ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

しみじみと且つじっくりと浸かるべし!法師乃湯 4月2日

2010-04-04 16:20:27 | 旅日記

 ただただ源泉そのままが湧き出す法師乃湯に浸かるための一泊の旅、もう何回かになるので行きの途中はたくみの里にちょっとばかり立寄っただけ、帰りには軽井沢に大回りして山小屋の空気だけ入れ替えて、5月からの滞在に不都合がないかチェックして帰ってきた。

 強風吹き荒れる朝はせせらぎ公園の古民家での吊るし雛飾りの女房分の引取りを済ませてゆっくりと10時前に出発、雨の中第3京浜から環八経由で関越道にとまずは順調に、12時過ぎにはもう晴れてきて月夜野ICを出て昼は街道沿いの食堂で簡単に済ましてしまう。もう何回もこの辺りには来ているからガラスのびーどろパークなどは今回はパス、たくみの里の豊楽館に隣接する農産物直売所に立寄って花苗などを買い込む。ほかにも無人販売で山野草などを並べる場所もあるのを知っているからそちらもチェック、というのも我家の生垣がどういうわけか枯れてしまい、違う木に植え替えたのでその足元に草花を植えるスペースが出来たから何か背丈が伸びないものを植え込もうかと、それと軽井沢に回るのなら何か安い山野草があれば植え込んでこようかということで。それでニリンソウ、行者ニンニク、シバザクラ、タマザキサクラソウ、小スイセンなどどれも200円以下のものだけを選んで、根付いてくれればメッケモノとばかり買い込んだ。

   昔の須川宿の面影が

       流れを利用して修景

 雨が上がっても風が強くて寒いからたくみの里内の工房を回るのもヤメにして、そのあとはここからちょっと奥に入った場所にある日帰温泉施設の遊神館に回る。というのも本日泊まる法師温泉長寿館にはシャワーなるものが無いから女房が頭だけでもこちらで洗っていきたいと言うから。この温泉の入浴料金はたくみの里に置いてあるサービス券を持っていけば550円が100円引きの450円となるということもあって、その前に豊楽館に立寄ったのです。ここ奥平温泉の泉質は単純泉でPH8.9のアルカリ性、泉温は29.9℃の湧かし湯、成分量0.18g/lでサラッとした湯である。施設は遠赤外線低温サウナ、露天風呂、薬湯風呂、ジャグジーなど一通り揃っているし食事もできる。この時期の金曜日という平日は地元客ばかりのようで、至って空いていたが、ここの良い所は立地が格別ということで鄙びた田舎の風景の真っ只中にあるから露天風呂が気持ちがいい。隣には農産物直売所もあるのだが、この時期はまだ収穫が無いから閉まっていた。

    奥が浴室棟

 今回はタップリ、ジックリと法師乃湯に浸かるのが主目的だから早めに宿にと、午後4時にはまだ周囲に残雪が残る一本道を走ってまもなくで長寿館(冒頭写真は入口側からの全景)に到着、レトロ帳場でチェックイン。この入口空間は素晴しいものでいかにも山奥の由緒ある一軒宿に相応しい風格を醸しだす、文化財登録されるのもむべなるかなといつも感心する。普通に泊まるとこれだけの歴史ある宿だからそれなりの宿泊料金なのだが、実は朝日旅行が冬場12月から4月下旬まで毎年募集している秘湯を守る会の宿泊キャンペーンで予約したから、この旅館としてはサービス価格で泊まれるのだ。だからトイレなど無い8畳部屋で食事は部屋出しではない、でももっぱら風呂に入るだけだし夜寝るだけだからこれで充分なのですよ。浴衣に着替えて早速にも混浴の法師乃湯に、あの国鉄時代フルムーンのポスター撮影の浴槽は下に敷かれた砂利の間から湧き出てくるという正真正銘の源泉温泉で貴重な存在で、関東にこんな温泉があるというのが嬉しいかぎり。吹き抜けの浴場棟に大きな木製の浴槽は四つ、僕は川側の温めのほうに入り、下から泡とともに源泉が湧き出す場所を占める。ここはいつも混み合うことがないのが不思議、この日も10人ぐらいが最大人数、その中に金髪の外人夫婦が一組いるではないか、奥方は堂々と浴槽に渡された丸太に足を乗せて常連みたい、これには日本女性はもっと頑張らんといかんぜよと。遊神館で洗いは済ませているから実に1時間半も温めの湯の中に浸かりっ放し、古風な建物内に浴槽からはこれも木製の樋にあふれ出した湯が流れ続けてシミジミといい風呂だなぁと、外人さんの方をジロジロ見るなんてハシタナイことはしません。

      あのポスター写真が貼られていて

 今回は大きめの砂利の下を探ってみたら、そのまた下には小さな砂利が敷き詰められている、そのまた下部から湧き出した源泉は浴槽より1℃ほどとやや温度が高い感じ、それが気泡とともにひっきりなしにだからタマランなぁ。山側の浴槽はやや高めの源泉を入れていて1℃弱ほど高めだから、この時期湯上りが寒いようなら最後はそちらに浸かって出るのがいいだろうね。

  杮葺の新旧浴室棟が並ぶ

 なおこちらも女性専用時間がちゃんとあって夕8時から10時のみ男子禁制、代わりに露天もある新しい玉樹乃湯が8時から翌朝7時までは男性風呂となる。あとは終日女性専用で小さめな木造の長寿乃湯があって、こちらの浴室は浴槽以外は新しくなっていたそうだ。いずれにもシャワーは無いし、洗い場が広い玉樹乃湯の使える時間帯に身体だけは洗えばいいだろうけれど、この時期はやや寒いからやはり猿ヶ京の日帰温泉まんてん星の湯などで洗いは済まして、あくまでも宿では湯そのものを楽しむのがいいと僕は思うぞ。

    

 左に宿泊棟、右に女性専用長寿乃湯、さらに右には文化財登録の杮葺本館は写っていない


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