ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

みちのく湯けむり周遊の旅 7 鉛温泉(最終)

2012-04-30 14:44:00 | 旅日記

 45分で朝食を食べ、前日の亡きがらを始末してから荷物もまとめ、昨夜の飲物の会計を済ませて出発というのはちょっとばかりキツイが、どれもシッカリと処理してしまうのは普段なら出来無いと思われるのに我ながらよくやるなぁと、ロビーには5分も前に全員が集合してすぐ出発となる。最終日の最初の観光は五能線に乗ること、その駅が旅館から一番近いところはバスが入れないということで、お隣ののウェスパ椿山という駅に廻るためだ。列車は待ってくれないからねぇ。

 その駅はウェスパ椿山という観光複合施設のためにあるようなものだが、この時期は駅前の物産館なども冬季休業中のようで静まり返っていて、唯一どこかから運んできたSL機関車だけが目立つぐらい、無人駅でホームだけだからまだ寒い時期には列車を待つのはツライものがある。

                        展示されたSL

                     ウェスパ椿山

 時間調整して多少の余裕時間だけということだったからそんなには待つことも無く列車はやってきて、二両編成のディーゼル車に一ヶ所だけボタンで開く扉から乗り込んだら、早い通学時間帯で学生たちで混むかなという予想は外れてガラガラ状態で、全員が海が眺められる方の座席を陣取る。

                            列車はカーブから突然現れて

 乗車区間はあきた白神駅までの40分ほど、この区間が一番海岸線の眺望(冒頭写真もその風景の一つ)が楽しめるそうだが、世界遺産になった白神山地方面は手前の低い山が邪魔して見られない。幸いに晴れていて日本海側の海に後側は黄金崎を、前方は男鹿半島の姿を眺めつつローカル列車の旅の幾分かを楽しむことになる。なんでもこの五能線は不能線とも言われていて、悪天候など何かあると不通になるという、その場合はバスで代行輸送ということであったがまずは無事に乗れてよかったね。

                     前方を

                     後側を

                           途中で見掛けたマリア観音みたいな石仏

                     小さな港も

                     あきた白神駅

 あきた白神駅に先着していたバスに昼の弁当を積み込んで出発、すぐの能代からは秋田自動車道に乗って東北道まで一気に走ることになる。最初は八郎潟の干拓地を右手に見て長い直線道路などを走ったが海岸寄りの平地の雪はもう少なく春一歩手前、秋田市では山側を走るから市街地らしきは全く見られず代わりに清酒の銘柄名にもなっている太平山を道路標識で見つけたあとは西仙北SAに立寄っただけで、大曲から横手を過ぎれば山越えの道となってまた両側の雪は多くなる。

                     太平山

                         八郎潟付近の高速直線道路

                     八郎潟付近の田園

                  

                                           西仙北SAと秋田名物コーナー

                     最初は山形方面の山々が

                     高速の山越えの道沿い

 このあとはまた温泉に入るわけだからと早目ながら弁当を車中で、この弁当を作った花善というのは大館の業者と後で知ったが、鶏めしと幕の内を一つずつ頼んで女房と半ぶっこしたが、やはり秋田は比内鶏で有名だからその銘柄鶏じゃなくても変なものは出せないはずで、鶏めしオンリーにした方がよかったな。

                           鶏めしと幕の内

 秋田道の最後は一気に下りてきて北上ジャンクションで東北道に入り、やや北に戻って花巻南ICから一般道で最後の立寄り湯がある鉛温泉のこれも日本秘湯を守る会会員旅館の藤三旅館の道路沿いの駐車場に昼ごろに到着する。走った距離はかなりあると思ったが高速を使うと案外に早いもんだね。

                     花巻付近から遠野方面を

 この旅館もレトロな雰囲気で湯治もできるという昔からのスタイルを守る旅館、風呂は中央部分に名物の深くて立ったまま入るという混浴が基本の白猿の湯と男女別の渓流沿い内湯と露天がある桂の湯が、旅館部の方には半露天大浴槽の白糸の湯と小さな内湯の銀の湯が、そして湯治部には男女別の河鹿の湯とあって、昼過ぎの時間帯は白猿の湯は混浴で白糸の湯は女性専用ということであった。滞在時間80分ほどでこのあと場所が異なる三ケ所をハシゴするのは忙しいことになる。

                       藤三旅館

 やはりここの本命は白猿の湯だとまずは男性陣は真っ先にそちらに、レトロな造りの浴室の半地下にあるこの浴槽は楕円形でその下は天然の岩を刳り貫いていて深さは1.25m、底の中央部にパイプ穴が開いていて源泉が湧いてくるという本格派の温泉で、これがぬるめというのも僕には嬉しい湯だ。ここは最後にもう一度入ることにして向かい側にある桂の湯にも、こちらは皆さんよりゆっくり浸かっていたら最初に銀の湯に入ったというご老人が入ってきて、白猿の湯に入ろうとしたら女共に占領されてしまって諦めてきたという。どうやら東北の鄙びた温泉の昔からの混浴に慣れてしまって最後は堂々たるもんだと、まぁバアさんばかりだから遠慮するわけはないよな。それより見せられる方が気持ち悪くなっちゃうから遠慮してくれということなんですよとも言いたいぞ。このあとタイル張りの河鹿の湯にも入って、内湯の銀の湯は小さいと聞いたからまた白猿の湯に廻り時間いっぱいにジックリと浸かって、無色透明で柔らかな湯が今回の温泉の旅の仕上げとなった。

                   宿のパンフレットより

 源泉はいくつかあるらしいが泉質は共通のアルカリ性単純泉、泉温は45~50℃、PH8前後でラジウムを含有し飲泉もできるとあった。

 そしてこのあとだけで第一日目の全距離とほぼ同じ行程を走って横浜に戻ることに、東北道では夜用の弁当積み込みのために菅生SAと小休憩の那須高原SAに停まったのみで走れ走れと、首都高では川口PAで最後のトイレタイムをとって7時間半ほどバスに揺られて横浜天理ビル前に帰還となった。渋滞は本宮IC・郡山JCT辺りで工事車線規制で2kmぐらいあっただけ、都内は拍子抜けするぐらいスイスイで予定よりは早かったみたい。道中の夕日は福島辺りで迎えて那須からは暗くなり、都内ではスカイツリーの試験点灯は無かったが湾岸部ではディズニーランドの花火が見られ、横浜ではMM21の夜景が近づけば帰って来たなぁということになる。運転手さんご苦労さんでした。

                      菅生SA

                      吾妻山系夕景

                      安達太良山系夕景

 帰りが遅いだろうと夜食弁当を頼んだが、仙台のこばやしという弁当屋のもので二種類それぞれみやぎ黄金海道と牛タン弁当とをシェアしてみることにしたが、これは仙台名物の牛タンより海鮮の方が僕の好み、お値段は弁当を温める仕掛け付きの牛タンのほうがやや高いけどね。

                     みやぎ黄金海道と牛タン弁当

                      福島付近の夕日

                      川口PA

                      中央にスカイツリー

                      MM21

 今回はお土産はあまり買う場所がなくて、庄内・村上のときの半分も金を使わずに済んだ。

                      

                      

                      


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