
今回のツアーの最終目的は栗駒高原の公共一軒宿である栗駒山荘で立寄り湯するというもの、この温泉宿は子安峡からは峠の頂上付近まで登っていった場所、帰りに使う東北高速道は築館ICに向かう道筋からは少しだけ脇道に入ったところにあった。前々から評判がいいのは聞き知っていて、どんなものかと期待はしていたのですよ。子安峡からはかなり近い場所で、大昔となるがこの辺りは子安峡のペンションに泊まって、車で同じように宮城側に抜けたことが一度だけあるが、そのころは何にもない山道を走っただけの記憶がある。
国道からちょっとだけ脇道に入って暫くで、下から見上げる位置にかなり大きな黒っぽい建物が現れてきた、それも山の中に忽然と、来てみたらこの温泉ホテルと向かい側に妖しげな土産物屋だけがあるだけ、よくぞこんな場所にこれだけのものを造ったものだと、山小屋ぐらいかと思っていたという女房は驚いておった。
ホテルにバスで向かう下から見た、見えているのは宿泊棟部分
駐車場から写す、正面が玄関で左手が温泉棟、右手が宿泊棟
駐車場からホテルの反対方向を、ハイキングコースがあるらしく向こうを歩いていくリュックを背負った登山姿が見えた
宿のパンフレットにはPH2.3という強酸性の明礬緑礬泉とあって、湧出量が毎分6000lというのは国内第2位の湯量だそうだ。最初は強酸性の湯とは知らず、やや熱めの湯だもんだから湯船の中で顔の汗を手で拭ったら目がピリリとシミル、それで玉川温泉や草津温泉と同じような強い酸性の湯ということが分かった。この温泉のウリは内風呂と露天ともに湯に浸かりながら雄大は風景が望めること、この時期なら一段低い場所にある露天で高原を吹き抜ける風に吹かれながらがいい、暑めだから半身浴か足湯スタイルで下方に広がる景色を眺めながらユックリとするべし。この日は晴れてくれて素晴らしい眺め、天気が悪いと前は真っ白となって何にも見えないらしいから運が良かった。ここは機会を見つけて泊まってみたいですな、東北旅行三泊四日ぐらいのコースに含めて計画してみましょうかね。
宿のパンフレット、右上が露天風呂で、内湯もこの後ろ側すぐ上に同じ規模の浴槽があって、総ガラス窓となっているから風景は同じように眺められる
成分表示パネルより
1時間ちょっとの入浴タイムが終ればあとは一気に峠を下って東北道の築館ICへと、最初の長者原SAで休憩したあと本宮ICまで高速を走る、その途中では仙台の西側を抜けて村田JCTまで走ったところで、ちょうど今回のツアーの観光コースを一周したことになった。
仙台の大観音像がバスからちょっとだけ見られた
帰りのバス車中からは往きとは違って宮城県から福島県の背後にそびえる山々が眺められて、当たり前だけどやはり雨よりも晴れの旅の方が気分がいい、前方や右手に高さをなくしていく太陽とは競争するように走って、郡山市街での渋滞混雑が心配だからと安達太良ICで一回トイレタイムをとって、何とか明るいうちの6時過ぎにはバス出発地点のJR駅に戻ってこられた。
車中では添乗員が山の名前を教えるぐらいの説明場所しかなかったからか、日本海側美人一県おきの法則とか何故秋田美人かという佐竹氏の国替えの話などの愉快な俗説を、ハテこの話は大昔に落語などのマクラ話しで聞いた記憶があったが、若い人でも旅行社勤めだと誰かからレクチァーを受けるものかと、マァ旅の笑い話のネタにはなるよね。
奥に蔵王が
吾妻山系1
吾妻山系2
安達太良山
安達太良SAからも見た安達太良山
郡山駅
郡山では1時間ほどの自由時間があって、我家に帰るのは夜の9時半過ぎにはなるがやはり一杯やりたいからと、駅ビル内のフードコートで軽くと喜多方ラーメンの看板を掲げる店で二人とも。味は煮干しなどを使って似せてはいたが、喜多方ではもっと澄んだスープのはずで味のコクが足りない、同じ福島県では白河ラーメンも一方の雄、県民はラーメンにはうるさいと思うのにねぇ、もう少し勉強しましょうやというものであったが、期待していたわけじゃないからまぁいいか、でもここを利用する地元客はいないんですかね。
県内最大の都市である郡山の駅ビルということで、館内の土産物売り場では福島と宮城の有名なものは揃っていたようだ。その中にかなり本格的に日本酒を扱う店があって、福島の各地の地酒では珍しいものまであったので、会津坂下町の豊国酒造の「ばんげぼんげ」という酒を買ってみた。今回の旅行では大して買わなかったものの、日本酒だけは4合瓶2本をリュックで背負って帰ることになってしまってエンヤラヤと、この三日間は実にいい運動をしてきたことになりましたな。
飛良泉の夏冷酒と豊国酒造のばんげぼんげ