ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

この犬にまたがる傀儡子みたいな土人形の正体を問い合わせたら

2009-08-20 11:13:50 | 工芸絵画骨董

 これも庄内地方で買ったか貰ったか、工の文字が書いてある頭巾を被った犬にまたがった人物は誰かと、犬乗り童子といって子供が乗っている人形は知ってはいるがこちらは大人みたいで不思議だったのだが。

 信州中野市は中野土人形で有名で、資料館には一度だけ訪ねたことがあるのだが、日本土人形資料館ホームページがあるのを知ってメールで添付写真を送って調べてもらった。その返事では鶴岡あたりのやはり犬乗り童子なんだそうだ。中野にも似た頭巾を被り狆に乗る人形があるという。大人に見えたけれどよく見れば腹掛けかヨダレかけをしていて子供だったんですね。昔はこういう頭巾を帽子代わりに赤ちゃんに被せていたそうで、かってに傀儡子かなと思っていたのは全く見間違いでした。ただしこの人形には鳴玉が入っていないから鶴岡ではなくて酒田かもしれないと思って再度訊ねたら、焼く過程で玉が本体にくっつくこともあるそうで、この形は鶴岡人形に間違いないそうだ。この犬の顔や姿は以前に紹介した大型の鶴岡人形と全く同じだものね。

 犬が多産安産ということで、子供に恵まれ無事に育つように願いをかけてこういう人形が作られたのでしょう。今年3月に庄内と村上の雛街道を巡ったときにも犬筥というのがセットで飾られていたものね。頭巾の工の文字については分かりませんでしたけれど。

 中野市では毎年3月31日と4月1日の二日間ひな市が開かれるようだけれど、売り出される数が少なくて抽選になり、なかなか手に入らない貴重品になっているそうだ。

 古い土人形は全国に多くの生産地があったのが、今では廃窯したところも多くて各地の古い物を集めるとなるとものすごく奥が深いらしい。その収集品展示で一番ビックリしたのは羽黒の松ケ岡開墾場記念館で、個人からの寄贈というがよくぞこれだけ集めたという日本全国に渡る数々の郷土玩具のメインが土人形、あれには兜を脱ぎました。


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2 コメント

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鶴岡の瓦人形 (いまどき)
2015-01-03 13:48:35
昔は日本のあちこちに土人形をつくるところがあり、その土地土地で年に一度お雛様のときに飾られていたといいます。京都伏見の人形が中でも歴史が古く、伏見稲荷のお土産として、また北前船で日本海側の町々に運ばれていたものが、その土地土地で模倣して人形が作られたといいます。新潟にも山形にも秋田にも伏見人形が入ってきていて、それから作られはじまったという土地の人形があります、鶴岡では尾形家で盛んに作られていて昭和30年代まで続いていたそうです、中に土玉が入っていて振るとカラカラ音がするのは古い伏見人形からの模倣の名残です。その後近年尾形家の方により人形製作が再開されたとか聞きましたが、その後どうなっているか知りません。酒田でも土人形が作られていました。
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土人形はいくつか持っていて (ちょいボケじじい)
2015-01-04 11:14:00
山形周遊の旅は20年以上も続けていて、その最終日は温海温泉に毎回宿泊、そこの朝市には骨董屋が一つだけあって主の爺さんは名物人物、こちらが毎年顔を出すので仲良くなって時に買ったり、気前よくオマケでと貰ったりで、それで鶴岡と酒田の古い土人形が家にあるのです。その後も各地で安いものがあったら買ったりして。
残念ながらその爺さんも旅館の方も廃業してしまいました。
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