ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

南北海道格安団体ツァーの記 その1 2005.5.25(水)

2011-09-17 16:04:49 | 旅日記

 女房は始めての北海道で、お気軽駈足旅行になるのはむしろ承知で、それでもポイントでは少しでも自由時間がとれるこのプランにしたのだが、今回のオプションでは函館と札幌は温泉宿泊するとプラス3000円で夕食付というから、沖縄の時と違って市内宿泊は止めて温泉も楽しむことにしちゃったのは温泉好きなら当然だよね。

 またオプションの小樽観光はほとんどが自由散策というので、昼食付というのだけは気に入らなかったが、往復バスで楽だし札幌に戻っての時間もあるということでこれにも参加。代わりに3日目の札幌-東京間の夜行列車北斗星は人気という食堂車の特別メニューなどには目もくれずで相変わらずのケチケチ旅行に徹して、もともとこの企画自体がデラックスなツアーじゃないんだから当たり前の選択だ。
 羽田に朝9時20分集合、10時10分発のANAで出発、あっという間で12時には函館空港到着ロビーの外の阪急交通社添乗員の待つ場所に総勢32人の参加者が集まる。なんでもこの32人は1号車、宿泊オプションの違う同じ位の人数の2号車もいるという盛況、日本のレジャー経済に占める老人の貢献度は侮れませんぞ。こういう団体の平日旅行なのでやはりリタイアした老人ばかり、この中では我々は若い方、もっと若いのは母親に付き添った娘さんがいたぐらいであった。天気はやや雲はあるものの晴れで、我々には風が涼しいというのを通り越しているように肌寒く感じるが、北海道の今年の春は遅くてまだ八重桜が咲いているように寒かったのが、ようやく最近になって比較的に暖かくなってきたとか。

 早速のバスの函館市内観光は夜の夜景見物がメインで、午後4時に宿に一回入って夕食を済ませて7時に再出発するため、僕が行きたかった港の金森商店などの煉瓦倉庫群は通りがかりに眺めるだけで、トロピスチヌ修道院、五稜郭、元町周辺散策の三箇所を手短く廻るというものになっていた。

 トロピスチヌ修道院はフランスから伝道に来た7人の修道女が始めた施設とかで外部から眺めて前面庭園を散策、さらに資料館(写真展示が主)の売店でここだけのお菓子などを買ってくださいというもの。ベテランバスガイドの面白くも詳しい説明を聞けば、塀の頂部にガラス片が刺さっていたのが最近撤去したのは、本当は女子修道院で外部からの進入防止を目的にしていたのを辛い修行に修道女が逃げ出さないためと思われたためとか言って笑わす。はたまた庭園の像の由来とまつわる人名の数々、現在の修道女の数や毎日の修行生活から季節変化、駐車場の売店のソフトクリームが美味しいことまでなんともイタレリツクセリ、道中の名物土産もその場所だけというのはその時にまた説明しますと、この後のバスでのマイク説明も途切れることほとんど無くしゃべり続けるのにはさすが沖縄での若手とは古参は違う、いや年期以上にこの人は詳しいと女房共々大変関心いたしましたです。

            修道院正面に桜が満開

                   修道院の塀

                   肌寒くてもソフトを食べる人が

 五稜郭では時間が少ないからと、城内を一通り案内散策するグループと展望塔に登るグループに分かれる。ここの説明でも官軍と幕府軍の大砲の差を勝敗に結びつける人もいますが、私は戦力人数差が決定的だったと思いますとバスガイドさんの見識を述べられる。僕は見学はほどほどに、飛行機内で昼弁当をとったもかかわらず函館の塩ラーメンが是非食べたいと、降りる際にガイドさんが駐車場隣の建物に美味しいラーメン屋さんがありますと言ったあじさいという店に入って急いでペロッとたいらげるに忙しかった。

                    五稜郭に渡る橋

                    五稜郭資料館内

         

              バス駐車場の隣にあじさいという店が                          函館名物塩ラーメン

 昼間の観光最後は函館山近くの市街から急な坂道を登ったところにあるロープウェイ駐車場にバスを停め、函館最初の高級住宅地としてできたという元町の散策。バスガイドさんの説明を聞きながら往路を行き、帰りは自由に集合時間までどうぞというのだが、かなり忙しい見て廻り歩きとなる。函館は江戸幕府の開港地で外国文化と早くから接触した土地、僕の住む横浜とも合い通じる町だよね。1階が和風で2階が洋風という和洋折衷木造民家が特徴の建物中心に歴史的建物群保存の活動が推進されていて、懐かしい佇まいの家並が残る道の両側に、当時日本に進出した列強の宗教であるロシア正教、ローマカトリック、イギリス聖教会の教会堂が割り込んで塔が空を裂き、最奥には鰊長者の寄付になる公会堂や旧市庁舎などもあり、すぐ下には旧イギリス領事館や北海道には珍しい瓦屋根の本願寺までが大屋根を見せている。映画やコマーシャルロケで馴染みになった風景も教えてもらい、写真を撮りながら各所を駈足で巡り、観光客目当ての店は見向きもせずにせっせと歩き回る。この季節北海道は修学旅行が盛んだそうで、ぞろぞろごろごろのあんちゃん、ねえちゃんの学生達にそんな店々は任せておきましょうや。見て回ったなかでは元町側から港に一直線に下る坂道の風景(冒頭写真)がいいですねぇ。

                     元町に続く石畳の道

                     今も住んでおられる民家

                     

         

                      

                      

                      

                      

                  

 さて宿に函館国際ホテルに6人だけ降ろして26人 (正確にはこの日はJR東海道線と横須賀線がポイント故障で普通となり、可愛そうに2人だけ飛行機に乗り遅れ、別便を手配してもらい宿で落ち合うこととなった) は湯田川グランドホテルに4時過ぎに到着。このホテルは増築で大きく4つの建物がくっついた複雑な構成になっているものの、建築が専門だった僕は配置をすぐ飲み込む。

 夜景見学は寒いですよ、お風呂は風邪をひかないか自分で判断して入ってくださいとのガイドさんの親切な助言にも動ぜず、夜9時頃は1階大浴場は修学旅行生徒が入るらしいとの情報に、サウナがある大浴場と8階展望露天風呂と梯子してタップリ湯に浸かる。夕食は6時から大食堂でのバイキングはこういう団体旅行では定番で、この食堂は最近改装したらしく4人ごとに仕切った椅子席と奥には畳コーナーもあって、やや品良くできている。肝心の料理も和洋料理がかなり並び沖縄の時より数段上、特に刺身が新鮮で美味しいだけでなく、天ぷらとステーキは作りながらを取れるようになっていて中々よろしい。7時出発だからとアルコール類は注文せずひたすら食べることに専念、昼に弁当とラーメンを食べたにも拘らず喰うこと喰うこと我ながら浅ましい限り、でもチェックしているやつはいませんから安心してかっ食らっちゃおうと。北海道にきたら蟹と言うわけでタラバとズワイの足があるもののこれらは身入りがいまひとつ、自分の舌に正直にと最初に取った2本だけで止めておきましたよ。また札幌発で東京にも進出で話題のスープカレーなるものがあったのでご飯なしで試してみれば、これも普通のカレー味でビックリするようなものじゃなかったな。

 7時に迎えのバスに乗り込む際、外で蒸気になっているナトリウム・カルシウム塩化物硫酸塩泉温泉の湯気を嗅げば、新鮮空気の中ではほのかに硫酸塩の硫黄の匂り、冷えて帰ったら遅くなってもまた入ろうと決めて函館山に出発。夜景観光は夜10時まではマイカー禁止で、この時間バスとタクシーだけが標高450m程の山の斜面の樹木を大切に守るために細くクネクネした道を山頂まで登る。観光シーズンや休前日など頂上の駐車場が一杯になり、30分の駐車時間制限でもかなり手前で待つこともあると言われたが、さすがにこのシーズンの平日で、幸いにも修学旅行客がこの日は少なかったのか駐車待ち3台目でかなりスムースに到着。夜景の眺めも最高の天候でなおかつあまり寒くなくて、いい日を選びましたねえ。世界では香港、ナポリと日本では神戸、長崎と並び賞される夜景は両側に暗い海があるのが見所、6月になればその海にもイカ漁の漁火が輝き見事なんだそうだ。この函館山は大昔は島で、天橋立や三保の松原のように砂洲が陸続きにして、その砂洲の上に函館の町が今あるのだとこれはバスガイドさんの説明である。その内湾が港で煉瓦倉庫群と係留の元青函連絡船があり、反対の太平洋側に湯田川温泉がやや遠く臨め、一番陸地が狭まったところの中央に大きな新市庁舎が見えると、これもガイドさんの事前説明がバスの中であった。まずは記念撮影につき合ってから、展望台に出ればなるほどこれは観光目玉には確かになるなと納得納得、30分の駐車時間5分前には皆さんが集合、今回の旅行中どこでも全員時間厳守で結構でした。

                    函館山

                      

 9時過ぎに宿に戻り修学旅行の学生を避けて彼らが入れないことになっている展望露天風呂に入れば皆さんも同様でかなりの混雑、いつもは朝早くからの旅行はこの時間は既に寝ているんだけれど今日はやはり湯に入り直しをしなくちゃと、函館山とは反対側からの町の夜景も眺めながらじっくり湯に浸かる。湯上りしてこの温泉の成分表を見れば初めての等張性高温泉の表示を見て、この湯は細胞濃度と同じでかなり濃い湯なんだと、変に効き目がありそうと納得しちゃいましたよ。でも函館では市街中心のホテルの方をチョイスして市場や倉庫群を鵜の目鷹の目で歩き回り、旨い海鮮料理を食べる手もあったかなとも。でも時間が少ないし、鮮魚は第一日目では買えないしで今回は温泉がやはり正解だったでしょうな。

                         朝のホテルの露天風呂から


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