大体がガサツにできているからか料理でも懐石やおフランス料理みたいに一品ずつ出されるのは苦手で、特に懐石となるとそれぞれがチマチマしているように見えてしまってねぇというのが僕の感じ方。となると前に数品は並んでいるところを好きに代わる代わる箸でとって食べるというスタイルが好みということになって、その典型的なものがお盆に全部乗った定食であり、最たるものは丼ということになるわけだ。この冒頭写真もその1と同様で慶応大学日吉校舎のイチョウ並木の紅葉、ランチとは全く関係ありません。
一つ目は北砂商店街で食べた海幸のランチ、ここはテレビでも何回か紹介されている人気店だそうで、すぐ近くの安売りで有名な鮮魚店が経営していて、新鮮な魚を豪快にという鮨には毎日11時開店直後から行列ができるというが、この日は幸いというか雨模様で寒くて人出が少なく、11時半に入店した時はまだ席は空いていた。でもメニューにあったバラちらし丼はこの30分後入店時間では既に売切れとなっていて、これは数量限定らしい。それで僕が頼んだのは特上海鮮丼、女房はバラちらし丼が無いというので同じ海鮮丼か迷ったあげく今日セットというにぎり鮨と味噌汁のセットに、どちらも1365円という一番安いものにしてどんな程度のものが出て来るかと、お初だからまずはお試しをということですね。
店頭のチラシ
特上海鮮丼
今日セット
このあと女房のにぎりのセットのほうはビックリするほどすぐに出てきて、作り置きしているんじゃないかと訝る女房に、こっちの海鮮丼がなかなか来ないからゆっくり食べるようにと、でもネタが大きいから巻物や軍艦ものは食べづらいと女房にしてはいつものスピードが出ないみたい。やっと出てきた海鮮丼もボリュームは満点、でも中身ではタラコだけは余分ですぞ、マグロは中トロ以上の切落しをサイコロ状に使っていてこれは半端物活用でもよろしい、その他の切身類は大きいから小さな醤油皿では苦労するな。なんぞと言いつつ食べきったら、女房と同時に食事終了にあなたにしては食べ終わるのが早かったわねぇなんて言われてしまったから、まずは旨かっということだね。しかし我々にはちょっとばかり食べ過ぎで、もっと手頃なセットメニューがあってもいいんじゃないかと、見てたらにぎり3カンで切り上げていたお婆さんもいたものね。それと中身で一つだけ分からなかったのは、白身でイカみたいなのにもっとグニャッとしていて、食べると柔らかいのにシコシコと喰いちぎれない食感の切身、もしかして僕はまだ食べたことが無いマンボウだったんですかね。マンボウだったら鮮度が落ちるのが早いというから、どういう経路で入荷したんだろうか、これは聞き忘れてしまった。
次はリドの手帳を買いに行ってお江戸骨董市に空振りした日に食べた有楽町にあるかごしま遊楽館のレストランいちにいさん、ここは大江戸骨董市に出向いたときによく昼を食べる店で、最初の頃より多少は値段はアップしているがそれでも客がつめかけるこの界隈では人気の黒豚料理が売りの和食店。レストランの入り口は店の前後二ヶ所になっていて、それぞれの場所で席が空くのを待つことになるのだが、店の人は心得ていて入店順序を把握しているようだ。席数が多いからそんなには待たなくても捌けてくれて、この日は一人だったから5分ほどでお先にとカウンター席につく。メニューには豚汁、トンカツ、蒸し物、豚しゃぶなどのランチセットが並ぶ中、この日はこのあと骨董市にという心積もりと、一人だけだから簡単サッサということで一番安い黒豚丼850円というバラ肉を親子丼みたいに卵とじした丼を注文、これならカツみたいにカロリーオーバーにならないからいいでしょうと、逆に一人ご飯だと注意しちゃうんですよこのワタシでも。トロトロ卵がタップリは親子丼同様ながら、よりコクがある丼でガッついて食べちゃうことになる。添え物の豚味噌と漬物はいつも同じものがついているが、このセットの味噌汁はナメコと豆腐の赤出汁となっていて、鹿児島はこちらの豚汁にも使っている甘い麦味噌が定番なのに違えている。これはさしづめ名古屋コーチン親子丼に対抗意識しを出して、あえて八丁味噌にしているのかな。
かごしま遊楽館の2Fがレストラン
黒豚丼のセット
しかし丼物は日本の正しい昼飯のナンバー1じゃないですかね、早い安い旨いと三拍子揃い、そのものも一つのドンブリに全部盛り込まれて、これに比べるとサンドウィッチやハンバーガーなどはシャッポを脱ぐほかないだろうと腕まくりして主張するのは僕だけか。