「目玉の散歩ノート 小市民の秘かな楽しみ」林丈二著 河出書房新社 1988年です。12年ほど前、(→”林丈二氏に刺激され”)でアップしていますが、再びです。街や建物に興味を持ち始めた30年前から、尊敬している林丈二さんの、私のバイブル書です。ねこさんとの関係も、私の原点は林丈二さんのねこ観察のシリーズです。
先週末の「ヘルシーカフェのら」https://healthy-cafe-nora.jimdo.com/での飲み会で、林丈二さんを知っている方がいて、久しぶりに眺めたくなってしまいました。やっぱり、身の丈というか興味本位というかの、フィールドワークというか観察というかは、ものすごく好きでイイです。
「靴底で集めたヨーロッパ」。「一日中、街を歩きまわってホテルの部屋に戻る。まず、靴底の溝にはさまった小石をかき出す。もちろん自然にはさまったものだけで、一ケも無い時もあった。…。ともあれ、僕についてきたくてきた小石である。無下には捨てられない。」と。
「キツネウドンそば 油揚の切り方」。「グルメでない僕の最近の興味は、具のアブラゲの切り方である。一枚分そのまま無傷でのっているのから、一枚の1/5の一片しか入っていないのもあったりする。食べる前に破片をジグゾーパズルのように元の形に再現するというのも楽しいのだが、…。」と。
「国分寺消火栓蓋NO.1探索記」。「マンホールの蓋に興味を持ったのが、武蔵野美術大学(ムサ美)の学生時代。…。当然、国分寺には百回は足を運んだはずなのに、通しナンバー入りの消火栓蓋に気づいたのは、つい最近であった。そこで遅ればせながら、1番探しと、ついでに100番までの蓋の位置を調べようと、まずは学生時代に時々チョコレートパフェを食べに行った『ヨネザワ』のある南口から調査を開始した。」と。
その他にも「昭和62年夏・水ヨーカン調査」、「こしあんおはぎのおとなりさん」、「おみくじと実生活との関係」、「ブロック塀の息抜き穴」、「切符のパンチ屑」…などなど、めちゃめちゃ感性を刺激されます〜。