳が

 駒ケ岳の山容が変化する様子をガイドの説明に応じて振り返り眺めながら、噴火湾から太平洋に続く海(ここの海岸は全て遊泳禁止だそうだ)も見渡しつつ、かなり走って蟹の町を謳う長万部の海産物と食事のドライブインに到着。時間の余裕が無いのでなるべく昼食の予約をと言われ全員が団体用食堂、でも平日だから別棟のレストランはガラガラ。海鮮ラーメンなるものを注文していたので団体でいつ麺を茹でるのか不思議だったのがテーブル席に付いてヤラレましたねぇ、麺はつけ麺のように皿にゆがいて乗っていてスープはカセット上で沸かすようになっている、こういう手があったかと。味噌味のスープに蟹やホッキ貝などの海鮮をまず入れて沸騰してから麺を入れながら食べてくださいと。まぁ普通の味でどういう訳かご飯まで付いているけれど、残ったスープに入れておじやにするならもう一つ固形燃料をサービスしてもらいたいですな。女房が心配して予約しましょうと言うのを聞くんじゃなかった、女房のほうもタコ飯セットが美味しくなかったと、だから僕の図星でしょうが。ドライブインの花壇では真っ盛りのチューリップが咲いていて、周囲の北海道らしい風景とマッチしていたということでまぁ許しておきましょうか。

                      ドライブイン周囲のチューリップ

 さらに噴火湾沿いに走ってから洞爺湖に向かう内陸のかなりまで、普段はめったに見られないしガイドさんもここまで見えるのはは初めてという駒ケ岳の遠景を後ろに高速を進む。蝦夷富士の名がある羊蹄山も今日は見られそうですよと言うとおり雪をかぶった大きな山も現れてきて、ホッカイドーはデッカイドーという風景を満喫しちゃう。

 高速を降りれば30年ごとに噴火し、数年前に洞爺湖温泉にも泥流が迫ったというその最初の噴火場所、民家が大きく傾き今も噴煙を上げる新噴火口脇を通って温泉街に入る。ガイドさんは噴火の前日に現在はは閉鎖の道路を走ったそうで、その被害の様子を自分のことのように話していましたよ。                  

 湖越しに羊蹄山を見ながら抜けて昭和新山の駐車場に停まり、有珠山ロープウェイで山頂の眺めを見るグループと周辺散策に分かれる。周辺にある土産物屋やガラス館、熊牧場などは特にどうということもない観光施設で、お土産はやたらに木彫だけが目に付くだけだから素通り。昭和18年に噴火した山を個人で購入所有し、その間の詳細な記録が貴重で学会でも評価が高いという昭和新山(その人の記念館は駐車場裏につつましく建っていた)、インドネシアの山が崩れてしまい世界に一つだけという火山は今も赤茶けた岩肌から蒸気が登っている。遅咲きとなった桜を手前に記念写真だけ撮って少しばかり散策すればもう切り上げましょうというような場所だね、ケーブルカー組も登ってすぐに戻りますという忙しさだったそうだ。景色だけならこの後にまた温泉街に戻ってから北の山側に回り登って入ったサイロのあるドライブインで、上から南方を眺める洞爺湖と中の4つの島(一つは途中の道路で見えるだけ)にその先の昭和新山と有珠山の箱庭のような風景と、逆の更に北側には羊蹄山とニセコ連峰などを牧草大地の向うに望む雄大で清々しい光景がよかったんじゃないでしょうか。ここでも修学旅行生が大勢走り回っていましたねぇ。

                        昭和新山                

                 洞爺湖

                羊蹄山

 あとは二日目には1号車全員が宿泊する定山渓温泉まで中山峠を超えて直行の道筋、渓流沿いには水芭蕉を見つけ、峠越えに残雪(冒頭写真も山越えの残雪を)とトドマツの原生林を眺めて上のほうはまだ冬、下はやっと春が来たという景色を楽しみながら、渋滞も無くて快調な走りで予定より早い6時ちょっとに定山渓ホテルに到着となった。

                      中山峠

 定山渓は札幌を流れる豊平川の上流の薄別川沿いに大型ホテルばかりが立ち並び、静岡といわきに継ぐ大面積の札幌市にここも含まれているということだが、ガイドさんが小学校では熊休校もあるというようにここに熊が出ることがあるとはねぇ。その中で我々一行の宿は古い方らしく最近改装したような感じのホテル。部屋に向かうエレベーターに大浴場と中浴場の男女入替時間が掲示してあり、大浴場はすぐ入らないと夜遅くまで男の番が回ってこないと、夕食前に入ることにする。大浴場にはプールまであって広いのなんの、中浴場に入った女房がこちらも広かったと言うのに後で大きい方に行けばもっとビックリするよと。露天風呂はやや小さいものの大浴場にはミストサウナ、中浴場は高温サウナがあり、74℃の高温を加水で冷やしているそうだが3段階の湯温の浴槽やジャグジーがある。女性には川向こうのホテルから見えるかもと不安だと言っていたが、大北海道に来たらおおらかになりましょうや。泉質は中性のナトリウム塩化物泉で柔らかい湯ではあった。

                       定山渓下流側

                       定山渓上流側

 7時過ぎにバイキング会場にいけばもう料理が並ぶテーブルは空いてきていて、全体が見通せる大広間で各種団体ツアー客が入り乱れて食事している。料理は和洋中でメニューは多いが内容では昨日の函館の方が美味しかったですねぇ。刺身の鮮度や中華の味などごく普通のもの、皿を乗せるお盆も小さくてこういうところに宿の根性が見え隠れするのを僕は見逃しませんぞ。胸に色カードを着けた特選ツアー客には特別メニューもあるらしく、ステーキや蟹足はそちらだけが食べられることになっていたのも興ざめではありませんか。酒やビールの販売器値段も湯田川より高くて、やはり札幌に近くなると何でも値上がりするんでしょうかね。翌日の朝食の焼鮭だけはこちらは本物の銀鮭のようでしたけれどね。


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