くらしデザインスタジオ@楽(^^)

住まいや街など、様々な暮らしの提案やサポートをする中で、なんとなく気になったこと…!?イロイロです。

地震イツモノートに

2009-10-22 | 本,TV,歌,人物など

「地震イツモノート」 地震イツモプロジェクト:編 渥美公秀:監修
寄藤文平:絵 木楽舎 1,429円+税 です。
「阪神・淡路大震災の被災者167人にきいたキモチの防災マニュアル」とのことです。

(→”正午二分前の大震災”)の時に、
地震を経験した方々の、状況や気持ちを記録したもので、
手軽に読める本が少ないと思ってました。
こないだ、たまたまこの本を見つけ、探せばあるんだと思ったのです。

地震の瞬間から避難所でのことまで、
どういうことがあって、どういう気持ちだったのかを、
言葉のままというか端的に、解説などは切り離して書かれています。
全てにイラストも付けられていて、言葉とイラストの視覚的な両面から、
なんだかとても臨場感があります。
いくさんも、面白いといって読んで?ながめて?います。
その面白いというのが、どういうことなのかは、まだきいてみてないですが...。

やはり、教科書的に知ってることより、現実は広く、しんどいように感じます。
「地震の瞬間は、何もできない。...」
「インテリアは飛ぶ」 落ちるのではなくて飛んでくるらしいです。
地震直後は、「とても静かだった。」「...不気味なほど静かだった...」
ライフラインが止まると、
「明かりはなくなる」「掃除はできない」「連絡はとれない」「水はなくなる」
「着替えはなくなる」「足場は悪くなる」「ホコリはまう」
「ものは取出せない」「弱ってしまう」...など。

30万人以上の被災者に対して、救援者は1万人程度だったのそうです。
救助活動も、市民の方々が自分の判断で、できることをできる限りやったのだと。
「救助が必要な人がいる」 色々こじ開けたりする道具があるといいと。
「けがをしている人がいる」 医療の人やものも無い中で応急手当をしないとと。

被災者の方々の腹が立ったりしたことに、
「人との話声が聞き取れない」ほど「ヘリコプターの音が大きすぎる」や、
被災地へ大勢入ってきたアマチュアカメラマンの振るまい、など。
度重なる調査アンケートも、負担になっていたのだそうです。

避難所では、「人間のいやな面が、いやというほど出ていた」し、
「人情が身にしみた」ということもあるのだそうです。
色々ある中で、「隣の人とあいさつしている。それが大きな防災でした。」と。
「近所の若者が声をかけてくれた」「お隣さんに助けてもらった」
「誰がいるかすぐにわかった」など、とても大きいようです。

モノの準備はよく言われるけれど、
気持ちを準備しておくことや、人のつながりをつくっておくことも、
地震などの災害に対する備えとしては、とても大きいようです。
災害に限らず、うまくいかなくなる全ての状況が当てはまるのかもですね。